11/09/03 00:16

1) シノンの原子力発電所ミュージアム見学

ロワール川流域にシノン原子力発電所がある。初期技術の圧縮二酸化炭素ガスを熱媒に用いた原子力発電所が何十年か前に廃炉になり、その建物内にはまだ炉の形が残っていて、一般の見学を受け入れているらしいので、見学に行くことにした。
(インターネット情報によると、現地の中学高校などの遠足も行くようだ。)
行ってみると、もう夏休みが近い時期なので、学校などの見学はなく、廃炉になった原子炉建屋の見学は、8人以上の人数で予約した場合にのみ入れるとの説明だった。
一般者が予約なしで入れるのは、模型の展示館だけだった。それで模型の展示館を見学した。

模型の展示館は、見学者は私一人で、担当者が親切にすべての模型の説明をしてくれた。
国籍を聞かれたので、日本人だというと、フランスの方式は、日本のような燃料棒で加熱された蒸気が直接タービンを廻す方式じゃないので(熱交換器で別の蒸気を発生)、安全性はより高いと強調していたけど、電気が来なけりゃどちらも同じだろうと思ったが、おとなしく説明を聞いた。

フランスの原子炉建屋は円筒形で高さは20mくらいではないかと思う。使用済み核燃料のプールはどこに作ってあるのかと聞いたら、円筒形に接してすぐ横に立方体の建物があり、それが使用済み核燃料のプールだそうで、燃料の出し入れは円筒形と立方体が接していて、相互に出し入れしているようだった。(模型による説明、水の深さは15mくらいはある。日本の原子炉建屋内の4階にあるのとはちょっと構造が違う。)

使用済み核燃料は、プールで2~3年冷やして、処理工場へ持って行く。処理工場は、北の方のノルマンディー地方(シェルブールの南の方)と、東のスイス国境に近いところと2箇所稼働しているようだ。(模型の地図による表示があったが地名は忘れた。カメラは預けさせられたので、写真は撮っていない。)
地中にドラム缶に入れて何百年も貯蔵する貯蔵庫もその工場の敷地内の地下あるようだった。
(周辺の住民は反対していないのかな~。)

ここの発電所で稼働している原子炉は、廃炉になった建屋のすぐ向こう、数百mのところにあり、蒸気タワーもすぐそこに見える。


う~ん、私も、フランスの中高生と同じように、廃炉の原子炉建屋内部の見学をしたかったが、ガイド付き見学で、人数がそろわないとだめだそうで、ちょっと残念。

廃炉の建物が更地になるまでに、あと20年ぐらいかかるそうだ。

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