最初に驚いたのは市内バスの運賃徴収係の存在。
ブラジルのバスに乗ると、運転手とは別にもう一人係員が乗っている。車掌というと車内を回ってくる感じだが、運賃徴収係(と呼ばせてもらう)は、バス前方に特定な場所があって、一段高い所(運転手より権威がありそうに見える)で椅子に座り、乗客から料金を徴収する。おつりがもらえるので安心だ。
徴収係の前に回転棒(正式名は何と言うのだろうか)があり、ガッチャンと腰で回しながら通って着席する。リオで初めて市バスに乗った時、私はガッチャンが通れなくて恥ずかしい思いをした。お金を払った後、荷物(機内持込のあまり大きくないバッグ)が通せなくてつっかかってしまい、徴収係が色々言うんだけど、ポルトガル語がさっぱりわからない。後ろにいた小柄なおじいさんが、最後に私のバッグを持ち上げて、ガッチャンの向こうに置いてくれた。おじさんが大声で何か言う(のろまな旅行者を助けてやった?)と、乗客が皆んな、どっと笑っていた。
一見無駄に見える徴収係だが、旅行者にとっては大きな助けだ。
割とヒマそうにしているので、場所を尋ねると親切に教えてくれる。私は紙に書いた目的地を運転手に見せてから乗車し、再度徴収係に見せてお金を払い係のそばに座った。そうすると、下車する場所で親切に知らせてくれる。有難かった。
リオのバスターミナルに行く途中、小学生達が定期券を首から下げて大勢乗って来た。徴収係は紙片ごみを窓から捨てていたのでビックリ。
イグアスのバスターミナルから市バスに乗った時は、徴収係が乗客の重そうな荷物をひょいと持ち上げて、ガッチャンを通していた。何と親切!と感激した。イグアスの滝に行く時のバスでは、徴収係が客の買物紙袋をとても大切そうに持ち上げていたのを見た。リオの徴収係はイグアスをちょっとは見習いなさい。
二番目のへぇー は束のメモ用紙。リオのあちこちで道を尋ねたけど、なぜか皆メモ用の小さい紙(不要紙を切ったような)を厚くゴムでまとめて持っている。なにか聞くとその束から紙を取り出して、場所名やバス番号を書いてくれる。ケーブルカー駅、トラム駅、フロント、、で見た。
三番目のへぇー は、肩をさすられる(軽くたたかれる)経験。Botafogoのバス停近くの交番(あれは正しく交番だと思う)で道を尋ねると、親切に教えてくれ、最後に肩をさすられた。角のレストランで道を尋ねると、道まで出てきて方向を指さして教えてくれ、肩をさすられた。もう一度位どこかで経験した。あれって、「ガンバってね」というジェスチャーですよね?