レポート

ダ・ヴィンチ・コード

公開日 : 2006年01月17日
最終更新 :
退会ユーザ @*******

 この年末年始、初イタリアでフィレンツェに1週間あまり滞在しました。
 決してつまらなかったとか、嫌な思いをしたというのでは全くないのですが、「すっごーく楽しかった!!!」「イタリアだーい好き!!!」とはなれなかったのです。
 相性ってあるもんね、と思いつつも、初イタリアを応援して下さった方々に、何となく申し訳ないような気分でおりました。

 ところが、最近、あのベストセラー「ダ・ヴィンチ・コード」を読了して、気が付いてしまったのですね。

 お読みになった方はご存じのように、あの歴史・暗号ミステリーとでもいうべき小説では、キリスト教、それもその暗い一面が、重要なモチーフになっています。そして、あの冒頭のルーブル美術館のシーンの禍々しい雰囲気と言ったら・・・。

 そうなのです。
 私は、フィレンツェで、教会と美術館に入り浸り過ぎてしまったようなのです。

 冬のフィレンツェですから、それは予想していた、というか当初から計画していました。
 以前スペインを旅行した際、キリスト教美術を全く理解できなかった反省から、今回は、聖書・聖人から絵画における象徴についても、若干の準備をして参りました。
 その結果、教会とキリスト教美術が、結構おもしろく感じられたのです。

 それが、悪かったのかもしれません。
 つまらなければ、一つか二つ、せいぜい三つも回っておしまいにしたと思うのですが、せっかく来たのだからという貧乏性も手伝って、手当たり次第に教会を訪れてしまったのです。

 あの、外から見るより一層広大に感じられる、教会の圧倒的な内部空間。
 その巨大な空間の壁を、天井を、床を寸分の隙間もなく埋め尽くす、彫刻・絵画・モザイク・・・。
 そこに注がれただろう膨大なエネルギー・・・財力、労力、時間と、そこに込められた人々の思い。
 さらには、妙に生々しい血みどろの磔刑図、殉教図の数々。
 それどころか、本物の聖人達の指骨、頭骨。

 それが、毎日、8日間です。 
「わーい楽しい、だーい好き」とならなかったのも、無理ないですよね。

 はい、オリーブオイルに慣れていない人がイタリアでおなかを壊すのと、全く同じです。
 すっかり、消化不良を起こしてしまいました。

 とはいえ、外は20年ぶりの大雪です。買い物に興味がない者としては、フィレンツェの8日間、教会と美術館以外、どこに行って過ごせば良かったのでしょう。

 実は、例のダ・ヴィンチ・コードにも、全く同じせりふが出てくるのです(少々簡略化)。

‘フィレンツェだよ?1週間だよ?美術館も、教会も、墓地も、芸術も、遺跡もなしで、ほかに何をすることがあるって言うんだ’

 くやしいことに、この会話の主は、出会ったばかりの恋人達なもので、どうも、ほかにすることが見つかったようなのですが・・・。

 って、それはともかくです。
 今度、イタリアを訪れる際には、もう少し暖かい時季に、もう少し南の方を、と思っております。

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6件のコメント

  • 写真整理できなくなるよ

    ららさらまさま みなさま こんにちは
    どこにレスをつけた物やら。
    ここに書くとどの位置に載るのやら、いまいち把握していません。上の方になってしまったら、すみません。

    学生の頃、学生向けのツアーでヨーロッパを回りました。同じ物に2年前に行った先輩から
    「最初は無我夢中で見て、写真撮りまくって、その内惰性で見て写真も惰性で撮りだして、
    帰国し現像すると、どれがどの教会だったかわからなくなるよ」と言われ、その通りになりました。

    スペインは南の方がイスラム教とキリスト教のせめぎ合いがわかっておもしろいですよね。

    ところで、ダヴィンチコードですが、ちょうど1年ほど前に知り合いから「おもしろくて引き込まれる
    から」と、借りました。当時は在米生活だったので、補習校の父兄の間で廻し読み状態の人気本の
    おこぼれで借りたというか。
    その後、本屋さんで定価24.95ドルが30%オフになっていたので思わず買ってしまいました。
    帰国近い時期だったので、そのまま引っ越しの船荷に直行!先日、夫が「出てきたよ。はい!」と、
    たのみもしないのに大量の本の中から見つけ出し、現在本棚に並んでいます。いまだ未読です。

    そうですか。英語で読んだ方がおもしろそうなのか~。
    これの読破を遅ればせのnew year resolutionとしようかなと思いました。見事に破るでしょう。

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  • 「Da Vinci Code」の映画化は、大変でしょうね。

    ららさらまさん、みなさん、どーも。

    僕は「Da Vinci Code」とっくに読んでますが、
    映画化が決定して、予告編も流れてますね。

    僕のダビンチコードについての考え。
       ↓
    http://d.hatena.ne.jp/worldtraveller/20051230#p1

    映画のサイト、2つ。
       ↓
    http://www.sonypictures.jp/movies/thedavincicode/index.html
    http://www.sonypictures.com/movies/thedavincicode/

    最初はぐんぐん引き込まれるのですが、
    登場人物、ストーリーが入り組んできて、
    最後は、あれれっ、これでいいの、
    と、何が何かよくわからない状況で終わりますね。

    映画化すれば、ストーリーを単純化しないと
    まとまらないでしょうから、さらにわけがわからなくなるのでは?

    でも、キリストが結婚していたとか、
    興味深いストーリーなので、引っ張られるんですけどねー。

    僕は映画も見るつもりです。

    みど

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    退会ユーザ @*******
    06/01/18 08:04

    映画化されるんですか?

    みどりのくつしたさん、明けましておめでとうございます。

    映画に関してはちょっと疎いので、すみません、時代遅れで。

    それならば、この寒い冬の間に(きょうはー7℃)
    がんばって英語で読みましょう。

    こういう複雑なのは、登場人物とか背景の町とかを別紙に書いておいて
    それを何度もみながら読まないと、
    誰が誰やら、どこがどこやらわらなくなってしまうわたしです。

  • 退会ユーザ @*******
    06/01/18 07:47

    ダ・ヴィンチ・コードは読んでいませんが

    英語を読むのは別に苦ではないのですが、
    やはり楽しめるのは日本語なんで、竓y関係はどうしても日本語。
    二人の息子も夫も読んで、借りようと思えば3冊もあるんですが・・・

    そうなんです。 ららさらまさん。
    わたしは日本と北米はよく旅行をしてるので、
    その経験で、旅行の計画をする時には、1週間なら、
    2日、美術館や博物館のたぐい
    1日、町ぶらぶら,公園ぼんやり、カフェで人間観察
    2日、ハイキング、山や海の自然満喫
    1日、ショッピング
    という風に計画にメリハリをつけます。
    そして必ず大都市を1日いれます。
    お祭りがあると、ミーハーなので絶対それも入れます。
    じゃないと、飽きちゃうでしょ。
    それと、やはり旅行は、陽気な旅というのがわたしのモットー。
    暗い旅はいけません。

    それで、去年の春の初ヨーロッパ、すごく迷いました。
    どのツアーをみても、これでは中世ゲップがでるのではとか
    大聖堂消化不良をおこすのではないかと思うのばかり。

    とにかく初めてのヨーロッパなので
    個人旅行をする勇気はまずありませんでした。

    それで、わたしの参加した南イタリアとシチリアのツアーは、
    ローマ時代、ギリシャ時代の遺跡、
    中世の町、バロックの町、今も人の住む面白い住宅、地中海の漁村
    チシリアのお祭り、地中海のリゾート地とクルーズ、
    イタリア一と言われる海岸線
    と変化に富んでいたから、選びました。

    それでも、パレルモ、モンレアーレ、チェファルーで続けて大聖堂をみたので
    どれも素晴らしい大聖堂でしたが、あまり覚えていません。

    北米なら、陸続きなので、また行く事あるわと余裕もあるのですが
    大西洋を渡ってヨーロッパとなると、そうは簡単にはいけませんよね。
    だから、ヨーロッパをどうやって楽しむかが今後の私達の課題なんです。

    ららさらまさん、次回はぜひとも花いっぱいの春の南イタリアに行ってください。

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    退会ユーザ @*******
    06/01/18 08:18

    おお、さすが。

    どれにどらさん、おはようございます。

    メリハリをつけるのは、いいですね。
    私も、あまり似たような日程が続かないようにしています。

    それと、歴史が好きで、塩野七生ファンなのですが、
    緋色のヴェネツィア、銀色のフィレンツェ、黄金のローマ、の3部作は
    著者が「真の主人公は人間ではなくて都市です」と書いているぐらいなので
    この前はこれを読んでから出かけたので、
    街歩きも楽しさ倍増でした。
    ここが主人公のマルコが通った道ね(フィクションなんですけど)などと。

    特に登場人物のイメージとなっているらしい
    ティツィアーノの「灰色の眼をした男」はピッティ・パレスにあり、
    「ウルビーノのヴィーナス」はウフィッツィにあるので、
    お眼にかかった気までしてしまい、うれしかったです。

    自分の容量が小さいことがわかっているので、
    これは、見ておかねば、という
    「・・・ねばならない」はできるだけやめるようにしています。

    でも、やはり、あ~今日は楽しかった!と部屋に帰ってくるのは、
    素敵な、人とのふれあいがあった時かな、と思います。

    次の旅行は「アリエノール・ダキテーヌ」を読んで出かける旅、
    フランスの真ん中あたりです。

  • そういやありましたね。

    ダビンチコード、おもしろかったですよね。

    そういやフィレンツェに関する台詞あったな~と思い出しました。

    でも、ともぞうさん、あれ読んだら行きたくなるのはフランスですよ!
    ルーブル、見に行きてぇな~。って感じ。
    でも、やっぱり観光本ではないので、それほど「行きたい!!」とは
    ならんかったですけど。映画見たらもっと行きたくなるかなぁ、なんて
    思っています。

    イタリア好き~な理由、私もあの街並みです。はじめて訪れた欧州が
    イタリアだった、ということもあるのでしょうけど、かなり印象に
    残っています。フィレンツェの赤い屋根の街並み。石畳の道路。
    ミケランジェロ広場から見下ろす夕方の街。絵描きさんたち。

    要するに特に計画せずにふらふらっと街歩きが楽しかったのです。

    日本でも、最近ふと思うのですが、「何を見に行きたい!」というのではなく
    なんとなく京都のまちを歩きたいな~とか、沖縄の島でのんびりしたいな~
    とか「観光する」のではなくて「ふらふらする」の方に惹かれてるな~。

    とは言え、せっかくヨーロッパまで来たのだからあれも見たい、これも
    見たい、ってなってしまいますけどね。

    ららさらまさん、南のほうに行った時には「楽しかった~♪」と
    なれたらいいですね!!


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    おおっ

    まさに中段のあたり、同じ気持ちだったので嬉しくなりました。

    ワタシも初めて訪れたヨーロッパは・・・
    あれ??思い出したら、パリだった・・・
    ルーブルではモナリザの前の人だかりにウンザリしたものでした。
    あのころダ・ヴィンチ・コードが出ていたら、また違った鑑賞ができたのでしょうか。

    今の欧州行き先優先順位は
    イタリア→スペイン→ドイツ→フランスといったところか。
    かの本を読んで、順位がどう変わるか^^

  • 脳みそ故障

    ららさらまさん、こんにちは!!

    ワタシは何回か、といっても数えるほどしかフィレンツェに行っていませんが
    それでも、今回初めて入った教会などがありました。
    もともとおバカなので^^歴史や宗教を知らずに訪れ、
    「へぇ、そうなんだ~ふぅ~ん」で終わっています。
    そのあとは美味しいものを食べに行きます。

    聖人の骨も、今回はじめて見たのですが
    感慨深くなるのはちょっとで、あとは妹と「気持ち悪いね~」と
    その後ジェラートを食べながらウインドウショッピングをしました。

    自分としては
    あの街並みが好きなので、それで何回も行きたいと思ってしまいますが
    ららさらまさんにとっては、教会や美術館の宝庫に見えてしまったのかと。

    そして、スペインの悔しさをフィレンツェで果たそうと
    下調べして楽しもうと前向きに・・・すごく尊敬します。
    ワタシはそれをやったら、おつむが壊れてしまいそうなので
    中学のとき美術の教科書などで見たものの「本物」を見学、
    教会のモザイク、フレスコ画などを堪能、くらいで「あぁ見たね」と納得。

    個人の相性なのでしょうかねぇ。。。

    妹が言うには
    イタリアの三都といえば「ミラノ・ヴェネツィア・ローマ」ではないかと。
    ワタシは「ミラノ・フィレンツェ・ローマ」だと思っていたのですが
    たしか、現地のガイドブックか地図を見ていたときに
    フィレンツェの扱いが、他の小都市と一緒になっているのを見たとき
    「あぁ、フィレンツェってそれほどイタリアの中では重要度は高くないのか」と
    感じてしまいました。
    ららさらまさんにもフィレンツェを期待させすぎてしまったのでしょうか。

    フィレンツェに長期で滞在するなら、ワタシは
    電車で行ける範囲のピサやシエナ等などの小都市に行くとは思いますが
    今回はこれもまた初のパルマが想像以上に良かったため
    妹も、イタリアは主要都市よりは小都市のほうが良いという結論になったようでした。

    すみません、文になっていませんが、なんとなく書いてしまいました。

    これに懲りず、
    次は南イタリアへ!!ですね^^

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    退会ユーザ @*******
    06/01/17 17:40

    私も街並み

    ららさらまさん、旅クマさん、こんにちは、
    ともぞうさん、お帰りなさい。
    ぴりからスパイスのきいたレポートは鋭意製作中?(楽しみ)

    私も、フィレンツェは何よりも街並みが好きです。
    美術館も長時間いると、頭痛がしてくるので、
    少数精鋭、で、全部を丹念に見ようとはしていません。

    私は1~2教会、0.5美術館、ぐらいがいいです。

    私の旅行は街歩きが第1で、建物の雰囲気とか、坂道の様子とかを、
    じっくり味わってきます。
    あと、なんてことの無い人とのふれあいも楽しみです。
    そういう点で小都市はいいですね。

    イタリア3都市、ヴェネツィア、フィレンツェ、ローマかと思ってました。
    でもミラノもとても好きです。





  • Da Vinci Code

    ららさらまさん、Bon Giorno~(lll)

    あのですねぇ、巣穴PCが壊れてしまって、電脳箱に入っている
    メールが救い出せません。来月になったら、一度短文のメール
    頂けないでしょうか? メール下書き書いて、下書きに入れて
    おいたら、「暗号」があっても印隠滅滅消去運命也!
    よろしくお願いします。

    Mr. Dan Brownの著作は大好きですが、まだ途中なので、あまり
    結末を言わないで下さいね♪

    ヨーロッパに行き始めた頃は、グッテグッテ系ではなく、きちんと
    教会・大聖堂を回っていました。でも、ある時ふと、何を見たか
    思い出せず、高校修学旅行で寺院を集中的に回った後の、消化不良
    になっている、と思いました。

    そこで、一日に見る場合:
     Catedoral 1つ
     美術館   1つ
     ○○の家  1つ
    この程度に留めておくと(いや、見すぎだと思うが・・・)、実に
    あの彫刻の服の襞が変だったの、着物だったら、こーなるのに、
    と印象が残るのが実感しました。

    見所を絞ると、昼食の時間はたっぷりあるし、Barで珈琲をのんびり
    飲めるし、バスの1本程度は乗り遅れてもOKだし、焦りません。

    こうして、気付くと、グッテグッテ系テキトークマになっていたのでした。

    Firenzeでは、市場をのんびり見ていた記憶がありますが・・・
    いや、道に迷ったので、市場に迷い込んだのか、市場に行ったら、
    迷ったのか、忘れましたが、迷っているうちにDoumoの周辺一帯
    を歩き回ったようでした。

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    退会ユーザ @*******
    06/01/17 17:33

    わかっちゃいるけどやめられない

     1日にたくさん見ない。

     その方がいいことは重々わかってるんだけど、わかっちゃいるけどやめられない(相変わらず古いね、私も)。

     でも、今回は、少しやりすぎたと反省しています。

     なにしろ、どこも歩いて回れる範囲でしょう。必殺徒歩団の血が騒ぎ、ついつい頑張ってしまったのさ。
     個々の教会・美術館の開館時間と曜日が、それぞれ微妙に違っているのも、良くなかったです。計画好きの本能が刺激されてしまって、ダイヤグラムのような計画表を作ってしまった。

     でも、反省しても、詰め込み計画の悪癖は直らないだろうなあ。
     旅行から帰るたびに、相方と同じ反省を繰り返して23年なの(笑)。


    Da Vinci Code

     大丈夫。フィレンツェ云々は、本筋とは全く関係ありません。