Re: 中東旅行についてお尋ねします。

要点のみ、レスします。
(１)ベールート＝ダマスカスのフライトは、皆さんが述べられてますので割愛いたします。
(２)エアーが現実的でありませんから、選択肢は貸切タクシー、国際セルビス乗り合い、または国際運行バスになります。ボーダー出入国時は一度車を降りなければいけませんが、乗り合いセルビス乗った私の場合は荷物を降ろしてチェックされることもなく、ドライバーが乗客のパスポートを一束に持ち、出入国手続きを手伝ってくれました。これはドライバーが少しでも早く乗客と一緒に国境を越えたいため、つまり国境の時間ロスを縮めるための努力だったようです（３年前）。相互の所要時間は国境の手続きがスムーズに運ぶかどうかに左右されます、最短で４時間、混雑していたりイスラエル・レバノンがロケット弾を撃ち合った直後などは出入国が長蛇の列になるようです。
(３)レバノンの観光地ですが、地中海沿岸の１ヶ所、内陸部１ヶ所の選択ではいかがでしょうか。危険と言う訳ではありませんがサイダはかなりイスラエルに接近しますし、またスールは原っぱに辛うじて残っている遺跡と言った感じですから、必然的にバールベックと他の１ヶ所の選択になると思います。
(４)ダマスカスを基点にするかどうかですが、ルートの組み方に因ると思います。例えば最初にレバノンに入国し、次にシリア方面に向かえば、国境でシリアビザが直ぐに取得できますし、もう一度シリアに再入国する予定があれば、シングルではなくマルチビザを取得しておけば良いです。また、ルートを変えればバールベックからはシリアのホムス・ハマ行きの国際セルビスがあります。そしてホムス・ハマまで着ければ、アレッポやユーフラテスなどの北部観光が余裕で日帰り圏内になりますし、セルビスでもバス便でもパルミラへの往復価格はダマスカスから往復するより割安です。参考までに、ダマスカス＝パルミラ往復はフルに１日車１台US120＄前後、混載ワゴンツアーなら一人US25＄程度。今は催行しているか解りませんが、大型バス使用のツアーならUS10＄しません。パルミラ観光はどのような安宿でも相談に乗ってくれますから、出費さえ気にしなければ「直ぐ」行けますし、途中の道路標識のイラク国境まで「140Km」などの標識を見ると、遙々ここまで来たんだな、と実感できることでしょう。
一方、ホムス・ハマなどからは、クラック・デ・シュバリエ、アパメア、泥の家、ユーフラテス川沿線の遺跡がほとんど含まれた１日ツアーが毎日催行されていますし、１名参加で割増追加があってもシリア価格ですから安いです、これに参加するのも得策です。これだと毎回タクシーやセルビスと金額交渉せずに済みます。
(５)シリアのホテルで一泊US$200～250も出費する必要は無いです、国賓級になってしまいます。概して立地、交通の便、外食するため飲食店が徒歩圏内にあるかなどを考えたら、広い土地で比較的郊外に建つ高級ホテルより、小さくても便の良い安宿で充分足ります。
(６)オマーンだけは上記の２カ国と離れているのでマスカットに空路入りだと思いますが、マスカット宿泊はマトラ地区がお勧めです。特にコロニーシュホテル近辺からの湾の夜景が綺麗です。
また、サラーラ方面はケンタッキー正面のOMTCターミナルからバスが出発しますが、マスカットから10時間程度かかりますし、現在１日３便です。昼に移動するか夜間に移動するかは体力と相談して下さい。
また、時間があれば同じバスターミナルからニズワ・バハラ行きのバスが出ていますから、バハラ城址、ニズワフォート、ファラジュ潅漑システムなども観光できます、バハラは同じバス路線のニズワの20分程度先の街ですし、両方見てもマスカットから日帰り圏内です、ニズワ、バハラ間は田舎なのでトラックの荷台がセルビスの役割をします。行ってしまえば、万一帰りのバスに乗り遅れても、夕方にはタクシーが乗り合いタクシーに早変わりし、ニズワフォート周囲を「アル・マスカット・マスカット・」と連呼しながら客を集めだします、直ぐにそれと判ります。

最後に乳香ですが、土産物として１リアルで売られている丸いパックの乳香が喜ばれますが、サラーラに行かなくても市内の土産物店やスークなどで簡単に手に入ります。本来、乳香はやや透き通った青色系が最高級とされていますが、他の樹液と混じりで売られていることもあるようですから、観光客用に少しだけ陳列してあるショップよりも、大量に量り売りしているお店の方が良いかも知れません。それでも乳香は圧倒的に茶色の場合が多いですが、依頼されて大量に仕入れる目的であれば専門店を探した方が良いと思います。

解る範囲で順を追って回答しましたが、少しでもお役に立てればと存じます。