死ぬまでに一度きりしか旅行できないのなら、パリでしょう こんにちは。 この14年間、パリとロンドンを行ったり来たりしているので、イギリス人、フランス人、日本人に限らず、各国人からどちらが好きかよく聞かれて、答えようがないので、困ります。が、観光という点ではパリかな。 初心者向きということでは、どちらも欧州でも最大規模の都市圏を形成していますが、中心の街の規模はパリの方が手ごろに小さいような気がします。 パリの地下鉄の駅の間隔は平均500mと聞いたことがありますが、ちょっと歩けば乗換えなしで目的地を目指すことができます。 乗り方は、チューブに軍配。切符券売機に日本語表示までありますからね。まあ、慣れれば大差ありません。 歩き疲れて気軽に入れるパリのカフェもありがたい存在。 ロンドンはパブは多いけど、あとはスタバとそれに似たチェーン店ばかり。パブも系列化されてきてるし、面白みが少なくなってきました。 観光資源ということでは、ロンドンも相当なものですが、軍配はパリに上がるかな。 博物館群にしても、ブリティッシュ・ミュージアム、ナショナル・ギャラリー、テート、テートモダンなどなどを要するロンドンも、 それに相当するルーブル、オルセー、近代(ポンピドゥ)に加えて、 ロダン、ピカソ、ブールデル、モロー、ドラクロアなどの特定アーティストのもの、 マルモッタン、ニシム・ド・カモンド、ジャックマール・アンドレ、セルヌスキなど個人の邸宅+コレクションを公開したもの、 グラン・パレ、オルセーなどで行われる特別展、 などが目白押しのパリに比べると、 総合力でみると見劣りしているんじゃあないかと思っています。 勿論、ロンドンの美術・博物館の数々も必見ではありますが、日本人の好きな印象派とそのちょっと後について言えば、パリが圧倒するのではないでしょうか。 郊外に目を転じると、ヴェルサイユに留まらず、数々の名城があります。 その中でも、たとえば、フォンテーヌブロー、シャンティイ、サンジェルマン・アン・レイ、マルメゾン、メゾン・ラフィットなどはアクセスも不悪。 車があれば、片道一時間程度圏内に、エクーアン、ヴォールヴィコント、コンピエーニュ、ピエルフォン、クーランス、ランブイエ、…はあ、枚挙に暇がありません。 買い物とか、食事は興味ナイとのことですが。。。 食事に関して言えば、あれだけ駐在員が多いロンドンで金を払ってまで食べたいと思えるラーメン屋がないことが、ロンドンの食事事情を物語っていると思います。 その他うなぎ蒲焼、うどん、そば、すし…。やっぱりパリかな。 焼肉は、旅行者がそこまで足を伸ばすことはないでしょうが、ロンドン郊外に美味しいところが密集している地域があります。 ロンドンが質量ともにパリを凌駕するのはインド料理くらいですかね。 故、森瑤子さんが、フランスの朝食の貧相なことをイギリスのそれと比べて否定的に書いていましたが、パンとカフェだけで十分イギリスの朝食に匹敵するんですよ、ほんと。 サンドウィッチも本家よりパリの方が断然旨いし。 買い物は、甲乙つけられない。 イギリス人、在住者、訪問者の購買力の高さが現れていて、ロンドンの充実度はすごい。 パリは・・・散財するためのワナがそこかしこに。