旅の武勇伝といえば思い出す

学生の頃、友達と2人でユーレイル旅行していたある時、車内コンパートメントに変な単独日本男子が寄ってきたんですよ。我々は、キモいやつでも、基本的に旅で出会う日本人とは拒まず友好的にやる主義だったので、降りるまで長くてヒマだったし、来ちゃったので相手してやりました。そしたら、だんだん図に乗ってきて、旅の武勇伝が始まったのです。しかも引き込まれる面白話じゃなく、苦痛な程つまらない話ばかり、男のくせによくしゃべり続けること。どこどこからどこどこまで行ったからすごいだろとか、大都市いけばアヘン屈に出入りしてるんだ自慢とか、旅先で知り合ったバカな男の話とか(自分と比較させて自己PRしてるわけ)。まあ確かめようもない大風呂敷ばかりで、途中で聞くのやめたし、昔なので詳細は忘れました。

(その時、外国好きな男で、他に自慢できる能力のないやつは、自分の過去の旅内容を大風呂敷に自慢するパターンのあることに気づきました。)

終着駅、やっとコイツとおさらばできるとおもって列車を降りると、話のスピードに拍車がかかり、一方的なマシンガントークで食らいついてきて、私達から離れない。2人で無視してさっさと駅を歩いていっても、早歩きで後ろからついてくる、どこまでもついてくるの。なにやらぶつぶつ大声で唱えながら。この時点で、もうコワイでしょ。

なので、「私たちは、これから宿とるんでアコモデーションいくから、じゃあね!」と、はっきりきっぱりバイバイ言ったら、「ボクも一緒にとろうかなあ」だってさ、ずうずうしいやつ、こっちは許可してないよ。

要するに、彼は単独で旅しながら、赤の他人にパラサイト君だったみたいです(後から考えると武勇伝はパラサイトの裏返しだった)。外国語一つもできず、外人との別のコミュニケーション能力も意欲も全くないらしく、車内にて、依存する日本人を物色するのが旅のノウハウだったみたいです。

もう私達、無言アイコンタクトで怒り通り越し、無視。とりあえず、インフォメーションに入り、どうやって巻こうか考えながらインフォメの中をぐるぐる廻っていたのですが、しっかり、つかず離れずでついてくる。なにやら独り言をぶつぶついいながら。

で、らちがあかないので表へ出ました。大通り沿いをしばらく歩きつつ、考えながら。すると、目前に信号の変わり目が!「チャンス、走るよ!」といって、大通りの横断歩道が赤になったぎりぎりのタイミングで、2人揃って横断歩道をダッシュして、やつをぶっちぎりました。体型的にみても瞬発力に欠けた男だったようで、我々のとっさの動きに反応できず、片側4車線道路の車の波に阻まれました。

その町には2泊したのですが、いつまた、あいつに遭遇してしまわないか、ふと振り返った所に、ヤツがニヤけて立っていたらこわいね、ってかんじで常に2人でびくびく。もし会っちゃったら、どうする~って、常にその場の対策を話してましたね。・・・・・どうでもいい話でした。





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2件のコメント

  • どうでもいい話?!

    そんなことなかったですよ。ホント悪いけど面白かったです^^

    ふたりで目配せしてるのが目に浮かびました。

    >体型的にみても瞬発力に欠けた男

    なんか想像しててもキモいんだけど!!!

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    その風采を今風にいえば

    顔は当然わすれましたが、強いて言えば、アキバちゃんを、バックパッカー風にコーディネートしたとでもいいましょうか・・・・・てゆうか、アキバちゃんは既にバックパッカーなので、アキバちゃんそのもの、とでもいいましょうか・・・・

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  • ストーカーみたい、怖い(笑)

    大変でしたねえ、失礼ですが笑ってしまいました。おもしろかったです(笑い)
    そう、旅先で寄ってくる人いますよね!
    道など聞かれる場合は対応しますけど、それ以外は一貫して聞えないフリです。


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