地球の歩き方サイトは、一応、掲示板だけでなく、他のところも見ている。
https://news.arukikata.co.jp/column/travel-info/Europe/United_Kingdom/LONDON/133_673433_1547019930.html?w=133
これを書いているライターの人はかなり苦労したのではないかと思うが、一番のポイントは下記の文章である。
>パス発行初年度は5,000枚だった販売枚数が、60年後には年間300,000人の方々に利用されています。
一方で
http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=54221
二次資料になるが、ユーレイル社が「プレス・リリース」した統計数字というのは、これしか見たことがない。
>同期間(1月~5月)の全世界のパスの利用者数は8.4%減の18万3701人と減少
とあるので、単純に2.4倍すると年間44万人。単純比較は出来ないにしても、2018年は30万人となっているので、6年間で、30%利用者が減っている。そもそも絶対数として、ユーレイルパスを使う人は全世界で30万人しかいない。(2012年の数字がセレクトパスを含んでいるので、グローバルパスのみだともっと少なくなる)ちなみにフランスの2018年の観光客数は9000万人を超えるそうである。ユーレイルパス対象国は28カ国ある。・・・・
これに対して、2019年から取った対応策が
1.対象国を英国、マケドニア、リトアニアに拡充
マケドニア、リトアニアはともかく、EU離脱の年に英国が加わるのは皮肉だけど、ユーロスターに対する対応が変わってない(ちょっとは割引チケットの枠を増やすのだろうか)ので、あの部分がボトルネックになる。LCCでイギリスに渡るならいいだろうけど。
2.セレクトパスを廃止して、グローバルパスとカントリーパスの二本立てに整理。
特にセレクトパスは評判が悪い(どれがいいのか分らない。ここの板でもよく質問が出ていた。)ので、これは必然的というか。・・・
3.グローバルパスの値下げ
>ユーレイルグローバルパスの料金は、最大37パーセント、恒久的に値下げとなりました。
いつも20%引きプロモーションをやっていたが、いつまでも「閉店セール」をやるのもおかしいと悟ったのだろう。というか、市場原理として売れないものの値段は下げるべきである。
4.二等の設定とシニア割引
>今回の料金改定で10パーセントのシニア割引(60歳以上)が導入されます。また、すべてのパスのカテゴリーでお得な2等料金が設定されました。
3と同様に「売れない→値下げ」施策の1つだけど、シニアと言うなら50%くらい下げないと、そもそもインパクトがないと思うのだけど。
ジャーマンレイルパスは、売れなくなっているのに対して「おまけを付ける、増やす」方向に走っているが、どっちもどっちのような気がするが・・・・これに対して「ジャパンレイルパス」は
https://www.jreast.co.jp/youran/pdf/2017-2018/jre_youran_group_p33-39.pdf
37ページにあるが、2016年でJR東日本だけで70万枚を超えている。これは私がいつも言ってる「ネット予約環境の悪さ」が原因と思うが・・・。
ちなみに
https://www.jreast.co.jp/investor/guide/pdf/201803guide1.pdf
15ページにあるが、(東海と違い新幹線に乗車制限のない)JR東でさえ、ジャパンレイルパス(を含むパス類)とそれ以外の切符の売り上げが57:43で「外国人はジャパンレイルパスしか使わない」ことではないことが分る。2020年に割合を書いていないのは、当然ながら「ジャパンレイルパスは限りなくゼロにしたいから」という願望とは思うが・・・。
ということで、JRにはよりよい英語予約アプリを作らないと、パスを減らせないよ、と言っておこう。