北方の民俗 東北地方以北の歴史はまだよくわからないことがたくさんありますね。 たとえば地名にはアイヌ語の痕跡がたくさん残るようですが、日本語を使う民とアイヌ語を使う民の境界がどのように動いていったのか。 空間的に境界が移動しただけでなく、時間的に変化していった面もあるように思います。 アイヌ語を使っていた人たちはただ北へ北へと押しやられていったのか。 居住地はそのままに、日本人としてヤマトの文化を受容して日本語を使うようになっていったのか。 農業技術の進歩で、米作の北限が移っていったこともあるし、日本海の航路、交易も関係ある。 文献や考古学だけでなく、民俗学的なものが興味深いです。 例えば青森県津軽地方の、岩木山の御山参詣の幟旗を立て登って行く様子は、新潟県の妙高山の参詣と似ているように思います。わたしは写真でしか知らないんですけどね。 イタコのような民俗も上越から移って行ったのかもしれません。