赤毛のアン

 「赤毛のアン」の映画をごらんになりましたか? あの映画の大事なカット(赤い土の道とか、「輝く湖水」とか)は実際にプリンス・エドワード島で撮影されたものです。実際に赤土で、大西洋岸は夏でも天気が悪くて寒い(最高気温が20度まで上がらないこともしばしば)ですが、たまに雲が切れて光が差すと「輝く湖水」になります。本当にモンゴメリは言葉の天才だと思います。アンが乗ってきた列車の場面を撮った場所も残っています(プリンス・エドワード島内の鉄道はすべて廃線になっています)。広さは愛媛県と同じくらい、人口が約13万人(うち州都シャーロットタウンに4万人)です。
 カナダで一番人口密度が高い州ですが、愛媛県と比べれば、どれだけ空いているか分かるでしょう。緩やかに上がり下がりする草原、のんびり草をはむ牛、時々現れる集落、小さな教会(キャベンディシュの教会は日曜日11時から礼拝。中に入ると、モンゴメリが弾いていたオルガンが今も使われていて、その上にはモンゴメリさんとその教会から中国に派遣された宣教師さんの写真が飾ってあります。ただしふだんは無人なので、日曜のその時間しか入れません)、モンゴメリが教えていた「一教室しかない学校」跡。そう言うものがいとおしい島です。それと同時に、フランス系の子孫の村や、ミクマック族(先住民)の村もあって、多様な文化にしっかり触れることが出来ます。車で好きなところに行き、大西洋を眺めてぼーっとする・・・そんな旅が似合うところです。
 しかし多くの箇所は実際にはトロントやナイアガラの滝から近いところで撮られております(私がいた大学も出てきたり。撮影使用料を取って、大学予算に組み入れるためです)。ちょっと残念でしょうが、映画会社の本社はトロントにあるので、ロケ費用が馬鹿にならないから仕方ないですよね。
 と言うことで、楽しく計画を組んでください。

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1件のコメント

  • 06/01/26 22:57

    Re: 赤毛のアン

    見ましたよ!
    詳しい書き込みにありがたいです。

    職場の人にもこのページの情報は提供させていただいて、よろしいでしょうか?

    多分ますます・・すぐにでも行ってしまいそうです。
    今回、カナダから戻り、今まで以上に職場のスッタフとコミュニケーション出来て「ナーンだけっこう皆さん行ってるじゃないですか」と思い
    ました。カナダは人気コースですね。

    赤毛のアンの事が話題に出ていましたが、映画作成にそのような裏話があったなんて知りませんでした。





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    Re^2: 赤毛のアン

    どうぞご提供ください。ここに書いてあることは世界中の方にアクセス可能なわけで、秘密ではないことばかりですから。
     車を運転する際JAFの会員でしたら、CAA(カナダ自動車連盟)と提携しているので、いろんな情報がもらえます。CAAのオフィスに行ってJAFの会員証を見せると、地図(一般的にはこれで十分に走り回れます。ただし都市部は別)やガイドブック(めちゃくちゃに詳しい)などをくれますし、必要ならホテルの割引予約もしてくれます。レンタカーやホテルも大体割り引いてくれます。
     カナダ、特に西部は人気ですよね。大自然に恵まれ、物価がそれほど高くなく、いろんな人種・民族が入り乱れていて、しかも治安がいいので。海と山がきれいなブリティシュ・コロンビア(バンクーバーのお寿司はおいしくて安いと人気が高い)、ロッキーのあるアルバータあたりが日本からも近く、お客が特に多いですね。トロント、モントリオールを過ぎるとぐんと日本人観光客は減ります(プリンス・エドワード島を別にして)。でももっと少ないのはプレーリー地帯でしょう。基本的に見るものがないですし、仕事や「全州制覇」でしか寄らないところです。地平線まで続く小麦畑が美しいと言えばそうですが・・・。

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