シェルドゥルバウアー

　ラビーンは、ベルリンの店。フランクフルトには無い。だいいち、それほどのものなのか？　ドイツ国内通販は、他国と違ってほぼ確実に届くが、発送する側が即日に出すかどうか、わからん。まして、ホテル止めなど、まともに取っておいてもらうことを期待する方がまちがっている。日本に送る、と言っているのだから、ほんとうに欲しいなら、日本に送ってもらうのが当然。

　私なら、日本のユーハイムが、繊細で、好きだけどねぇ。ドイツじゃ、バウムクーヘンなんて、紅白まんじゅうみたいなもので、結婚式かなにかのときに喰う特別な菓子。日本に、ドイツ＝バウムクーヘン、という定評を作ったのも、日本のユーハイムがすばらしかったから。いまどきドイツでバウムクーヘンみたいに無骨でムダに高い菓子を好んで食べたがるやつがいるとは思えない。だから、ラビーンも日本人に売りつけているのだろうが。

　ウィスバーデン（濁らない方がオーストリア風でおしゃれ）のがっつりチョコぐるみのバウムクーヘンは、有名なシェドゥルバウアーの。典型的な田舎菓子の素朴な味で、ひたすら砂糖甘い。しかし、これがまた、うまいんだけどな。それに、ここのバウムクーヘンは、スーパーやデパートでは売っていない。だいいち、月に数日しか一般販売していない。

　この時期なら、スーパーやデパートでもバウムクーヘンをクリスマス・新年用に、量産品が山積みで置いてあることもある。わかっていると思うが、日本のユーハイムみたいに輪切り箱入りになっていなくて、どかん、と、キッチンペーパーの半切りみたいな形をしていて、うねうねと太さが変わっている。説明しにくいが、日本のバウムクーヘンとは、かなり見た目が違う。しかし、この時期に買うなら、シュトーレンやマジパンを買ったらどうなのかね。