経済と運輸の分離

たとえば、日本の商社が、コーヒー豆をブラジルで買い付け、オーストラリアに売り払う場合、経済としては、日本の商社とブラジル農園、日本の商社とオーストリアレストラン、の2つの取引であって、ブラジル農園は、オーストリアレストランのことなど、知ったことではない。ところが、船荷のコーヒー豆は、日本の商社の所有物として、ブラジルから、日本を経由することなく、オーストリアに直接に送られる。

別切り両チケットというのは、それぞれの航空会社と乗客の、それぞれのフライトでの経済的な権利義務を示している。ところが、運航としては、両航空会社が業務提携にあり、その両チケットを持っている以上、通しにまとめ直される。もちろん、あくまで運航も別にしてくれ、と言うことはできるが、そっちの方がオプションだろう。

しかし、昨今、他社の業務提携は、トラブルの元。発券したときの座席予約が、かってに途中で変更されたりする。(繁忙期に正規の長期の高額チケットを持っていたら、発券時にアップグレードになったのに、酸素ダクトが子供の分まで無い、とかいって、また元に戻されたときは、まったくのヌカ喜びで、怒るに怒れなかった。他社の運行機材の細かな仕様まで、たがいに理解していないから、こういうことが起きる。)

まあ、ドゴールはトランジットだけでも面倒くさいから、バッゲージは羽田ローマのスルーの方がありがたい。が、ドゴールだのローマだのとなると、ロストが怖いな。こういうややこしいチケットの場合、万が一に備えて、二泊分くらいの下着類は手持ちにしておきたいもの。

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