オドウサンでムルネンミョンを食べる。オドウサン統一展望台旅行記2

「烏頭山統一展望台」と入場券には漢字表記されていた。
古い「歩き方・韓国」には漢字表記はない。

さて、クムチョンヨクは小さな駅。
駅舎も小さい。
しかし、京義線の沿線には、団地群が林立している。
ただ、ここからオドウサンへ行く人は少ない。
ほとんどがマイカーでの訪問だ。
韓国社会の様子がよくわかる。

駅に降りて、売店のアジュマにオドウサン行きの市内バス停を聞いてみる。
相変わらず、ハングルの理解は悪いみなみやま。

駅前にバス停があるらしいことはわかった。
駅を出てバス停で聞いてみたが、どうもここらしい。
来たバスの運転手に聞いてみたが3番ということだけはわかった。
「「歩き方」には通りを渡って2番バスとの説明あり」
しばらくしてきた3番バス。
いつものように乗る時にオドウサンと運転手に確認。
一緒に乗った老人と偶然に話をすることに。
これから一人で統一展望台に行くとのこと。
彼は日本語を話したからだ。
戦前、福岡の炭鉱地帯に住んでいたという。
娘を20代で亡くしてから一人だというのだ。
オドウサンには3回目だという。
二人でぽつぽつと話しながらバスに乗っていた。

バスは、郊外の農村地帯を走り抜ける。
どうも、統一展望台へ行く客は全く乗っておらず、地元の客ばかりのようだ。
どこにそんな統一展望台のような高台があるのだろうと思ったが、普通の農村地帯。
おまけに、しばらくすると団地さえある。
DMZってこんな?
バスは一山超える。
クムチョンヨクからタクシーで来るという話を聞いたが、ずいぶん距離がある。
突然バスがモーテルの前で止まる。
老人はここで降りるのだという。

バスは、そのあと道路を右折して終点に向かって視界から消えていった。

降りたモーテル前の道路を渡ると広い駐車場のような場所。
入り口はずいぶん先だった。

老人の説明ではここからシャトルバスに乗るのだという。
そのバス乗り場まで案内してもらった。
すでに、乗客が列をなしている。
バスは、すぐに来た。
乗り込む。
日曜だけに満員だ。
ほとんどが、マイカーでの乗客だ。

ひとりでもし来ていれば、こんなにうまく来れなかっただろう。

バスは、道路に出て左折、さらに兵士が警戒する道路に入っていく。
一般車両は進入禁止のようだ。
そして山を登りつめるとそこには統一展望台の姿があった。
その駐車場にはこのシャトルバス以外に団体のバスも駐車していた。

統一展望台に着いたのは1時前か。当初建てた予定よりも時間が遅くなっていた。

入場券を買いに窓口に。イーチョノン。
老人は、どうも敬老の意味で無料のようだった。
老人とはここで別れた。お礼を言うチャンスを失った。
そのまま入り口を入って映写室に案内されたが、時間がないので、途中で抜け展望台へ昇る。
目の前に漢江が横たわり、川向こうがもう北朝鮮だというのだ。
展望台の写真屋に写真を撮っても大丈夫かと聞くと、大丈夫だと答えが返ってきた。

展望台には何層かの階があり、それぞれ、望遠鏡が据え付けられてみることが出来る。
ただ、この日は、霞が出ていてそんなにはっきりとは対岸の様子を見ることは出来なかった。
以外と拍子抜けがしたが、そのあとの館内の展示を見るとそうでもないことがわかる。また、展望台のすぐ下を漢江にそって高速道路規格の国道が走り、交通量も多いもだ。
ウーンと考えてしまった。川を挟んで、対岸は北朝鮮の土地。
すぐ横を、民間道路が走る。また、その先には団地があるのだ。
改めて分断国家の不可思議さを感じた。
食堂で食事を取ることにした。
食堂は広く、清潔な感じ。
厨房がよく見える。
店員のアジュマもきびきび動く。
水を冷蔵庫から出してテーブルに持ってきてくれた。
豆腐チゲ鍋がはやっていたが、ネンミョンを注文した。

はずだったが、行き違いでまだ注文が通っていないことがしばらくわからなかった。あとから来た客の注文が次から次へと通っていくので通っていないのがわかったのだ。(笑)
おかげで、食堂の厨房の様子がよくわかって良かったのだが。
再度、ネンミョンを注文したが、アジュマはムルネンミョンと反復した。
ネンミョンを作る様子がよく見えた。
麺を機会で押し出し、そのまま、熱湯に落とす。
頃合いを見て、あげ、水で冷やす。
やっと6000ウォンのムルネンミョンが来た。
とても麺が細い。
その麺をアジュマがはさみで切ってくれた。
ついでに酢と芥子を入れろと食べ方も教えてくれた。
相変わらず、親切だ。
ネンミョンを食べた経験は少ないのだが、ここのネンミョンの味と歯ごたえはとてもよかった。



























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1件のコメント

  • 2番バスでクムチョンヨクへ。オドウサン統一展望台旅行記3

    食事のあと、北朝鮮の物産が並ぶフロアへ。
    国交がないにもかかわらず、品数は豊富だ。
    ましてはこの施設は、公設のものだろう。
    もしかしたら政府の所有かもしれない。

    しかし、北朝鮮の物産が多数販売されている。
    売れ筋は、ソジュだ。
    一本購入する。2500ウォン。
    店員がお薦めは、ブルーベリー酒だと行って紹介してくれた。
    一本パルチョノン。
    買いそびれた。
    後で考えたら買っても良かったかも。

    駐車場からシャトルバスに乗る。
    シャトルバスの基地までそんなに時間はかからなかった。

    問題はそのあと。
    乗客は全てマイカーで来ている韓国人。
    駐車場をでて、モーテル前でバスをまつ。
    しかしなかなか来ない。

    モーテルには郊外にもかかわらず男女の乗った自家用車がやってくる。
    ヒマなので、男女のの様子をしっかりと観察させてもらった。
    悪いことはしていないのだから、おもしろかった。
    しかし、そんな光景を見ていると、なぜか変な気分になったかも。(笑)

    やがて、道路の反対側にバスが来た。
    一応止まってくれたけど、2番バス。
    ケンチャナヨ。
    「歩き方」にはマウルバスと書いてあるが、立派な市内バスではないだろうか。
    しかしこのバス、途中から農村の細い道をしばらく走り結構楽しめたバスだ。

    クムチョンヨクの手前でバス停で降りる。
    普通の町並みだが、適当に歩き、シジャンを見つける。
    土産にキムパプを買った。

    ソウル行き列車の時間は1時間に一本。
    15:16発。
    すっかり、時間を過ごしてしまった。
    さてこれからどうするか考えることにする。
    東大門の定宿で一泊するのもいい。
    明日は、遅くとも福岡にたどり着くのがベターだ。
    最悪の場合は、火曜日の朝に大阪に着けばいい。

    そんないい加減なことを考えていた。

    ソウル行きの列車は満員だった。
    この京義線の軌道は、どうも拡幅の途中のようだ。
    近い将来、電車が走ることになるかもしれない。
    途中にはKTXの車両基地も見ることは出来た。
    幸信駅だ。
    さて、ソウルヨク到着は定刻の16:16だった。

    ところで、列車の中で、ある新しいプランが浮上していた。
    それは・・・・。



















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    ソウル街歩き、そして夜汽車で釜山への旅1

    今回ほど、ソウルヨクを利用した事は無かった。
    かつて古いソウル駅舎は、地下鉄1号線とも接続しておらず不便だった。
    東京駅舎と同じレンガ造りだが,今は新駅舎の横にこじんまりとたたずむだけだ。
     ソウル新駅舎は、一階に広いチケット販売ッブースが広がる。
    金村駅からソウルへ戻るとチケット売り場の奥にさらに外国人専用売り場があることを初めて気付いた。あわせて、インフォメーションもかねている。
     さすがにアメリカ人利用客が多く、英語で窓口では女性が応対してる。
    ここで、外国人のみなみやまもあるプランを実行する事にした。
    時刻表にある23時発の釜山行きムグンファ号のチケットを購入するのだ。
    釜山到着は翌朝4:11着。
    座席指定。
    無事チケットを購入できた。
    24800ウォン。
    KTXのほぼ5割強。
    これで宿泊費が節約でき、ソウルで過ごす時間が確保できた。
    明日は、釜山発のビートルに乗ることになる。

    その後ソウル駅前に出て、改めて清ソウル駅を正面から眺めなおした。
    このあと、チョンノへ向かう事にした。
    まだ明るいうちにチョンノを歩くのは初めてだ。

    地下鉄に乗り、鐘閣駅へ。
    地上に出て、街を歩く。
    そのあと、韓国観光公社へ行くことに。
    ちょうど、清涼川が復活して、川に水が取り戻され、川の中には遊歩道が作られている。
    ソウル市民がたくさん集まりにぎやか。
    外国人も多い。
    橋を渡って、観光公社に行き、初めて無料のPCを使った。

    さて次は、夕食を。
    サムギョプサルのパプサンモリへ行く事にした。