滑った? 解説ありがとうございます。しばらく出張で、お礼が申せず失礼致しました。件の発言者は、今までの(根拠のない)常識をいきなり覆され、瞬間的に「滑った」反応をされたものと理解しました。 インスリン注射におけるアルコール消毒の省略は ・アルコール消毒が面倒なのでインスリン注射を止めてしまうリスクを回避 ・作り置きのアルコール綿*が細菌繁殖の場となるリスクを回避(*今は個別包装が普及してきてますが) ・不要な医療コストを削減 というような意味があり、強ち「無意味なリスク」とは言い難いものと思います。 事実、アメリカの糖尿病学会ではアルコール消毒は必要ないものとしており、そのために皮膚感染が増えたというデータはありません。 限りある医療費を有効に使うため、近年は根拠のない感染対策はどんどん廃れており、先にも申しましたが、 ・手術室での手洗いが滅菌蒸留水から水道水に変更された ・手術室等清潔領域での靴の履き替えが廃止され、土足のまま入室(カバーはする) ・同様に粘着マットも廃止 ・傷の消毒もなくなり、水道水で洗ってサランラップを巻く治療法が普及 などなどです。 知り合いのドクターにも聞いてみたところ、我が国においてもアルコール消毒はおいおい廃止されていくのではないかとのことでした。