タイの首都バンコク長期滞在者の多くは、隣国ラオスの首都ヴェンチャンのタイ大使館でタイビザを取得する。バンコクからは、日系旅行会社が、たくさんのビザ取得ツアーを催行しているが、私は、いつも、一人で、最初のうちは、往復、飛行機で(片道約15000円)、慣れてからは、往復、列車で(片道約2600円)、ヴェンチャンへ行き、タイビザを取得していた。
バンコクのフアランポーン駅で、国境の町ノーンカーイまでの往復切符を買う。夜行しかない。私は、いつも、2等エアコン車の下段を指定して買っていた。夜8時頃フアランポーン駅を出発し、ノーンカーイ駅には翌朝9時頃到着する。到着はよく遅れる。
帰りは、ノーンカーイ駅を夕方6時頃出発し、バンコクには翌朝8時頃到着する。
ノーンカーイーバンコク夜行列車は、日本の旧ブルートレインを再利用していた。ガタイもしっかりし、合理的な作りになっていた。椅子がベッドに変わり、シーツ、毛布、枕も配られ、カーテンを閉めて個室にできる。だが、私は、いつも、座ったまま、寝ずに一夜を過ごした。盗難が多いからだ。いつも、缶コーヒーやチョコレートなどを買い込み、窓の外を眺めながら、バンコクに着くのを待った。
飛行機の方がずっと楽だが、ラオス出国時に「20万円以上は没収」と金を取られそうになったので、以後ずっと、バスか列車でラオスへ行っていた。(ラオス人の平均月収は約1万円だそうだ)