どこの街でも地下鉄と言うのは三回くらい乗れば、もうニューヨーカーなり、ベルリナーなり上海人になったような気分で自在に乗りこなせるものだが、今回のパリ、48時間の滞在で延べ10~12回(RERも含む)くらい地下鉄に乗ったが、どうしても最後までなじめなかった。それはなぜか・・・ナヴィゴ・デクーヴェルトと一緒にちょこっと感想を。
1.ナヴィゴ・デクーヴェルト
私の世代(?)ではパリの乗り放題券というと「カルト・オランジュ」がぱっとひらめくのだけど、今回は三日間いるので、カルト・オランジュを使っても元は取れるかも・・・何よりも憧れの(?)カルト・オランジュを使ってみたいというのがあった、が、カルト・オランジュは廃止され、それは今はナヴィゴ・デクーヴェルトというICカードに変わっているとのこと。
まずナヴィゴ・デクーヴェルトというのが発音しにくい(フランス人も同じではないだろうか。・・・)上に、ここの板も含めてナヴィゴ・デクーヴェルトについてのブログなり記述があまりない。例えば同じICカードでも悠遊カードやオクトパスカードについては、かなり多くのトピやレスが見られるけど、ナヴィゴ・デクーヴェルトについてはほとんど載ってない・・・パリに数日いるというような旅行が減っているという訳でもなさそうだし。・・・・これも謎である。歩き方の「ぷらっと」というシリーズがあるが、これなんかまさしく「パリを楽しみ尽くす」とまで書いておきながら、パリ・ヴィジット、モビリスの次にちょこっと載っているだけ。世界の中でも有数のICカード普及国人に対して、何で、もっと使え、と書かないのだろう。
ゾーン5まで使えて、CDGも当然使えて、デポジット5ユーロ入れても26.25で一週間使えるというのは、断然便利でお得なような気がするのだが、多分、と考えているけど、日本人旅行客に普及しない原因は、日本人がCDGに到着することが多い土曜日、日曜日に(その日から)使えないこと、だろうか?この「月~日までの一週間の定期が、前週の金曜日からその週の木曜日までチャージ可能」=「土、日は翌月曜日からの一週間分しかチャージできない。」というルールはいかにもフランス人の考えそうなルールで、観光客のことを考えてないというか、やはりパリ人用の切符なのだろうか。(元々一か月用しかなく、後になって一週間用ができたということからもそんな気がする。)
私は水曜日にストラスブールからEST駅にTGVで到着したので、その足でEST駅のメトロの切符売場に行った。その日から使える、日曜日までのナヴィゴ・デクーヴェルトのチャージができる。買い方についても、ネットで見ているといろいろとあって、その中の一つに「自販機でクーポンを買って、それを窓口に提出せよ。」というのがあった。それでナヴィゴチャージ兼用の自販機を英語にして眺めると(この自販機の上下の選択をするときに下に付いているボールみたいなのを操作するのも気付かないと分からない。)それらしきものはない。この手の自販機はえてして英語だと肝心なことが載ってない、ということが多いので仏語にして調べるが、やはりチャージ以外の「最初に購入」のような画面はない。
ということで、窓口で直接「ぼんじゅーる、なびご・でくーべると、しぃる・ぶ・ぷれ」と言ってみたら、すぐに引き出しから取り出して用意を始めた。「わん・うぃーく?」と聞かれたので、先ほどの仏語がかなりいい加減な発音だったことが分かったが、それでも「うぃ」と答えた。「もんたーじゅ?」となぜか仏語で促されたが、日本で撮った2.4×3の写真を出したらそれでOK。わん・うぃーくということで、チャージもしてくれて(これもネットで見ると、買った後に自販機でチャージすること、と言う記述も多い。)26.15ユーロをクレジットカードで払って、すぐに終了、であった。ちなみにいっしょにプラスチックのケースをくれるのだけど、首からかける穴が付いている訳でもなく、これはどうやって使うのだろう。
私はこのプラスチックケースに入れたまま使っていたが、女の人はやはりバックの底に仕込んでいる人もいて、この辺の使い方は万国共通である。磁気券(ニューヨークなんかもそうだが)だと、何度も使っていると磁気の部分がだめにならないだろうか?という心配があるが、それがなく、改札口のドアの反応もばっちしで、快適である。スイカと違って有効期限はないとのことなので、また持っていってチャージさえすれば使える、のだろうか?それまでには「その日から一週間のチャージが可能」となっていてほしいけど。