ケチャップの匂いで思い出した

　初海外旅行は、アメリカ。
　中華航空で、羽田から西海岸に飛びました。
　サンフランシスコからロサンゼルスまでドライブして、その後東海岸に移動し、そのまま留学の夫につきあって二年近く滞在しました。途中で一時帰国するなんて、よほどのことがないと考えられない時代でした。

　初めてのアメリカ西海岸で、ハースト城(新聞王ハーストが作った本物のお城そっくりの別荘)に行ったときのこと。
　あのヨーロッパ中世そのままの石造りのお城の、重々しい大きな木のテーブルの上に、銀の食器と並んで、どんとケチャップの大瓶が置かれていたのが、何とも印象的でした。いかにもアメリカ!を実感しました。

　あ、ガイドさんの細い足の割に巨大なおしりとか、肌をむき出しにしたおばちゃまたちの日焼け止めオイルの匂いとか、いろいろ思い出してしまいました。
　20年以上前の話です。