5月14日、午後3時ころ、アソクから、MRT(地下鉄)に乗ろうとした。
しかし、MRTの入り口は、閉まっており、「エマージャンシーのため、運休しています(英語)」という張り紙があった。
BTS(電車)は、アソクから西は、すでに運休している。
タイ人は、バスに乗ったり、タクシーに乗ったりし始めた。
バスも、ルート変更しているのばかりだ。
中心部が占拠されているから、迂回運転だ。
どこをどう通るのかも、わからない。
道路は、渋滞が激しい。
BTS高架下の道路(スクムビット通り、プルンチット通り)を歩いて行けば、そのうち、サイアムに着き、MBKに着く、ということは、わかっている。
だが、この道路が、一番渋滞が激しい。
バスやタクシーも、ほとんど動けない状態だ。
私は、とりあえず、歩道を西に向かって、歩き始めた。
アソクから、ナナへ行くと、軍隊が、道路を封鎖している。
「この道をまっすぐ行くのが、一番近道なのに!」
タイ人が数人、封鎖してある隙間(すきま)から、中へ入って行った。
私も続いて、中へ入った。
バリケードの中は、店が全部、閉店中で、ゴーストタウン状態だ。
道路にも、車がない。
私は、まっすぐ、道を西に歩いた。
そのうち、赤シャツ隊のバリケードに行き当たった。
赤シャツ隊のバリケードは、古タイヤと竹で作られている。
隙間(すきま)から、中へ入っているタイ人がいたので、続いて入った。
赤シャツ隊の人が、バイクで追いかけてきて、カバンの中の検査をされた。
私は、まっすぐ、道を西へ歩いた。
ナナの次は、プルンチット、チットロム。
チットロムは、赤シャツ隊の宿営地だ。
赤シャツ隊の人が、テントを張って寝泊りしている。
赤シャツ隊の演説が聞こえる。
大勢の赤シャツ隊の人が、歓声を上げている。
ステージを迂回し、パラゴンの方に向かって歩いた。
パラゴンの向こうにあるバリケードの隙間から、外へ抜けた。
その向こうは、警察の封鎖区域だ。
車が通らない道路を渡って、一路、西へ。
警察の封鎖線を越えて、一般道路へ出た。
少し歩いて、バスに乗り、帰った。
この日、封鎖区域の北や南では、クラッシュ(銃撃戦等)が遭ったそうだ。
何も知らずに、その真ん中を突っ切って、帰ってきた。