レポート

リクシャードライバー編その3(バンガロール)

公開日 : 2007年07月31日
最終更新 :

空港のホテル予約カウンターでとったホテルは高かった。
早急に安いホテルを探す必要があった。
チャーチストリートのホテルをのぞいていると、太って愛想のいいインド人が声をかけてきた。
「ホテルを探しているのか。いいホテルに連れて行ってやろう」
その男がリクシャードライバーに何か言っている。
私がリクシャーに乗り込むと、一緒に乗り込んできて、横に座る。
私は、出口をふさがれた格好になった。
「そのホテルが気に入らなければ、別のホテルに行くよ」
「いいよ」
「メーターで行って」
「OK]
リクシャーが走り出すと、隣に座った男が、いろいろ話しかけてくる。
街の説明もする。私は
「ガイドはいらない。金は払わないよ」
と断っておいた。
「金なんていらないよ。ドライバーが英語が話せないから、私が通訳してるんだ」
その男は「ウィリアムだ」と名乗った。
インド人がウィリアム?
名前を尋ねられたので「メアリだ」と答える。
ウィリアムは
「私はクリスチャンだ。カトリックだよ」
欧米人なら、親しみを覚えるのかもしれないけどね。あいにく私は
「仏教徒だよ」
ウィリアムは家族の話をし、6月から学校が始まるので、息子に金がかかる、と言った。
そのうちに、リクシャーが故障して止まった。
ウィリアムとドライバーが、2人であちこちいじっている。
20分くらいしたろうか。
リクシャーが走り始めた。
第一のホテル...。第二のホテル...。第三のホテル...。
どうもピンとこない。インドのホテルってこんなものなのか?
いくつまわったか、わからなくなった。
ウィリアムが
「ここも気に入らないのか。じゃあ、これから、土産物屋に行こう」
「ノー」
「見るだけ」
「ノー」
「5分だけ」
「ノー」
「じゃあ、金を払って、降りてくれ」

降ろされてしまった。

同じ日、私は別のリクシャーに乗った。
若い男がドライバーだった。
メーターで行くと言うので、ホテルに案内してもらった。
第一のホテル...。第二のホテル...。
さあ、次のホテルへ行こう。
ドライバーが言う。
「ガソリンがなくなっちゃったよ。降りて、別のリクシャーに乗ってよ」

降ろされてしまった。

リクシャードライバーとの闘いは続く...

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2件のコメント

  • 私のリクシャワラー、バラナシ編

    バラナシは前夜の雨で濡れていた。ベンガリートラの路地にでる。「お、リキシャだ!」そこには客を降ろしているリキシャがいた。

    そのリキシャは数個の南京袋の重そうな荷を店先に降ろしていた。かなり重そうだが、客であるこぶとりの商店主は手伝おうともせずおろすのをみているこれがインドのごく当たり前の風景だ。

    痩せこけたリキシャワラー。そこには単なる貧富の差、以上の身分の差が横たわっている。外人には理解できない世界だ。

    荷物を降ろし終わったのをみはからって声をかける。しかし「Go Station?」と聞いても僕の英語はまったく通じない。いや、英語というより単語だけなのだが。

    そばにいた小太りの店主が通訳してくれた。どうやら行くそうだ。でも、なにやら言っている。店主に聞くと交差点が込むとかなんとか言ってるようだ。そうか値段だな。

    ローカルだと15ルピーで行くだろう距離だ。ま、20ルピーならいいか。外人は近くの”ゴートゥリア”の交差点から20ルピーでいければいい方なのだから。20ルピーでリキシャの親父も了承。さあ出発だ。

    ところがベンガリーの小路は狭い。そこには荷物も置かれてるし、ガタボコと石もある。そして牛も寝ている。こりゃいがいとたいへんだ。親父が苦労してると日本人の性か、つい降りて手伝って押してしまう。インド人はしないことだ。

    おまけに交差点も大渋滞だ。渋滞をぬけると親父のぼろぼろのシャツの背中がなんかとても侘しく思えてくる。「値切りすぎたかな...。」

    30分後、バラナシカント駅に着いた。「よし、5ルピーチップをやろう。でも....。」
    僕は約束の20ルピー札を渡し。あとから5ルピーコインを渡した。

    すかさず親父、「NO ! 10ルピー!」と手をつきだす。

    はい、予想どおりのリアクション、ありがとう!
    旅行者の甘い感傷などすぐにはじきとばしてくれる。あーインドに来てるって実感する瞬間だ。

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    07/08/02 17:56

    バラナシ、行ってみたいですね。

    初インドなのに、デリーもアーグラーもバラナシも行っていません。
    暑そうだし、雨が多そうだったから。
    リクシャー代が、10ルピー、20ルピーのところだといいですね。
    バンガロールは、初乗りが12ルピー。
    街が大きいので、50ルピー、100ルピーの世界です。
    リクシャー代が馬鹿になりません。
    いきおい、リクシャーとのやりとりも、感情的になります。

  • 待ってましたぁ !

    月姫さまへ
     
    あのぉ…今週号は、ちょ、ちょっと
     
    話のオトシどころが…
     
     
    …あっ、そうか オトサれたのは月姫さまだったのね !
     
    悪徳リクシャー征伐、続編早急に希望 !!

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    07/08/02 17:51

    いつもありがとうございます。

    バーバレラさまのメールが大変はげみになっております。
    その3は、トーンが違うんじゃないか、というご指摘ですが、そのとおりです。
    毎日、リクシャードライバーとつかみあいのけんかをしているわけではありません。
    リクシャードライバーは千差万別。
    いろんなタイプがいます。
    その中から、特に、思い出深かったドライバーのことを書いています。
    また、場数を踏むと、だんだんリクシャードライバーの扱い方がわかってきます。
    そのあたりのことも、その4、その5で読んでいただけたらと思います。

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