ゼロは何倍してもゼロ とまでは言いませんが、もともとないものを生み育むのはとても難しいことですよね。 >学校給食をより健康的なものに変えるためのキャンペーンをして、それが政府を動かしたのはつい今年に入ってからの事です。 幼児肥満率の高さに危機感が高くなっているのは確かで、昨年か一昨年でしたか、TVで「クリスプスより果物を」などというキャンペーンをやってましたね。 でも現実問題、給食がなかった娘の学校に試験的に給食を導入しましたが、メニューは毎日主菜がサンドウィッチ。サンドウィッチとくればクリスプス。それにヨーグルトがつく程度。 フランスに戻ってきた娘は学校給食の美味さに感激していましたが、それでも最近は「まずーい!」と文句たらたら。 >今はミドルクラスにはかなり食を意識する傾向が育っているかと思います 確かにそうなんですが、意識の仕方が問題で、金のあるミドルクラスは食を「ファッション」として捉える傾向が強いですね。 実際、ミシュランの一つ星イタリアン、フレンチで食事をしましたが、店の造り(ハード)はそれなりなんですが、肝心の皿の中身(ソフト)がダメ。勘定はパリの2-3つ星なみで。 モダンブリティッシュと呼ばれる店もいくつか行きましたが、コメントは控えます。 勿論、フランスにもダメな店は掃いて捨てるほどあります。 >ワーキングクラスはそんなの気にせず、相変わらずピザやトベロラカシさんのおっしゃるチッピィ・バンズなどを楽しく食べて暮らしているかと これが問題なんです。 たとえばフランスではそのクラスの人たちこそが、安くて美味いものを見つけてきます。会社の周りにある腐るほどあるサンドウィッチ屋の中でどこが美味しいか知ってますし、必ず一つは安くて美味しいレストランをもっています。食べ物やワインについても「語り」ます。 正に「ファッション」と同じで、如何に金をかけずにそれ以上の効果を生むか、という執念がイギリス人には欠けていますね。卑しくないんでしょう、きっと。 >ロンドンあたりではマーケットでそういう魚はかなり入手できるようになっているようです そうなんです。わざわざバラのマーケットに行かないとね。 いちいち反応しましたが、まあ、不味いものばかりじゃないことはよく知っています。 実際、chiquitaさんが仰るように、10年以上ロンドンに住んでいる日本人に聞くところ、比べようもなく食を取り巻く環境は改善したことは確かなようです。 ただ、親の世代に味覚が育っていないのに、子供の世代を教化するのは極めて困難な課題でしょう。今の子供世代が子を持つ20年後に期待しましょう。 住んでいるところから歩いていける範囲に三つ以上食事をしてもいいかなと思えるレストランができるようなれば完成、というところでしょうか。