レポート

スイスひとり旅 (初日) 美しい街ルツェルンとカペル橋

公開日 : 2007年07月16日
最終更新 :

梅雨の東京を発つ朝、私の旅は、最高のスタートを切っていた。そう、今日は2007年7月7日、”777”で大当たりの日なのだ。
ハイシーズンの土曜出発でフライトは満席ということだし、格安航空券で、空港での電子チェックインで席の事前予約は出来ないということで、団体さんの余り席の真ん中の席を覚悟していた。
でも、カウンターで一応リクエストしてみたら、窓側が1席空いているということ。なんて、幸先のいい出足。。私にとって、欧州行きで窓側とそうでないのには、フライトの楽しさに天と地の差がある。よく旅慣れた人は通路側っていうけれど、私の場合は圧倒的に窓側派である。
皆さんもよくご存知だと思うが、欧州行きの場合、フライトの12ー13時間の間、時差の関係でずっと昼間が続く。昔はソ連の上空を飛行出来ないということで、北極の上空を通り、凍った大地やオーロラを楽しめたりした。今でもロシアの大地や北欧の湖なんかを眺めることが出来て、窓側は本当に楽しいのだ。寝るんなてもったいない。どうせ着けばまた夕方で、また寝るんだから、私にとっては移動時間もまた旅だし、
こんなユングフラウヨッホの3倍も高いところから、景色を眺められる機会なんて、めったにあるものではない。

さて、スイス航空の機内からゆっくり景色を眺めながら、欧州気分を盛り上げる為に、機内オーディオから選んでABBAの曲を聴く。私の年代では若い頃を思い出すメロディーだし、欧州では今でもスタンダードとして街中でよくかかっている。そして、機内を眺めると、ほとんと90%以上が熟年団体旅行者だ。土曜出発なので、私のような勤め人(サラリーマンやOL)も結構いるのかなと思ったけれど、私より若い人といえば、お母さんと同行している娘さん(といっても私より少し若いくらいの奥さんだろう)くらいである。その中で圧倒的に多いのが熟年(60-70代)カップルであったが、私の横には珍しく私より若そうな男性。やはり彼は添乗員であった。団体さんは、機内中央に固められていて、彼は動きやすいように、またお客さんの状況を観察しやすいように、2人掛けの通路側を確保していた。なるほど、それで窓側席が空いていたんだ。

飛行機は順調に飛び続け、定刻15:45にチューリッヒに到着。ここからが、ひとり旅のいいところ。集合待ちをしている団体さんを尻目に、ほぼ一番にイミグレを通り、即スイスフランに両替、そしてアドバイスいただいた通り、空港駅で半額カードとルツェルン行きのチケットを購入。全てスムーズに進み、16:13発チューリッヒHB行きの電車に乗り込んだ。全て順調に進み、予定より早い17:00過ぎには、もうルツェルンに到着した。

先程、欧州行きの場合、着いたら寝るだけと書いたが、夏の日没は遅い。その日、ルツェルン市街を観光する時間は、十分過ぎるほどであった。さて、ルツェルンである。ルツェルンは美しい街。湖は透き通るように美しく、その上に白鳥と湖船が浮かぶ。旧市街とカペル橋を何度も往復し、その落ち着いた雰囲気を楽しんだ。旅で回るのには1日(或いは半日)あれば十分であるが、なんか長期に滞在したくなるよう魅力的な街であった。そんな中で感じたことは、やっぱり”欧州の人は人生を楽しむ為に生きている”ってこと。これは、今回の私の旅のテーマでもあり、旅先でもつい、あくせく急いでしまう自分(日本人)に対するスイスからのWarningでもあった。はるかに見えるピラトゥス、リギの山々も美しい。10時近くになってやっと夜の帳が下りてきた。それでも部屋から望むカペル橋に人が絶えることはない。でも、日本人の少なさは一体どうして。というより東洋人にもほとんど会わない一日であった。
長い一日が終わった。ルツェルンの魅力に、旅の最初の日から寝ないで歩き回ってしまった。うん、でも少しはゆったりと余裕を持って。。。欧州人のように。

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