【5日目】 フィレンツェ→ローマをぶらぶら 朝食を済ませ、チェックアウトし荷物を預け、8:30にホテルを出る。 まっすぐウフィッツィ美術館へ。少し列が出来ているけど、これならばほとんど待たないだろう。 と思って、列に加わり、入り口付近に近づいた時、係員に「チケットは??」と聞かれる。 あれ??と思っていると、チケットを持っていない人は2番入り口から、と言われる。 どうも団体入り口に混ざっていたらしい。どうもまわりが修学旅行みたいな雰囲気だった。 なんせ以前に来たのは6年も前なのですっかり忘れちゃったよ。 2番口はかなりすいていて、荷物のチェックが終わるとすぐチケットを買うことができた。 (1人6.5ユーロ) オーディオガイドをどこで借りるのかな~と思っていたら、いつのまに通り越したのか エレベーターに乗って、館内に入ってしまった。まぁガイドブックもあるし、いっか、と回り始める。 いろいろと見ていると、どうも日本人団体客と一緒になってしまい、居心地が悪い。 ボティチェリの作品群の説明などはちゃんとしていたが、どうにも早口のガイドで鑑賞する時間も ないようだ。おまけに、ワタシが見ている時に、あとから来てまくしたてるように説明した後、 「はい、お邪魔いたしました、どうぞごゆっくり!!」なんて言われた。どうなのそれ。。。 前回に続き、また部屋が閉まっていて見ることができなかったルーベンスは残念だったが、 この旅ミラノで覚えたカラヴァッジョの作品などは、わかりづらい2階にも置いてあるものまで きちんと鑑賞することができ、満足だった。所要時間は2時間ほどで、自分達でも思ったより 短いくらいだったなぁと思ったのだが、最後のほうで、ワタシたちがカラヴァッジョを見ている時に バタバタと駆け足で「集合時間に間に合うかな~」と言っていた団体客には、もう少し、あと30分 あれば、なんとかゆっくり見られるのではないかと気の毒に思えた。 その後ゆっくり街歩きしながら駅に向かい、ローマ行きの切符を買う。 驚いたことに、午後のちょうど良い時間帯にフィレンツェからローマ行きのICがない。 ESかRのみなのだ。仕方がないので14:50台のESの切符を買う。
【5日目-2】 お気に入りのトラットリアができた そこから昨日チェックした「トラットリア・マリオ」に行くとちょうど開店直後のようで賑わっていた。 まだ並んでいる客はいないようなので、入ると、すぐ席に案内される。もちろん相席の7人掛けで、 すでに3人座っており、ワタシたちの後にも2人座ってきた。 外には「中に英語メニューあります」と書いてあったが、壁にかかっているいくつかの英語メニューと イタリア語のメニューは必ずしも同一ではなさそうだ。分かる範囲で読み比べてみる。 水を頼んだときに、アヤしい解読だったけどラビオリがありそうだったので、「ラビオリ・・・」と 言ったらお姉さんが笑顔でうなづいてくれ、安心してミネストローネの注文、それと ビステッカ・アラ・フィオレンティーニが半分とかでもやってくれる??と聞いたら、大丈夫とのこと だったので、それをシェアする旨を伝えると、了解したようだった。 落ち着いて店を見回すと細長い長屋のような店構え、壁にはコート掛けがあり、一面に上着の山。 ぎゅうぎゅうと相席のテーブルと椅子が所狭しと並べられ、常に満席。す、すごい。 と思っていると、厨房のほうからパーンパーンと振動を伴った大きな音。どうも骨付き肉を切っている ようだ。注文からほどなくしてミネストローネとラビオリが来る。ミネストローネはゴハンが入っていて どちらかというとリッボリータに近い。妹は隣の人が食べていたリッボリータが気になっていたようで ワタシのミネストローネと自分のラビオリを取り替えると嬉しそうに食べていた。彼女はズッパ系が 好きなんだろう。ラビオリは、とにかくひとつひとつが大きくて、中身は白いチーズとほうれん草、 ソースはシンプルなトマトソースなのだが、これがまた合っていてウマい。そして食べながら隣の人の 牛のヒレ肉のスライスしたようなものが美味しそうで美味しそうで、これはなんていう料理なんだろう とずっと気になっていた(たぶん「Filetto di manzo」と書いてあったやつかも)。 セコンドのステーキが運ばれてきて、その迫力に妹はビックリ。でも1キロの半分にしては大きいか、 でも、なんとか食べられそうなので、取り掛かる。味はイル・ラティーニより臭みがなく美味しい。 同じテーブル1番左奥に座っていた初老の紳士が、なにか少し大きな声で言った後に、 ワタシ達姉妹を除いた5人が「サルーテ!!」とグラスを上げたので、一息遅れたけどワタシ達も 小さく「サルーテ」と水のグラスを上げたら、ちょっと小さくクスリと笑われてしまった。 夢中で肉を食べていたら、その紳士が「日本人??イタリア語できる??」と聞いてきたので 「英語ならちょっと・・・」と言ったら、「私も英語は少ししか分からんのだよ、肉は美味しいかい?」 とのことだったので、「ボ~ノ」と返したら、嬉しそうに「肉は力が出るんだよ。日本では魚しか食べん のだろう??寿司はウマいがな。」と言っていた。何と返答していいか考えていると、更に 「ヴェネツィアに行ったことがあるか??私はヴェネツィア出身だ。あそこはいい所だよ。」 ワタシが一度だけヴェネツィアを訪れたことを伝えると「そうかそうか、またぜひおいで」と言われた。 彼は奥様とふたりでみえていたようで、ワタシのすぐ左隣の人は1人客だった。3人連れかと 思った位、話していたので、イタリア人って、他人同士でもすごく和気あいあいとしゃべれるんだなぁ と、前々から思っていたものの改めて感心。そして「チャオ」と言いながら去っていかれた。 さて、ワタシ達もやっとステーキを食べ終わり、店のお姉さんが「ビンサントとビスコンティは??」と 聞いてきたので「カプチーノはある?」と言ったら、悲しい顔をして、ないとのこと。ワタシは牛乳が ないからカプチーノがダメで、エスプレッソならあるのかと「カフェは??」と聞くと、今度は悲しそうに笑いながら、ないと。そこで妹が「お姉ちゃん、しつこいよ^^;」と言い、はじめてここにコーヒーが 置いてないことを認識。ごめんねお姉さん☆ お会計を頼む。カード利用不可でふたりで33ユーロ。やす~~~しかもすっごくおいしかった。 ステーキは100グラム3ユーロ計算になっており、やはりあの大きさで500グラムというわけには いかなかったらしく800グラムの24ユーロ計算になっていた。それでも安い。 またフィレンツェに来る時は必ず訪れるだろう。
【5日目-3】 ローマのホテルはハズレ ランチが思いのほか早く済んだので、1本前のESに乗れるかもしれない。 その足で駅の窓口に並び、13:50台のESに変更できるか聞いてみる。 昨日のプロカッチのお姉さん談によれば、今日からピッティ・コレクションが始まり、 フィレンツェの街は人の出入りが増え騒がしく、タクシーもつかまらない状況になるだろうとのこと、 あぁ、だからホテルが軒並み料金が高くなっていたし、なかなか空室も取れなかったのか~と納得。 だから、もう出発30前のESの座席は、今日は特にいっぱいかなと思いきや 窓口のおばちゃん、あっさりチケットをくれた。しかも変更料はかからないとニッコリ。 今までも変更して1.5ユーロとか記憶があったのだが、思えばあれは、もう出発した電車の切符を それ以降の電車に変更するときにかかっていた手数料だったのかぁ~と納得。 ホテルで荷物を受け取り、ホームに戻ってきてもまだ余裕があったので、日本に電話を 掛けたりしながら(日本は夜の21時半頃)、時間前にホームに入ってきたESに乗り込む。 座席はかなり混み合っていて、ほぼ満席。でも嬉しいことに定刻出発。 ローマまでは1時間半強。思いもよらずESに乗れた(でも2等だけど)から、なんとなく嬉しい。 これで定刻到着なら、ローマに着いても少し街なかを歩けるなぁと思いながら、ガイドブックで予習。 妹はマッタリと、居眠りをしたり、車窓からの写真を撮ったり。 混んでいるからか、切符の拝見が来ないままローマに到着。ほぼ時間通り。 ローマも他の都市同様、中央駅の近くにホテルを取った。 テルミニ駅のホームを背にして右側のマクドナルドを直進して100mも行かない所にある。 ○「Minotel Corot」 http://www.minotel.com/minotelPublic/main/basicHotelInfo.asp?hotelCode=IT236 チェックインをして部屋に通される。せまい。。。 洗面所を見ると、すっごくせまい上にシャワーしかない。バスタブつきでリクエストしたのに!! フロントに行って、バスタブつきの部屋は空いてないのか、換えて欲しい、と言ったら、冷たく いっぱいです、と言われる。ヒドい。。。旅も終盤だからこそお風呂で疲れを癒したかったのに。 テレビでホテルの案内ビデオが流れていたので見ると、他の部屋は広くて良さそうに見えるし ちゃんとバスタブもついている。ワタシが憤慨していると、妹がドアに貼ってある、非常口が 書いてある平面図を見て、「この階はみんな間取りがせまいよ、洗面所もみんなシャワーだけ だと思う」と、バスタブ付きの部屋が少ないのではないかというニュアンスで慰めてくれた。 思えばエレベーターは古いリフト、フロントは他のホテルのフロントを抜けた向こう側(同じ建物に 異なるホテルが併設って言うのはフィレンツェで経験あるけど)、なんだか変な造りのホテル・・・ 部屋の窓から見えるのは、他の建物の裏側ばかりだし、だからといっても、バスルームが外から 丸見えなのもすごく嫌だ。もうこのホテルは今回限りで、二度と泊まらないだろう。 飲み物用のグラスはすごく汚れていたし、歯磨き用のプラスチックコップを使えば穴が開いてるし、 クローゼットの中のハンガーは不ぞろいのものばかり、これで三ツ星とは片腹痛い。 以前に泊まったミラノのひとつ星のほうがまだいいかもしれない。書いていると文句ばかりだ。