山道(すみません、長いです)

こんにちはdoubletreeさん。
お恥かしい限りで。
実は掲示板がリニューアルする前にひっそり何方かにレスした時披露した情けない話です。

場所はカイコウラからハンマースプリングへ向かう山道で、地図を見て、ちょっとうねってるな~とは思っていたのですが、まあ大丈夫だろうとたかをくくっていました。
普通の人は大丈夫な道だと思いますが、いくつか条件が重なって・・・。
そのルートには道幅も車一台がやっと通れる位狭く、レールも無いピンカーブ(しかも登り)が連続する場所があるんです。
そこは神経使って運転していたので切り抜けたのですが、一時間半位ピンカーブばっかり走っていて気持ちがだれて来てました。
しかもNZ到着日で疲れがとれていなかったので無意識にぼーっとしてたのかも知れません。
カイコウラまでは主人が運転したのですが、クレイフィッシュを頂いた後、嫌がる主人からハンドルを無理矢理奪いました。
初めは道が平坦で、気持ち良い~♪なんて思いながら走っていたのですが、
だんだん「え?」という道に・・・。
スピードも知らず知らず出ていたのでしょう、とうとうピンカーブを曲がりきれずに崖からダイブ!
居眠りしていた主人が目を覚ました時、車は空を飛んでいました。
2回転半しながら私:「嗚呼ホントにホントにゴメンなさい~っ!!」 
主人:「もう謝んないで・・・」
二人共、全てがスローモーションで、走馬灯のように色んな事が頭をよぎりました。
そして大きな木にぶつかり逆さまで止まりました。
木がなかったら川へ沈んでいました(窓が閉まっていたので溺死です)

落ち着いた頃互いの無事(体中痛かったけど)を確認し、主人が後ろの窓を蹴り割って(フレームが歪んでヒビが入っていたので割れました)脱出。
その時主人が脛を骨が見える程ざっくり切ってしまいました。
私は額をちょっと切りましたが、比較的軽傷だったので、裸足(靴は谷底へ)で垂直に近い崖を攀じ登り、助けを呼びに行きました。
火事場のナントカですね、普段の自分では考えられなかったです。
登り切った所に、天の助けか、目の前にロッジがありました。
頭から血をたらしながらドアを叩き「主人を助けて!」
オーナーは「Oh!」と驚いて、レスキューヘリを呼んでくれました。
レンタカー会社にも電話帳で調べてコンタクトを取ってくれました。
そしてレスキューヘリでERへ運ばれ、主人は問診やレントゲンを取った後、脛を7針縫いました。私はなんと消毒だけで済みました。

その日の夜、喧嘩どころか逆に夫婦の絆が深まりました。
「生きてて良かったね」って。

翌日はレンタカー会社で事務手続・警察で事故証明・保険会社とコンタクト・経過受診・・・と忙しかったですが、
三日目からは当初の旅程通りに行動し、5日目には主人は運転を再開。
海外の痛み止めって劇薬だからよく効いてたみたいです。
楽しみにしていたハングライダー(主人が学生時代にやってたんです)を断念したものの、温泉も(主人は足をあげながら)入ったし、
色々大変でしたがとっても楽しい旅になりました。

以来、私は自粛して運転しません。
NZの皆さんや主人に迷惑をかけてしまい深く反省しています。
なので、先日の北欧では運転は主人にお任せでした(当然ですネ・・・)


とにかく普通に普通の道を走っていればこんな事は起きませんから、トピ主さん、安心して下さい(笑)

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1件のコメント

  • 貴重なエピソードありがとう

    私は、この掲示板に最近入ったばかりなので、リニューアル前というのは知らないんですよ。先ほど「チャレンジングな経験」などと軽々しく言ってる場合じゃない、大変な出来事だったのですね!ホネが見えるほどざっくり・・・とのリアルな描写部分には思わず「きゃ!」と心で叫んでしまいました。また「裸足(靴は谷底へ)で垂直に近い崖を攀じ登り、助けを呼びに行きました。」なんて、まさにアメリカのサバイバル映画そのものじゃないですか!

    ただ、お二人とも、骨折されてなかったのが何よりでしたね。骨折ケースだと、単に動きが不便だけじゃなく、場合により、細菌感染で足が腫れたり、即座の旅行断念という事に成りかねませんでしたね。

    それにしても、あの、滅多に人も車も通らないNZ(というイメージが私にはある)の路上(?)で、ご主人は大変状態でしたが、さっちゃーさんは、軽いケガで済んだ上、よく、すんなりと、助けの人とめぐり会えましたよね。よほどの強運の持ち主じゃないかと思いました。そういう経験を経た人って、長生きするって言いますよね。

    EAVOさんのお話に似てますが、志賀高原の熊ノ湯~横手山の連結コースは春になると雪が溶け車道になるのですが、そこでは、春すべりやすくて、ブラックアイスになりがちなので、やはりよく車が落ちるらしく、数年前聞いた話では、あるご夫婦が、落ちて1週間位、発見されずいて、亡くなられていたようです。

    さっちゃーさんが訪れた季節とか路面条件といった要素がいろいろ重なった上での事故だっただろうと思いますが、ちょっと不運な巡り合わせでした。

    カイコウラからハンマースプリングって、どこだ?と、99年版地球の歩き方をごそごそ出して調べたら、クライストチャーチの北なんですね。私が訪れたのは、CHより南の部分で、山間地帯でも、そのような危なく険しい道はなく、のんびり羊が戯れてる、のんきな場所ばかりでしたから、お話を伺って、そういう狭小な道も存在していたのかと、意外でした。次回、NZの訪問したことのない土地に行く時は、このお話を参考に、心してのぞまないと。

    その後、冬になると、むち打ちが痛いとか、そういう後遺症はないですか?
    あ、なさそうですね。よかったですね。北欧のお話も、いつか別の機会にお聞かせ下さい。

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    Re: 貴重なエピソードありがとう

    >さっちゃーさんが訪れた季節とか路面条件といった要素がいろいろ重なった上での事故だっただろう

    いえいえ、秋(初夏)でしたから、路面はいたって普通、強いて言えばポカポカの日差で眠くなる位。
    勾配の急な登りピンカーブ嵐&レールなし&断崖絶壁&疲労、そして何より私の至らなさが原因です。
    もしNZのちゃんとした道路地図を見る機会があれば、カイコウラ⇔ハンマースプリングスのウネウネした箇所を探してみて下さい(笑)
    あの何十倍もウネってました(笑)
    ウネウネに慣れてだれてきた頃に、気を抜かれなければ問題ありませんが(笑)

    確かにカイコウラ⇔ハンマースプリングス以外の道は広くてのっぺりした道が多いですよね。(他にも険しそうな道が何処かに沢山ありそう・・・)
    こういう道なら私でも!と思いましたが、流石に運転させてとはもう言えませんでした(笑)

    ところで事故当日、私は主人の状態が何処までひどいのか判断出来ず、肺に骨がささってやしないか、出血多量で死んでしまうのではと
    ずっと涙が止まりませんでした。(医師に命の別状は無いと言われるまで)
    でも、レスキュー隊員やERの医師・看護士達、レンタカースタッフ、警察官、B&Bのオーナー・・・、皆が皆口を揃えて
    「事故の事を嘆くのは昨日で終わり!今日からは楽しく過ごす事だけを考えて!NZを満喫してくれなくちゃ!」と励ましてくれました。
    私達が「うん、ありがとう、そうするね」と言うと、
    満面の笑顔で「ビューティフル!」。
    それで事故は吹っ切れ、残りの日程を心の底から楽しむ事が出来たんです。

    後遺症は、ムチウチでしばらく痛かったのと、主人の傷跡位でしょうか。
    帰国後すぐ近所の大きな病院(評判の良い有名な)に行き、主人は外科へ通院し、やがて抜糸しました。
    当然後遺症が気になるので整形外科へ行ったのですが、感じの悪い整形外科部長にあたってしまい、生憎問診しかしてもらえませんでした。
    触診もレントゲンも無しでした。
    食い下がったのですが、それ位でウチに来るなと言いたげで、話の途中で「次呼んで」と打ち切られてしまいました。
    看護士さんも、びくびくしてて、相当嫌なセンセイなんだなあと感じ取りました。
    その後すぐ違う病院でレントゲンを取り、衝撃が強かったから打撲の痛みはしばらくあるけど、今の所問題なさそうだと言われました。
    まあ後遺症と言う位なので、歳とった時に何か出るかも知れませんけど。。

    北欧、もし良かったら「お礼」というタイトルで北欧のカテゴリにUPしてますので覗いてみて下さいね☆
    自分達なりにとても充実&リフレッシュしました。

    あ、いつも長々と的を得ないレスですみません☆