一方、別の視点からの配信

いまや年間10億人 トーマス・クック“先見の明”
産経新聞 9月1日(日)7時55分配信
 今では、初めての海外旅行は団体旅行にかぎると、相場が決まっているようだ。これは何も日本人に限らず、ガイドを先頭にローマ市内を見物する米国人をはじめ、中国、韓国人のグループも多い。

 団体旅行を初めて企画成功させたのは、有名な英国の旅行社の創始者、トーマス・クックだといわれる。

 18、19世紀の英国貴族や資産家は、子弟が学業を終えると、家庭教師や召し使いをつけてヨーロッパの文化と歴史を身に付けさせるため、フランスやイタリアをたっぷりの時間とカネをかけて一種の大名旅行をさせていた。いわゆる、グランドツアーである。

 クックは、1863年7月初め、当時、英国人が好んだスイスの山行きに100人ばかりの最初の団体旅行を組織したのだが、これが大成功を博した。以後、毎年企画した団体旅行の参加者は増え続け、そのわずか10年後には英国人を中心とする約50万人もの団体客を世界各地に送り出したといわれる。もちろん、旅程、ホテル、レストランなどについて前もって詳細な調査を行ったのは、今の旅行会社と同じだ。

 現在、海外旅行を楽しむ人々は世界で年間、10億人を超えたともいわれる。クックの先見の明には頭が下がるばかりである。(坂本鉄男)

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1件のコメント

  • 春にミラノで

    renzauxさん、初めまして。

    そういえば、3月末にミラノに行ったときスカラ座でドイツ語の観光グループを見ました。
    小雨の降る日で(殆ど毎日雨でしたが)、私は知り合いたちと個人見学をしていたので
    何だかチョッと拍子抜けした気がしましたが書き込みを読んで、納得しました。
    でも『個人で見学』といえば聞こえはいいけれど『ミラノ在住の友人』が居ましたから
    困ることは何も無く・・・。

    時刻表はまさに『足で稼いだ情報』をグループ旅行者だけでなく
    広く『それほどお金持ちではないけれどソコソコ余裕のある向き』に対して
    相応の対価をつけて『情報の切り売り』をしだしたことから始まったのでしょうか?


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    トーマス・クックの記事を目にして

    何日か前にこのレーポートを拝見していたので紹介させていただきました。
    一冊古いのを残していますが、ここの歴史については語れるほど詳しくないんですよ。