呼び方の問題じゃないよ

イギリス、なんていう四州連合王国の概念が、いまだにきわめて希薄だ、ということ。たとえば、バイエルンの連中は、バイエルンであって、ベルリンなんかと同じ「国」だと思っていない。ミラノやナポリもそう。逆に、ウィーンは、ドイツからイタリアまで自分の「国」だと思っている。

イングランドの場合、さらに面倒なのは、たとえ同じロンドンにいても、住所を固定しない貴族(多くの外国人富豪を含む)と、市内に邸宅を持つ中産階級、そして、また住所が安定しない庶民で、やはりたがいに同じ「国」だと思っていない。日本人が行く場合、どこに入るのか、によって、まったく異なる国の様相に接することになる。

フーリガンみたいなやたら「活動的」な人たちと、ほとんど動かずモゴモゴと口の中で話している人たち、日本人のように仕事できゅうきゅうしている人たちの差が、ものすごい大きい。そして、郊外やウェールズの農業地域に行くと、またまったく違う種類の自営農や使用人の人たちがいる。ああいう極端な階層的モザイク社会は、人種的モザイク社会の米国とは別の意味でおもしろいっちゃおもしろい。あちこちの街を転々とする、というのは、悪くないアイディアだ。

結婚する前に、って、結婚してからでも、家族で海外旅行はいいものだよ。公園だの、動物園だので子供同士を遊ばせたりして、独身が一人で動き回るのより、より現地のひとたちと近い関係が得られ、いろいろ学ぶことも多いからね。まあ、世界に生き方はいろいろあるよ。

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2件のコメント

  • ありがとうございます。

    一つのビザで色々な世界や人々と出会える可能性があるということですね。私は日本でもTVはほとんど見ず、政治にも世の中の流れにも疎いし全く関心がありません。何も困らない日本で楽に暮らしてますが、異国の地で階級社会を学んだり色々な人に関心が持てたら素晴らしいと思いました。出不精かつ英語力のない私がそんなに沢山の人と出会えるかわかりませんが、非常に複雑な社会なんですね。
    私の周りの既婚者は皆共働きで、海外旅行に行けるような状態ではないんです。かつ私は男性恐怖症なので結婚どころか付き合うのも苦痛です。両親がひどく結婚を望んでいるので、チャレンジしなきゃなといった気持ちてました。

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  • Re: 呼び方の問題じゃないよ

    子供のころ、近くのイギリス人のおっちゃんの家に、白地に赤十字の旗が。それが、子供心でイギリスの国旗と信じきっていた。小学校の宿題で世界の国旗の宿題で、あの白地に赤十字を描いてイギリスと下に表記したら、間違いって指摘された。

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