レポート

旅の荷物と資金

公開日 : 2006年04月30日
最終更新 :

「荷物は半分 資金は二倍」 楽しい旅の法則

僕は旅に出るとき、徹底的に荷物を軽くするよう心掛けている。

どのくらいの重さかというと、すべての荷物をリュックに詰め、それをピンと伸ばした左手の小指で軽々と持ち上げられることが僕の合格基準だ。

これは出発時だけでなく、旅行中もずっとこの重量をキープしなければならない。

基本的に、2泊3日の箱根旅行も2、3年間のユーラシア大陸横断旅行もほぼ同じ装備で十分と考えている。

ではなぜそこまで荷を軽くすることにこだわるのか?

極論を言ってしまえば、旅というものは荷物を一切持たずにパスポートと米ドルだけを腰に巻きつけて手ブラで行けば、想像もできないような楽しい道中になるはずなのである。

まずガイドブックがない。そして地図がない。

これだけで十分すぎるほどの「出会い」と「ハプニング」が生まれる。 この二つこそ旅の一番のおもしろさであり醍醐味であるのだ。

そして次に着替えがない。

これだけで買い物という目的を持ち、町をあちこち歩き回り、道を尋ね、店を探し、現地の人と同じ服を着ることになる。 この意味は大きい。 

ガイドブックに乗っている観光名所を見てまわり、おいしいと評判のレストランで食事をして、最後におみやげをどっさり買って… だけが旅行ではないのだ。


僕が旅行者らしく見えないほど荷物を少なくする理由はいくつもある。

・全力で走ることができる。

・飛行機やバスでカバンの持ち込みができる。

・枕になる。(特にインドの寝台列車で有効)

・「とりあえず荷物を宿に置いてから行動」という煩わしさがなくなる。

・長距離だって余裕で歩ける。

・現地人に間違われる。 もしくは華僑と間違われる。

・移動が苦でなくなるため、沈没しにくくなる。

などなど、挙げたらきりがない。

特にアジア・南米・アフリカを旅行するのなら荷物の軽さ=旅の楽しさに直結するのではないか。


資金は多いほうがいいのだろうか?

僕の場合、資金は十分に持っていった。 なんたって頻繁にルート変更があるのだ。

予定外で日本並みに物価高の国に行くことだってあるし、陸路で国境を越えるつもりが国境が塞がっていてやむなく飛行機を使うなんてこともざらにあるからだ。

「金が無いから」を理由に何かを中止するということはしなかった。

十分な資金を持ちつつ、それをひたすら節約しながら少しでもいろんな所へ行きいろんなことを経験してみる、というのが僕の旅のスタイルだった。

ではその大金をどのようにして持っていたのか?

僕は安い車なら買えてしまうほどの現金とトラベラーズチェック(T/C)を24時間すべて身につけていた。

いったい体のどこに隠してたかというと、初めての海外旅行の頃は巾着袋に現金をすべて入れて首からつるしシャツの中に入れていたが、これではシャツが膨れてしまい何か大事なものが入っていることは一目瞭然で危険である。

その後いろいろと試行錯誤したあげく、最終的に小銭はポケットの財布に入れておき、強盗に遭ってしまった場合のダミーとなるお金(1~5ドル札の束と再発行の効くT/C)を腰に巻きつけ、盗まれたら一巻の終わりである100ドル札の束はジーパンの裾の中(内側)の隠しポケットにしまっていた。


自分の生活をそのまま巨大な登山用リュックに詰め込んで旅をする人もいる。

節約旅行ではなく、本当の貧乏旅行をしている人もいる。

いろんな旅のスタイルがあるわけであり、どれが正しいとかそんなのは無いと思う。

初めての海外旅行のときから今までずっと僕の旅のスタイルはこのようなかんじであったし、これからもこのスタイルを変えずに続けていくことになるだろう。


でもいつか、いつの日か、大きなトランクにいっぱい荷物を詰め込んで常夏のリゾート地へ行き、高級レスト

ランでおいしいものをたらふく食べて、免税ショップでどっさり買い物して…エンジョイしてみたいものだ。

続き http://www.geocities.jp/dentane1/hoshino/backpacking/1.html

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