レポート

ザンジバルのエリザベート

公開日 : 2017年03月08日
最終更新 :

ザンジバルに行ったときには、一通り観光名所を見て回ったのだけど、港の近くにパレス博物館というザンジバルを支配したオマーンのスルタンの王宮だったところを博物館にしたものがある。

中には歴代のスルタンの肖像やら、いろんな生活用品、外国からの贈り物等が展示されているのだけど、奴隷貿易から得た富が多かったそうで、王宮の豪勢な生活が垣間見られるし、オマーンの支配の歴史なども分かるので、ザンジバルの今を理解するには絶好の場所、というところか。(現在は工事中で全部を公開していないのが残念だが。)

その中で、入口に近い階段を下りていくと、目の前に西洋人の女性の全身の肖像画が飾ってある。見覚えがある。というより、二年前にミュンヘンに行ったときに、彼女を追っかけて色々と回ったのだもの・・・・エリザベートの肖像である。何でこんなところにあるのか・・・説明文を見ると「1888年にザンジバルがオーストリア・ハンガリー帝国と通商条約を結んだ時に記念として、オーストリア・ハンガリー帝国から贈られたもの。」とある。1887年にウィーンで描かれた。・・・贈り物として皇后の肖像画を贈るようなものなのか、いまいちよく分からないが、彼女が50歳の時の肖像か・・・ミュンヘン郊外のシュタンベルク湖近辺に飾られていた肖像画よりこっちの方が私は好きだった。が、ザンジバルと通商条約を結ぶ程の何があったのだろう・・・と色々と考えてしまう。

ダルエスサラームには世界銀行のプロジェクト(新幹線と同じか・・・)で市内交通の切り札としてBRTが走っているが、この建設を行ったのがオーストリア最大の建設会社Strabag(走ってるバスは中国へ行ったことのある人にはお馴染みのあの金旅客車製なのだが)なので、ちょっとは通商条約も役に立っているのか・・・エリザベートはどう思っているだろう?

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