ある時、そこで・・・・

Sabina女王は、暗闇の霊廟を、手探りで進んでいた。
   キィィィィィ~ ギィィィィィ~
前方で、何やらこすれる音がした。
慌てて、懐中電灯をそちらに向けるが、手が震えているせいか、何も見えない。
   キィィィィィ~ ギィィィィィ~
Sabina女王の耳元で、チョーBigなGが、かさつく音が聞こえた。
   「けぇ~じぃ~ばん~~へ~、引きずりこむかとぉ~」
ゾワッと鳥肌が立った女王には、「けぇ~せぇ~く~せぇぉ~」と聞こえてしまった。
滅茶苦茶に懐中電灯を振り回しながら叫ぶ!「フランス語なんて、わからないのよっ!」
すると、かさつく音が、「ワシ~も~、知らない~かとぉ~」と、絡みつく。

ハッと気づくと、女王の足首は、肥溜め色の皮膚をまとった、手首らしきものに、がっちり掴まれてしまっていた。「ワシと~一緒に~来るかとぉ~!」と、段々と粘りつく声が、大きくなってくる。

そこに、カゴメソース色とも、オランデーズソースとも、トマトソースやら、ブルドックの中濃ソースめいた、とにかく軽い声が響いた。「じーさん、ダメダメ、オレが弟子志願してたんっす!オレが先ね!ケケケケ!」
笑い声は、それを発した持ち主と同じく、チョー軽かった。

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Sabina女王、こっちの方が、ガリアとカルタゴの現代の抗争よりも、「恐怖かと」かもしれません・・・・

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1件のコメント

  • 退会ユーザ @*******
    17/05/23 22:13

    あ~ぞっとした!/ カルタゴではなくベルベルかと

    まだ真夏でもないのに怪談なんて止めて下さいなー、背筋が凍る「かと」思いましたよ。
    そうでなくても粘着質の人は食いついたら離れないのに・・(雷が鳴るまで?)。

    そうでした、おフランス人はゲルマンというよりガリアの子孫でしたね。ウィルキンゲトリクスだったっけ・・舌かみそう。ケルトものは好きなので、そう考えれば親近感がわく・・かも?
    カルタゴの子孫はイタリアにわさわさいます。シチリアなんて目と鼻の先ですから。フランスはむしろモロッコとアルジェリアが多いのでは?ベルベル系とか。
    ともかくご無事で良かったです。あちこちでこうも非機能的なのはイタリアといい勝負ですねえ。
    さて、落ちまであと約1回?

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