レポート

インバウンドの話二題その2・・・・顔真卿展は大晦日はお休み(?)

公開日 : 2019年02月04日
最終更新 :

この時期にいつも私が書いている中国人観光客ネタなのだけど・・・。

現在、東京国立博物館で「顔真卿―王羲之を超えた名筆―」という展覧会をやっている。私は世界史を取った関係で、顔真卿と王羲之くらいは一応名前も知っていて、顔真卿というと、「唐の時代の字のうまい政治家」くらいのイメージだが、それでも本物が来るなら見てみたい、と思っていた。

ここから先はネット話が多くなるのでご容赦いただきたいが、その中に「祭姪文稿」という台湾でも国宝に指定されている書物がある。これは台北の故宮博物館所有のものだが、実物が傷むということで、台湾でも10年以上公開されてないとのこと。(ここまでは事実)それをよりにもよって外国に貸し出すとは何事か、という話で盛り上がっている、という話は聞いていた。
https://news.nifty.com/article/world/china/12181-679185/
(ご参照)

どっちかというと大陸の人たちがけしからん派が多いとのことだが、台北の故宮博物館は「通関後即没収」を恐れて、大陸には収蔵物を貸し出さない、というのは有名な話なので(まあ、なぜ台湾にあるか経緯を考えれば、仕方ないとは思うが。)その延長上の話と思っていた。

ところがこの「中華民族史上の至宝(らしい。・・・)」がとにかく東京に行けば見られる、と言うことになって、台湾人は元より、大陸の中国人も大挙押しかけているらしい。外国での公開も1997年以来とのことで、多分、もう二度と外国に出ることはないのでは・・・そもそも台湾でも公開してないものだし。
https://diamond.jp/articles/-/192728
(ご参照)

確かに混雑を示すツイッターを見ると、平日でも30分待ちとかなっている。
https://twitter.com/ganshinkei2019

であれば、月曜日は休館、などと言わずに、明日の春節を前にした大晦日の今日も中国、台湾、香港人向けだけでも公開してあげればいいのに・・・・・というのが、本題である。

フェルメールやムンクの影に隠れて目立たないが、思わぬものが来ている。連休に行きたかったが、まだ、春節を引きずっていそうなので、もっと後半に行くべきか・・・ちなみにこの「祭姪文稿」は素人目で見ても「きれいな字」ではないのだけど、なぜそんな字になってしまったのか・・・・のところが、「至宝」になる理由なのだろう。正直、中国でこういうのを見ても私の知識ではよく分らないことが多いので、思いっ切りホーム試合でゆっくり見てみたい。中国人観光客の少ないところで。・・・・・

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3件のコメント

  • もう終わってしまいましたが

    鶯谷の台東区立書道博物館でも特別展を開催していましたね。もう終わってしまいました。

    話題に気づず、皆さまにご案内できませんでした。
    最近はTVの日曜美術館なんかもとんと見なくなりましたし。

    台東区立書道博物館特別展

    顔真卿と唐時代の書 ―顔真卿没後1230年―

    平成27年 12月1日(火)~平成28年 1月31日(日)

    展示一覧はこちら参照
    http://www.taitocity.net/zaidan/shodou/oshirase/news/587/


    没後1230年というのはキリの良い数字なのか、よくわかりません。特別展のきっかけなのか。

    楷書字体は、学生時代欧陽詢の九成宮醴泉銘を手本にしました。

    自分は顔真卿の書よりこちらの方が端正に感じて好みです。

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  • 退会ユーザ @*******
    19/02/05 00:34

    私は美しい字と思います

    高島さま、こんばんは。

    顔真卿展、行きたいけれど遠いなあと思っているところです。件の書ですが、私の素人目にも何て美しいんだろうと思えます。亡くなった若い親族を悼み憤激している心情が書に表れていると思えます。こういう感情のほとばしる字っていいですよ。
    成都で岳飛の書いた出師の表を見ましたが、これも押さえきれない感情が文字に出ていて、読めないけれど感動しました。・・といいつつ私は宋の徽宗皇帝の字が一番好きですが。

    大陸の人から見ると、なんでこんな至宝が日本なんかに来るんだということなんでしょうね。まあ大勢見に来てくれるならそれに越したことはありません。大陸にもし置いてあったとしたら文革で燃やされてしまったかも知れませんし・・。

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    Re: 私は美しい字と思います

    Maledettaさん、こんにちは。

    多分、この人の書は「千福寺多宝塔碑」というのは、教科書か何かで見たことがあって、私の「昔教科書で見たものの現物を巡る旅」にも合致(?)しているのですが、この「祭姪文稿」というのは知らなかったです。イケメンは変顔でもイケメン(ちょっと違うか・・)というやつでしょうか。私はそこまで分らないです。

    この文のテーマになっている安史の乱の安禄山について、私の世界史先生は「安禄山はアレキサンダーからネーミングしている。今の音読みは唐の時代の読み方に似ているから、「あんろくざん」て似ているだろ。」と教わりましたが、この説はガセネタ説が有力になっているそうで、下手に知ったかぶりすると危険ですね。「大秦王安敦」はマルクス・アウリニウス・アントニヌスのことだという説は、まだ崩れてないのですかね。

    東京なんて高速鉄道で2時間半です。十分に日帰りできます。・・・おっと、よいご旅行を。

  • インバウンドマーケットExpo2019

    いよいよ開催が近づいてきました。
    https://www.jma.or.jp/ime/

    国際ホテルレストランショーも同時開催です。
    ぜひ、お越しください。

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