レポート

Caste No Bar

公開日 : 2007年12月20日
最終更新 :

No.290191 moot0122@さんの「アーグラーのホテル」で紹介されているホテルですが、私もこのホテルに泊まりました。
そして、このホテルで、今回のインド旅行で最大の収穫を得ました。
実は、私は、インド人に、世界に名だたるインドの「カースト」について聞いてみたかったのです。
でも「カースト」は、大変デリケートな問題だから、インド人に聞いてはいけない、とガイドブックに載っています。

インドの新聞(もちろん英字新聞しか読めませんが)には、たいてい、”花嫁募集””花婿募集”の新聞広告があります。
サンデータイムズに、この”花嫁募集””花婿募集”の特集があり、その欄が、カースト別になっていたのです。
このホテルの従業員は、全員イスラム教徒です。
(アーグラーにはイスラム教徒が多いです。)
イスラム教徒に、ヒンドゥー教のカーストについて尋ねるのなら、いいのでは?と思いました。
新聞記事について聞くのは、問題ないのではないの?

このホテルの支配人は、読み書きができません。
英語が読める従業員を呼んでくれて、新聞記事の説明を受けることができました。
「これはいいカーストで、みんなお金持ち」とか、「これはよくないカーストだ」とか、「「このカーストの人と結婚すると、子供が死ぬと言われている」とか、「このカーストの人は勇敢だ」とか。
インド人の生の声が聞けて新鮮でした。
また、彼自身の宗教観も聞くことができました。
「僕はイスラム教徒だから、ヒンドゥー教徒と結婚することはできないよ。相手がヒンドゥー教徒の場合は、改宗してもらう」

不思議の国インド ― まだまだ、知りたいことがいっぱいです。

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1件のコメント

  • 07/12/21 00:43

    Re: Caste No Bar

    カーストはヒンディー教徒だけのものと思われていますが、
    ムスリムにもクリスチャンにもあります。

    ブラーミン・クシャトリア・ヴァイシャ・シュードラ・不可触民
    という区分ばかりがインドと周辺国以外では認識されていますが、
    これらの区分は身分の上下を表すもので差別につながるおそれが高く、
    やはりインドで話題にするのは微妙な問題です。

    しかしながら本来カーストとは、宗教出身文化を同じくする
    コミュニティのことを指し、けっしてタブーなどではありません。
    公立学校の入学願書にもカーストを記載する欄が堂々とあります。
    よく誤解されているのに法律でカーストが禁止されているといわれますが
    インドの法律でカーストが禁止されているわけではなく、
    カーストによる差別が禁止されているのです。

    Indian Matrimonials で検索してみてください。
    堂々とReligion, Caste別に花嫁花婿候補を検索できるようになっています。
    ヒンドゥー教徒以外にもカーストが存在するのがよくわかります。
    インドのように多種多様な宗教・文化が混在していると、
    どうしてもグループ分け・差別化が必要になってくるのかもしれません。

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    07/12/21 13:23

    Re^2: Caste No Bar

    イスラム教徒にもカーストがある、というのは、彼に教わりましたが、キリスト教徒にもあるんですか?

    みんな同じでなければ気がすまない日本人には、理解しがたいですね。

    旅行中に、差別を受けているインド人(たぶん不可触民)を見たこともあります。

    ただ、私が話を聞いたインド人は、まだ若いわけですが、「カーストはもう古い!」と言っていました。

    そうやって、カーストもなくなっていくんでしょうね。