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06/01/09 18:49

その3 初メッシーナ海峡とチェファルー1

プローチダで年明けを迎えて、2日にシチリア島のチェファルーまで行きました。
列車でメッシーナ海峡を渡る大移動です。
シチリアには3回行っていますが、列車で入るのはこれが初めて。

午後1時40分過ぎのICに乗って、6時半ごろイタリア半島のつま先の位置、
ヴィッラ・サン・ジョヴァンニ駅に着き
列車が数両ずつ切り離されてフェリーの中に入って行きます。
船の中に入ると、車外に出られるので、もちろん降りました。
フェリーの中は、当たり前と言えば当たり前、線路がちゃんとあるのでした。
デッキに出てみると、ヴィッラ・サン・ジョヴァンニの夜景とメッシーナの夜景両方が見えます。
きれ~い!
本当にこの海峡は狭いのですね。
しばしのクルーズを楽しんでいると、メッシーナに着いてしまいました。

列車は、ⅠCの旧いコンパートメントタイプで、6人がけに5人。
初めは、それぞれ本を読んだり、雑誌のパズルをやったり、
携帯のメールを楽しんだりしていましたが、
何しろ長時間なので、いつのまにかみんなで話し始めていました。

他の4人はパレルモの方たちで、年配のご夫婦は、年末年始をローマで過ごすのに
奥さんの飛行機嫌いのため、延々と列車に乗っているのだとか。
2人の青年もローマに遊びに行った帰りだそう。

珍しい果物を見つけて買ってきたのよ、食べてみる?
と、奥さんがみんなに配ったものは、ライチーでした。
私が、これは中国の果物で、ライチーという名であり、冷凍物が日本でも買えると話したら驚いていました。
お礼に、私が持っていた、リモンチェッロ味のビスコッティを配ったり、飴をもらったり、
日本の話やパレルモの話、ローマの話などをしてあっという間に時間が経ちました。

夜9時22分着のはずが、30分遅れでチェファルー着。
この程度の遅れでは、何の車内放送もないのがイタリア。
こういうときは、1つ手前の停車駅をきちんと確認して、自分の降車準備を早めにします。
ひとまず今日中に着いてよかったと思ってしまう私の感覚もイタリア擦れ?

翌日丸1日、この町を歩きました。

この町に来た理由は、一番好きな映画「ニュー・シネマ・パラダイス」の撮影に使われたシーンを訪ねること。
まずは駅に行って、駅での別れのシーンを撮った場所探し。
駅舎は、建て替えられたのでしょうか、映画の中の駅舎とは違います。
でもホームの感じや線路の曲がり加減に面影が伺えます。
頭の中で、あの映画のテーマ曲が流れ始めました。
何度もホームを行き来して、端から端まで検証していたら、
駅員さんに「パレルモに行くのかい?」と声をかけられ、
いいえどこにも行きませんと答えたら、変な顔をされました。

駅前に立つと、この町のシンボルとも言える大きな岩山がドーンとそびえています。
岩山と海と明るいレンガ色の街・・・すごく素敵な取り合わせで、けっこう気に入っちゃいました。
きっと夏はすごくいいだろうなぁ。

中心部へ向かって歩きました。
ほどなくクリスマスの音楽がかかっている野外バールの近くで可愛い子猫を見つけたので
しゃがんで写真を撮っていたら、向こう側でオジチャンたちが、
こっちにおいでって私を呼びます。
行ってみると、子猫と同じ模様の大きな猫がいたので
「マンマか?」ときくと、「お姉さんだよ」とのこと。
私がその猫の喉をなでると、目を細め、首を傾げて嬉しそうです。
その様子を見て、オジチャンたちも嬉しそう。

また歩き始めて、ドゥオーモや美術館を見て、海辺へ。
映画の野外上映シーンで使われた小さな港は、すぐに見つかりました。
ここだ! 
映画の中で客席になった部分には、車が何台もとまっていますが間違いありません。
映画の「愛のテーマ」が自然に口をついて出てきました。

しばし、座って眺めた後、海岸線を通って宿へ戻りました。
結構長い砂浜があり、本当に夏はよさそうです。
宿では、「ニュー・シネマ・・・」のDVDを見て、
駅のシーン、野外上映のシーンと撮ってきた写真を比較しながら、位置関係を再度確認。

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