レポート
  • 女性
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  • 元県庁職員
  • 香川県
  • 英検2級、ロシア語教員免許、ドイツ語4級

ラオス人の親切

公開日 : 2022年04月18日
最終更新 :

あれは、2009年1月のことだった。
私は、タイの観光ビザを取得するために、タイの首都バンコクから、ラオスの首都ヴェンチャンに、ラオス航空の飛行機で訪れた。
タイビザは、2008年10月に、マレーシアのペナンのタイ領事館で取得しただけで、2回目だった。
ヴェンチャンでは、ダブルビザ(2回入国可)が取れると聞いていた。
私は、ヴェンチャンでは、トイレも共同の、1泊数百円の安宿に泊まり、翌朝、タイ大使館に向かった。
最新のガイドブックを持っていたので、ガイドブックの地図を見ながら、タイ大使館を探した。タイ大使館は、あった。だが、門は閉まり、誰もいない。廃屋のような静けさだった。私は「おかしい」とは思ったが、「私が来るのが、早すぎたのだろう」と、待つことにした。2、3人、人が来たが、すぐ、いなくなった。
バイクに乗ったラオスの若者が、私のそばで、バイクを止め、「タイ大使館は、移転したよ。連れて行ってあげるから、後ろに乗って!(英語)」と言った。
私は、彼の後ろに座った。彼は、バイクを走らせて、そこから、バイクで、10分ほどの所に、新しく建った、タイ大使館に連れて行ってくれた。
最新のガイドブックだったが、情報が古かったのだ。
タイ大使館では、そこかしこに、外国人が、立っていた。張り紙があったので、読むと、「パスポートのどことどこのコピーが必要」と書いてあった。が、コピー機は、なかった。
バイクの若者は、「コピー機のある所に、連れて行ってあげる」と、また、私を乗せて、バイクで走った。
どこかの店て、パスポートのコピーを取り、タイ大使館に戻った。
私は、彼に感謝して、チップとして、1万キープ(約100円)札を差し出した。彼は「いらない」と言ったが、「他の日本人にも、親切にしてあげてください」と言うと、受け取った。
海外旅行は、長いが、これほど親切な人に会ったのは、初めてだった。

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