レポート

2019年のベネズエラ(2019年3月)状況-1/旅人の視点から

公開日 : 2019年04月30日
最終更新 :

2019年3月初旬にギアナ高地を旅してきました。
勿論、国際情勢は承知の上の旅で、現地手配会社と綿密に打ち合わせをして現地状況を確認してもらい、旅の前日までのベネズエラ国内の状況から現地で受け入れ可能となり、日本を出国しました。

アメリカのCNNが報道するベネズエラ。
現地通貨価値が下落する数百%のハイパーインフレで、国民の大半が国を脱出し、都市では強奪などが起きている…。
私自身もCNN報道から、コレがベネズエラの今だと思っていました。

しかし、これらの米国系の報道機関から発信される報道内容には、若干のバイアスがかかっている様です。
嘘は報道してはいませんが、極端な例をさらに誇張して世界中に発信しているように見受けられました。
多分、米国とベネズエラは犬猿の仲ですので、米国資本の報道はどうしても政府寄りになってしまうようです。

では、実際のベネズエラがどうだったか…というと、地方都市では拍子抜けするほど日常の光景が繰り広げられていました。
たしかにハイパーインフレは本当で、ベネズエラの現地通貨(ボリバル)の価値は、ベースとした地方都市のプエルトオルダスでの2週間の滞在中にホテルの宿泊代金やレストランの価格は10%程度値上がりをしていました。
プエルトオルダス市内の商店の商品棚は空っぽで、アメリカ系のファストフードはどこも営業していませんでした。
では、食料もどこでも買えなかったのか?というとそんなことはなく、商品は店表には並んでいないだけの話で、ブラックマーケット(闇市)では日用品や食料は買うことができます。
朝は市民が乗り合いバスで出勤し、子供たちはスクールバスや親に連れられて学校へと通い、日中の公園では用事が母親と遊び、年配者が日向ぼっこでお喋りを愉しむ…そんな風景が繰り広げられていて、あの報道は、一体どこの事なのだろう?とも思いました。
ロライマ山トレッキングやエンジェルフォールの遊覧飛行も危険性を感じるシチュエーションは全くなく、安心して旅ができました。

→レポート 2019年のベネズエラ(2019年3月)状況-2 へ続きます。

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