リヨンを省き、ベルサイユ、ロワール、シャルトルを入れると一生忘れぬ旅に

近代的な旅の定義としては「旅とは移動そのものを楽しむもの」だそうですから、別に問題はないかと。
1日にこれくらいの移動は誰でもしています。
行きの狭い座席でじっと座ったままの13時間に比べれば、ゆったり車内、座席でぶらぶら歩ける車内は天国みたいな者です(笑)。たまにはホームにも降りられますし。

途中の橋からカルカソンヌの全景を見た瞬間の感激(駅から20分必ず歩いて下さい)は「つまらなそう」の言葉を思わず取り消し、この街に謝りたくなるでしょう。

この選択は間違っていません。10代のときパリの老人が言った言葉「カルカソンヌだけは忘れるな！」がいまだに耳に残っています。

ただ、リヨンは特に行きたいのでなければ、失礼ながら世界遺産としてはややB級なので、A級のベルサイユとロワールにしてはいかがですか？
丸4日ですから、これで1日1ヶ所がクリアです。

パリはいつでも行けますから、最後の日5日目にします。そして暑くなければ(夏でも涼しい日もあります)セーヌ川沿いの遺産を全部歩いて回ります。といっても午前に凱旋門からシャンゼリゼ、コンコルド、ルーブル、市庁舎まで1時間余り、元気ならマレ地区やサンルイ島までゆっくり歩いて2時間で右岸の世界遺産は全部回れます。

午後はノートルダムからセーヌ河沿いに世界遺産の美しい橋をいくつも見ながら、オルセー美術館、アンヴァリッドなどを経てエッフェル塔まで1時間余りです。

ランチ、お茶しながら、ゆっくりと。

まあ、夏はセーヌの水上バス、バトービュスが一番ですが。以上の多くに寄港するので下船して観光、次の水上バスに乗ります。予約するか優先チケットでルーブル観光も十分可能です。

さて、2日目は午前中に電車で30分のベルサイユへ。朝早くでかけるのがいいです。
午後はTGVで1時間のトゥールへ。ローカル線で30分でロワール一美しいシュノンソー城へ。駅から徒歩5分です。この城は19時までやっていますから、パリ発が少し遅くなっても大丈夫です。

常識的には1日で2つの名城めぐりが定番なので、シャンボールかベルサイユの選択のほうがいいかも。
宿泊は可愛い街シュノンソーにします。
3日目の朝、サンピエール・ド・コール駅まで出て、TGVでトゥルーズへ。
乗換えて昼過ぎにはカルカソンヌに着きます。遅くとも2時か3時には。午後観光(3時間くらいで十分です)。夜は城外から光に浮かび上がる城壁都市を見ます。

4日目の朝、モンペリエに出て、TGVでパリへ(乗車は計5時間半くらい)。午後早くに着くので列車で1時間の世界遺産シャルトルに行きます。午後遅くが光が斜めに奥までさし、ステンドグラスがとてもきれいなのです。
しいて言えば、この日が一番の強行軍ですが、リヨンの代わりですから、頑張って下さい。疲労度は行きの機内の半分以下です。
世界一のステンドグラスを見れば疲れなんてすっ飛んでしまいますからご安心を。

どうですか。俄然楽しくなってきたでしょう。
パリ、ベルサイユ、ロワール、カルカソンヌ、シャルトルというフランスのベスト５の世界遺産(と断定しても怒るのはモンサンミッシェルさんだけかと)が4日で見れます。
どれか一つを省いて、ベスト５は？と問われると、あなたと同様、1ヶ月考えに考えまくっても結論が出ないかも(笑)。

好きなことに夢中になると疲れなんか感じないものですよ。

このくらいの旅程は普通の方が普通にこなしていますから、ご安心を。