最新号の文芸春秋を読んで、これまでの謎がかなり解明されました。
しかし、なにゆえ、この程度のことが早い段階でわからなかったのか。
大マスコミや、厚労省、国際関係機関は何をしていたのか。批判されて
しかるべきでしょう。
日本人フリージャーナリスト(多分です。イラクのときと同じように
危険な仕事を担うのは自社ではなくフリーなので)と現地ジャーナリスト
がメキシコで取材。その結果判明したのが、メキシコの貧困が犠牲者を
増やした原因。
実は3月には新型が判明。しかし、メキシコ政府は黙殺。拡大したのは、
4月の休み明け。流石に黙っているのは無理と判断し、新型発生を公言。
それまでは、病院に行ってもただの風邪と診断されたり、医者に掛かれる
人はまだましで、多くは市販の薬で対処。さすがに、祈祷師とかも登場
したのには、「まさかとは思っていたが、やはり」でした。
メキシコは25%以上が無保険。裕福な10%はスペイン病院などの私立に
行けますが、多くは国立。当然、行っても1日待たされる。そこで、
巨大市販薬販売会社の作っている店舗に頼る。これが偽薬の温床。
直るものも直らない。
米国の医療費が年間600ドルで、メキシコは60ドル。しかし、その半分は
富裕層が占め、残りを90%の貧困層が。
死亡原因は肺炎らしく、合併症でしょう。発病しても仕事を休めない、
休むと解雇されるという社会要因が拍車を掛けた。正式発表が遅れた
ことも被害を拡大させた。正式発表以後は、病院に行くようになったので、
拡大が収まったようです。
まだ、良くわからないこと。
(1)必ずしも発病しない。若い世代で、発病率が25%程度(どうやって
調べたのか?)。要するに、感染はするが発病しない人が多い。
1970年代に発生したブタインフルエンザでも兵士の間に同じようなことが
起きたそうです。1918年の大流行でもそのようなデーターがあるので、
そうかも知れません。何かの要因で、感染して発病する人としない人
が居る。海外旅行から戻った人に発病者が多いのもこのためか。
(2)実際に患者に接したメキシコ人医師の話。「このインフルエンザは
空気からは感染しません」。トリのように大腸なの?少なくとも
経口感染?
今、拡大しているのが豪州。先進国です。南米のほうが絶対危険だと
思うのに、それが聞かれない。ここにも貧富の差が出ているのでは
ないか。要するに、医者に掛かれるから。
幸い?にして低毒型なので、この結果で、赤い色が犠牲者として表に
出る強毒型ならば様相は全く違っているかも知れません。