06/01/31 18:03

イタリア料理の奥の深さを

少なくともメニューが解読できるようにすべきです。
そもそも英語では料理の微妙な味わいを伝えきることが不可能です。
これは中国料理やタイ料理などに対しても言えることです。
料理の語彙が英語は少ないのです。日本人が沢山訪れる街の普通の店
なら、日本人がくれば間違いなく英語メニューを出すでしょう。
そこを透かさず、
「イタリア語のメニューをお願いします」とか言うと、まず相手の態度
が和みます。誰でもそうですが、意志の疎通が容易にできるのとそうで
ないのとでは全然ちがいますよね。語彙の少なさから、英語のメニュー
では載せないものもあります。

ローマ、フィレンツェ、ミラノで美味しいものをとるとなるとかなりの
出費を覚悟すべきです。値段は価格に鋭く反映されます。安いところは、
作りも素材もそれなりです。田舎ならば安くて美味しい店もあるのです
が、都会で見つけるのは至難の業です。逆に出費さえ惜しまなければ、
美味しい店が沢山あるのが都会です。

基本は観光客相手の店に入らぬ事。
食べたいものを明確にして、ホテルのコンシェルジェに相談すれば、目
的に叶った店を紹介してくれます。コンシェルジェの居ないホテル(学
生ツアーならまずそうでしょうが)ならば、店の店員などに聞くのが意
外と有効。昼は近くのレストランに食べに行くので情報が豊富です。こ
のためにも、イタリア語ができるのは実は美味しいものにありつくため
の基本でもあるのです。

イタリア料理=パスタとピザでは寂しいですね。もっと奥が深いですよ。
ピザはナポリのもので、何度食べてもナポリのものが一番美味しいのは
間違いないようです。ローマ風ピザも一応名物料理なのですが、あまり
美味しい店に出会ったことがない。パスタは、何処でも必ずありますが、
これも地方によって特色が出ています。一般的に日本は具が多すぎると
よく批判されますが、本場のものは具が少ない。ミラノではリゾットを
どうぞ。少し芯が残り、日本のものとは味が違います。米のほうが調理
が難しいので、料理人の腕が試されます。ただしミラネーゼは見た目が
主たるものなので好みが別れます。ただし、これらは全てメインではな
いので、お気をつけください。一般的にパスタだけは食べないのが決ま
りのようです。最低でもあと一皿を。ピザ専門店ならば、ピザだけでも
OKのようです。またメイン(第二の皿)以外にも、例えばアンチパスト
にも魅力溢れるものがあります。さらにドルチェとカフェもです。料理
に劣らず、見逃してはいけないのは、ワインです。同じものを日本で飲
んでも味が違います。レストランでは市価の倍はしますが、10ユーロ程
度でも美味しいものがあるし、20ユーロも出せば、感動ものに出会えま
す。安く済ませるのは、Vino di Casaでしょう。たまに当たりがきます。

どうしたら美味しい店に出会えるかに対する答えは、「修行」しかない
と答えざるを得ません。良く「地元民が押し寄せている店」とか言いま
すが、地元民と観光客の区別などはそう簡単にはできません。それでも、
ガイドブックに載っている店は避けますが。折角苦労して見つけた店に
予約を入れて入ったら、腹の部分が青い某有名旅行指南書を抱えた同胞
ばかりだったというのでは興ざめですし(無料で情報提供しているので
胴元さんお許しください)。本当に安くて美味しい店は、車で中心地か
ら少し走ったところにあるのがイタリアのつねとは皆が言います。

イタリアは危険と言われますが、他の大都市同様の注意をすれば、大抵
は大丈夫です。良くホテルの朝食時に見かける光景ですが、昨晩の貸借
をそこで精算するために札束を出すことや、公道や店内で平気で財布の
中身をさらけ出すとか、国内でするようなことは避けるべきでしょう。
日本人に英語で話しかけてくる人は無視するとかも必要です。イタリア
人にイタリア語で道を聞かれたら、観光客らしくない振る舞いができて
いると思って喜んでも良いでしょうが。夜中に女性一人が出歩けるのは、
日本くらいだと思ったほうが良いでしょう(この治安の良さは失っては
いけないと思いますが)。料理にしても日本食はとても質が高く、イタ
リアにも負けないのですが。

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