レポート

スイスひとり旅 (2日目) 一気にユングフラウヨッホの頂上(Top of Europe)へ

公開日 : 2007年07月16日
最終更新 :

昨日の反省も込めて、今回の旅はゆったりしてみようということで、本当に久しぶりに時間をかけて朝食を取った。
この、おそらくスイスで最も有名な橋のまん前というロケーションの宿を取ったのは、まさにこの幸福な朝食を楽しむためといっても過言ではなかった。
早朝の少し冷たい風が心地よく、昨日何度も渡ったカペル橋とピラトゥスを眺めながら、今日のこれからの予定を考える。しかし、昨日は快晴に近かった天気の雲行きは少し怪しい。日本でチェックしてきた天気予報はバッチリ当たっている。ということは、これから2~3日かなり厳しい天気になりそうだ。
明日・明後日は完全に雨っぽいけれど、今日はギリギリ天気が持ちそうな感じなので、ここは、皆さんのアドバイスのプラン(シルトホルン立寄り、リギ観光。。。)はスキップして、まずはグリンデルワルトに直行し、天気の状況を見ることにした。
ツツェルンでは、最後にもう1回カペル橋を渡って、8:55発Golden Pass LineのPanoramic Carに乗り込む。天気のいいうちに出来ればユングフラウヨッホへという希望を持って電車に乗ったが、いきなり雨が降り出してきた。しかし、南下していくうちにまた晴れてきて期待が膨らむ。インターラーケンで、即グリンデルワルト行きに乗り換える。1等車両はひとりだけの貸切で贅沢な時間が始まる。右に左に夢のような景色が広がり、カメラを手放せない。
グリンデルワルトの駅近ホテルにチェックインして、即、クライネ・シャイディック行きに乗り込んだのがちょうど12時。しかしながら、完全に天候は崩れている。
そのせいか、乗客は一車両に2~3人。車内で72歳の日本人おばあちゃんのひとり旅と話する。すごい、あの年齢で欧州をずっと一人で旅行しているなんて。。。私などまだまだ若造である。

クライネ・シャイデックはもう雨だった。しかし、アイガーの巨大な岩壁とアイガーグレッチャーの氷河は見ることが出来て、その雄大さに心が弾む。
でも、まだ昼食を取っていなかったので、とりあえずユングフラウヨッホの状況を確認できるTVモニターのあるレストランに入る。
そこで、合席になった英国人夫婦と楽しい会話が弾む。彼らは、グリンデルワルト5泊ということで、欧米人特有のゆったり型滞在だ。
しかし、私には今日と明日の1.5日間しか、ユングフラウヨッホに上がるチャンスはない。TVモニターを見ると、相変わらずユングフラウヨッホは真っ白で視界ゼロ。
片や、シルトホルンのほうは、天気は悪そうだが視界がある。しかし、今から、この場所(クライネ・シャイデック)からシルトホルンに向かう時間はない。
ここから、雨の中、ハイキングで下るかユングフラウヨッホにチャレンジするか。。。。ギャンブルであったが、ここで、ぼうふらぽじさんの言葉を思い出した。
”お山の天気は変わりやすい、どこかで視界の開ける時間はある” うん、明日の予報も悪いし、やっぱり今日これからチャレンジだ。
ただ、皆諦めたか、午後3時過ぎのユングフラウヨッホ行き電車は、一車両2~3人という状態。あまり期待しないで、少し高山病も心配しながら上ったTop of Europeに、奇跡が待っていた。確かにあられが降っているような状態ではあったが、TVモニターで見ていた白いモヤが消えて、なんとアレッチ氷河が遠くまで見渡せるではないか。
これが、私の今回のスイス旅行での最初の感動であった。(実はもっと大きな感動が5日目に待っていたのであるが。。。)
興奮の余り、ここが、3454mということも忘れて、早足で歩き回った。スフィンクス展望台とプラトー展望台を2回ずつ往復して、雪原に出て、ひとり雪合戦を楽しんだりで、結局18:05発の終電までTop of Europeに滞在したのであった。

グリンデルワルトに戻り、村の散策を兼ねて夕食に出かけた。ハーフボードは手違いで予約なしになっていたが、いきなりフルコースのヘビーなスイス料理より、外で軽く食べたい気分であったので、ちょうどよかった。グリンデルワルトは、本当に銀座1丁目から4丁目くらいしかない小さな村。一回歩けば簡単に地理感が出来てしまった。
しかし、すごい垂直な岩壁(アイガーとかベッターホルン)の真下という迫力には圧倒された。
フィルスト行きゴンドラ駅近くのイタリアンには入ったが、スイスらしくないハエの多さにはかなり参った。帰りに少し土産物屋を覗いてみた。熟年日本人旅行者がやたら目に付く。土産物屋の中には、店員が全て若い日本人女性とイケメン日本人男性、客も90%日本人というところがあった。何か、日本の温泉場でひと風呂あびて土産物屋をのぞいている気分であった。
とはいえ、この迫力ある直角の岩壁と周囲のキュートな村の緑は、十分に感動に値するものではあった。そして、ルツェルンからグリンデルワルト、ユングフラウヨッホ、グルンデルワルトに戻ってきた長い一日が終わった。

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