レポート

スイスでのプリペイドSIMカードの入手と利用について(Swisscom・Lycamobile)

公開日 : 2016年05月07日
最終更新 :

はじめまして。

2016年のGWを利用して、イギリスとスイスに行ってきました。
こちらの掲示板の情報源には何度もお世話になりました為、
現地でSIMカードを購入した話をまとめて提供させていただきます。

■概略

ローミングや海外Wi-Fiルータのレンタルはかなり値が張りますので、
毎度海外旅行の際は、現地でプリペイドSIMカードを購入するようにしています。
今回は、スイスでプリペイドSIMを購入しましたので、そのノウハウの共有です。

プリペイドSIMカードを利用する場合はSIMロックが解除されたスマートフォン等が必要です。
また、スイスのLTEはバンド3・7・20で提供されていますが、
日本のスマートフォンで7・20に対応しているものはほぼないと思います。
私の利用機種はauのSOV31(Xperia Z4)なので、やはりバンド3のみの利用でしたが、
都市部や主要な観光地ではLTEで接続できていました。
もちろん、バンド未対応やエリア外でも、3Gで接続できます。

※ご参考(ヨーロッパ各地のLTEバンド一覧)
 https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_LTE_networks_in_Europe

■Swisscom - 入手

スイスのMNO(自社でネットワークを整備している携帯電話会社)は、
Swisscom・Sanrise・Saltの3社ありますが、日本でいう「docomo」に相当するSwisscomが
鉄板とされています。

実際、チューリッヒ空港内や主要駅であれば、構内、もしくは駅前に必ずと言っていいほど
店を構えていますので、入手しやすいかと思います。私はベルン中央駅内のSwisscomを利用しました。
平日は21時まで。土日は20時まで営業しています。

※ご参考(Swisscom店舗検索)
 http://shoplocator.swisscom.ch/en/locator

購入は簡単で、「プリペイドSIMがほしい」と言うだけです。
ベルンはドイツ語圏ですが、英語でOKでした。
パスポートと滞在先住所(ホテルなど)を求められますので、提示してください。
念のため、SIMカードのサイズを聞かれますが、入手したカードはトリプルカット(標準・micro・nano)対応のものでした。
費用は19.90CHFです。この中に、20CHF分のチャージが含まれています。
かかった時間は10分以下でした。

※ご参考(プリペイドSIM「NATEL easy」の詳細)
 https://www.swisscom.ch/en/residential/mobile/subscription-tariffs/natel-easy-smart.html

■Swisscom - 設定

設定等は特にしてくれませんが、SIMカードを差し替えるだけで、すぐに使えるようになります。

スマートフォンの起動時、必ずSIMのPINコードを入力するように求められます。
これは、SIMカードの台紙の裏側に印刷されていますので、確認してください。
3回入力を誤るとSIMカードがロックされますので、解除にPUKコードが必要です。
これも、同様に台紙の裏側に印刷があります。破棄しないでください。
電池切れで再起動した際なども、入力が必要です。

データ通信は下記のAPNの設定が必要です。

APN : gprs.swisscom.ch
ユーザ名 : gprs
パスワード : gprs

■Swisscom - データパッケージ

最初、100MBのボーナスパケットが付与されます。(付与お知らせのSMSが届きますが、ドイツ語です。)
それ以降は、データパッケージを選択すると良いと思います。

※ご参考(データパッケージの一覧)
 https://www.swisscom.ch/en/residential/mobile/subscription-tariffs/natel-easy-smart.html

200MB・もしくは600MBであれば、初回チャージで利用できます。

データパッケージの選択は、Swisscomの「Cockpit」というWEBサービスで選択できます。
(他にも方法があると思いますが、私にはこれが一番分かりやすかったので…)

携帯電話番号(SIMカードの台紙に記載)とCAPTCHAを入力すれば、SMSで5桁の認証コードが飛んできます。
次画面で入力すればログインできます。

※ご参考(Cockpit)
 https://cockpit.swisscom.ch/login/smstoken/

なお、私は実施しませんでしたが、追加のチャージ(TOP UP)が必要な場合、
上記のCockpit、もしくは国鉄駅の券売機、Kiosk(駅構内の売店)などで可能なようです。

■Swisscom - 通信環境

実は、SwisscomのプリペイドSIMはLTEの利用がオプションになっています。
「24h Speed+」というプランを選択すると、24時間、かつ5GBまででLTEが利用できるようになります。
とは言え、3Gでもブラウジングやマップ、乗り換え検索アプリ(SBB Mobile)の利用には
全く問題ありませんでした。主要都市間の移動でも、トンネル以外では圏外になることもなく、
快適な通信環境と言えそうです。

つづきます。

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  • つづき(Lycamobile編)

    ■Lycamobile - 入手

    Swisscom・SanriseのSIMカードは20CHF程度。Saltは10CHFかかり、若干値が張ります。
    そこで、格安SIMであり、Swisscomのネットワークが利用できるLycamobileのSIMカードも試しました。

    LycamobileのWEBサイトで注文できますので、こちらをおすすめします。
    スイス国内への住所への郵送であれば費用はかかりませんので、ホテル等へ送付して、
    ホテルに受け取りお願いの連絡をしておくと良いでしょう。
    到着したSIMカードには2CHFのチャージが含まれています。

    なお、私の場合は注文から8日目で到着しましたので、
    時間のない方は直接取扱店での購入を検討してください。

    取扱店は個人商店が多く、売り方も様々です。
    私はWEBでの注文がギリギリになり、スイス到着日にホテルに届いていなかったため、
    一枚、店舗で購入してみました。ベルン国鉄駅近くで3件回ったのですが…

    1軒目(Asien star):SIMカードは5CHF。同時に10CHF分チャージが必要。
    2軒目(buben bern takeaway):在庫がないと言われる。
    3軒目(Rao Bazar):SIMカードは5CHF。チャージは不要。

    という結果になり、3件目で購入しました。5CHF分は初回チャージに含まれます。
    なお、どのお店も、ちょっと入りにくい雰囲気です。
    購入の際はパスポートのコピーを取られました。
    なお、購入後に気づいたのですが、SIMカードが古かった(長期在庫品!?)ようで、
    デュアルカット(標準・micro)のSIMカードでnanoサイズに対応していません。
    SIMカッターも持参しておらず、このカードはスイスのお土産となりました。
    なお、後日ホテルに届いた郵送版はちゃんとトリプルカット(nanoサイズ対応)でした。

    ※ご参考(Lycamobile取り扱い店舗検索)
     http://www.lycamobile.ch/en/storelocator

    ■Lycamobile - レジスト

    LycamobileはSIMカードを入手しただけでは利用できません。
    郵送された封書に同梱されている登録用紙に、氏名・生年月日・日本の住所・パスポート番号・言語設定等を
    記入して、駅構内等のKioskに持参する必要があります。

    原則、どこのKioskでも良いはずですが、パスポートのコピーを取得してFAXする必要があるらしく、
    1件目のKioskでは、コピー機がないからという理由で断られました。
    2軒目で記入した登録用紙とパスポートを提示して、登録のオーダーが完了。
    「24時間に利用できるようになるよ。」と言われましたが、1時間程度で利用できるようになりました。
    (特に、SMS等は送付されず。通話できるようになったことを確認。
     登録が完了していないと、電話をかけても「登録が必要です」とガイダンスが流れるだけです。)

    ■Lycamobile - データパッケージ

    データ通信を利用するにはカスタマーセンター(077-900-01-22)に電話し、
    データ通信の権限を付与して貰う必要があります。
    ガイダンスが流れますので、適当に「その他お問い合わせ」っぽいものを選択し、
    オペレーターが出たら、「データ通信を利用したい」と言えばよいです。
    Lycamobileの電話番号(SIMカードを挿入した時に画面にポップアップで表示される)と、
    利用したいデータパッケージ、利用している機種を聞かれますので、用意しておきます。

    店舗で購入したSIMは5CHF・郵送されたSIMは2CHFの初回チャージがありますので、
    Surf XS(1.25CHF・120MB)やSurf S(3.25CHF・500MB)を選択すると良いでしょう。

    電話を切ると、数分後に案内のSMSと設定情報のデータが含まれたSMSが到着します。
    後者を使うと、APN等の設定が自動でできるらしいのですが、私はうまく行きませんでした。

    下記、APNを設定し、再起動するとデータ通信が利用できるようになります。

    APN :data.lycamobile.ch
    ユーザ名 : lmch (1文字目は小文字の\\\\\\\"エル\\\\\\\")
    パスワード : plus

    ※ご参考(データ通信プラン)
     http://www.lycamobile.ch/en/bundle?id=DBL

    ※ご参考(Lycamobileのデータ通信設定方法)
     http://www.lycamobile.ch/en/mobilewebsettings

    なお、クレジットカードでのTOP UPやデータパッケージの追加は、WEBサービスMy Lycamobileでできます。
    (うっかりしていると、「Auto-Renewal」(オートチャージ)にチェックが入っているのでご注意を。)
    Swisscomと同様に、国鉄駅の券売機、Kiosl(駅構内の売店)などでも可能なようです。

    ■Lycamobile - 通信環境

    LycamobileはSwisscomに比べて激安(郵送でSIMカードを入手すれば、120MBまでタダ!)なのに、LTEが利用できます。
    ただし、体感速度としては、ブラウジングする程度であれば、Swisscomの3Gとほぼ変わりません。
    エリアはSwisscomと全く同じなので、快適です。
    なお、テザリングは利用できません(規約に記載)ので、Wi-Fiルータ等で利用予定の方は注意してください。

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