最近オハーカ滞在中の人より、泣き言メールが入るようになったので、ここでオハーカの現状をお知らせします。
まず、メキシコ・オーハカ州は、現在でも21の原住民言語が使用され、21の文化や民芸品、それに大規模な遺跡などもあり、旅行者の人気観光スポットです。しかし、言葉が違う、文化・習慣が違うということは、同じメキシコでも外国が21もあるということです。それに、何千年にもわたり抗争(戦争)をしている好戦民族たちです。2000年になってからでも、道路が舗装されていないような閑村な閉鎖された村の、複数民族が隣どうしってところでは、数十人が殺される抗争も頻繁に起こっています。これが原因で、メキシコで一番開発遅れた州となり、いまだに中央分離帯のない自動車専用道路はなし、100人以上の従業員の企業も数えるほどです。100人以上だと、複数民族採用となり、会社内で殺し合いを含める民族抗争を始めるためです。
また、公立の学校教師になるには、正規の教員免状は必要なし、教職員組合に上納金を払えば教員(先生)になれるシステムでした。そのために、オーハカ州が小学校卒業でも簡単な足し算もできない結果と。それで、中央政府が、教員採用は教職員組合ではなく、政府が教員免状を持っている者のみを採用と前政権時代に決定。同時に教員適正試験を実施と。この試験に合格すれば、教員免状がない現教員でも教員資格ありと。もし、不合格であれば、現行給与は3年間支払うので、勉強して教員資格をとれと。
ところが、オハーカ州の教員はこの試験をボイコットする教員が多数。話し合いも決裂数年で、政府の最終判断で、試験を受けない教員は解雇となりました。この解雇された教員が怒りだし、オハーカに通じる道路を閉鎖、渋滞になった長距離バスや荷物満載のトラックなど放火を始め、鎮圧出動の警察に、ライフルで射撃、3名の警官が死亡。これで、一気に警察と解雇された教員の銃撃戦になり多数の死者をだすようになりました。
オハーカ市を結ぶ道路はすべて閉鎖されおり、空路だけとなっています。オハーカ市内の95%の店は完全休業中。食料も軍用機で輸送状態です。
そして、昨日、中央政府より、すでに我慢の限界をすぎたの宣言が発表されました。軍隊出動で強硬な方法で鎮圧、治安を取り戻すということです。当然、ライフルなどの射撃でなく、戦車の大砲も使用ですので、外出禁止令直前です。
いまだに呑気にオハーカ行の長距離バスが運行されていなく、予定が狂ったなど文句ばかり言ってる日本人観光者が多いですが、ハッキリ申し上げます。『今は行くな!!!』と。現在、オハーカ市内に閉じ込められている観光者は、航空機で逃げ出すか、戦車や火器の音を聞こえれば、ただちに宿に戻り、避難を。
数日でコントールされ、軍隊に警備された長距離バスも再運行が始まります。このような事態になる前にも、TVや新聞などでも大々的に報道されているのを無視して行ったので、帰れない、よけいな費用で破産しそう、仕事が首になる、なんて泣き事のメールは送るな!です。
オハーカの隣り州のプエブラはいたって平和です。もちろん、ほかの州も。
非常事態地域は、ただオハーカ州の中央部(オハーカ市周辺)だけです。オハーカ州の太平洋岸海岸の高級リゾート地のHUATULCO周辺は、船での食料輸送に切り替え、ほとんどの観光者は航空機(MEXより1時間)できているので、いたって平穏です。車(18時間)で来た人は、太平洋岸からアカプルコ経由で帰れます。長距離バスも通常通りの運行です。
以前、このオハーカ教職員組合に日本教職員組合より女性の応援団が数人来て、醜態をさらしていましたが、今は、もういないと祈りたいです。