レポート

パリのお金事情

公開日 : 2016年03月26日
最終更新 :

 前回の初パリは滞在17時間で宿泊もしなかったのだけど、今回は二泊三日、ほぼ48時間くらいは滞在しただろうか。実はパリではほとんど買物をしなかったので、語るほどのことはないのだけど、チューリッヒと同様、クレカはICチップ式がマストで端末も統一していたのがやはり印象的。去年のドイツは端末の統一までは進んでなかったような・・。例のSelectaの自販機はメトロの駅には必ずあったのではなかろうか。・・・

 JCBの有利さについてはチューリッヒ編で書いてるので改めて書かないが、クレカで比較できる日ではセゾンVISAが複数平均1EUR=127.07だった日のJCBが1EUR=126.193で、やはり1円近くJCBの方がレートがいい。特にパリだとJCBの使えるところは多いので、やはりJCBか・・・・。

 パリではケス・デパーニュ=貯蓄組合に用事があったのだけど、こちらは日本語で話せるので気持ちが楽。チューリッヒの(カタコト)英語の一時間に比べ、こちらの日本語の一時間は3倍くらい情報量が違った。これではいかん、と思うのだけど、なかなか英語が上達しない。・・・

 フランスも前回とはだいぶ銀行情勢が変わって、そもそもATMが少なくなった、と思うのは気のせいか。BNPパリバの星のマークはなつかしい、ソシエテ・ジェネラル、クレディ・アグリコール傘下になったクレディ・リヨネ(なぜクレディ・リヨネはLCLと略すのか謎だったが、ル・クレディ・リヨネ、の略なのね。)それと貯蓄組合、郵便局とHSBC。外資はHSBCくらい、シティバンクはどうなったのか・・・

 貯蓄組合(イル・ド・フランス)はフランス銀行のすぐ近く、証券取引所なども近く、いわゆるオペラ座近辺だけど、パリの金融街のど真ん中にある。CHFほどではないけど、ユーロも日本では運用手段がなくなりつつある。この貯蓄組合は元々政府系の低所得者向けの貯蓄推進組合なので、少額でもOK。扱ってる商品にも預ける金額に上限があるものもあるくらいで、今回預けた住宅積立貯蓄は政府の補助もあって4年でも1%以上の利率がある。何でも政府の住宅建設公社みたいな組織で使うとのことで、昔の日本の住宅公団の債券みたいなものか・・・「問題企業」の東京支店みたいに、日経の一面を使った広告で「当行は金融資産2億円以上の方を相手にします。」みたいなばかなことは言わない。・・・・

 「暮すように旅したい。」人がパリでは多いだろうから(?)、色々と書くと

1.この銀行では、ユーロ圏で引き出しは月4回までは無料、なのだけど、それは仏国内の他銀行も含む、とのことで、ニコシアのバンク・オブ・キプロスで引き出しても、オペラ座のBNPパリバで引き出しても同じ回数に数える。
2.フランスではまだ小切手での支払いが広く普及しているので、当座口座と小切手帳を持つことも可能。それは今の外人用特殊な口座でなく、普通の口座になる。また、小切手はユーロ圏どこでも使えるのではなく、仏国内でしか使えない。(「使えない」の意味が暖味なのだけど(例えば日本でもユーロ建て小切手の換金は可能。)仏国内でないと、高い手数料がかかるのか・・・)
3.日本では血縁関係があっても(親子など)認められない共同名義口座を赤の他人のパートナー(同性でもいいかは聞かなかったけど・・・)と二人で作ることが可能(さすがフランス・・・・)二人ともパスポートを持って支店に出向けばその場で作れる。
4.OECDのルールに則って、仏国内で新規に口座を作るならば(日本の)マイナンバーの提示が必要。

とのこと。私はフランスに納税してないのにいろんな保護を受けることから、年に6本はシャンパーニュを消費するので、それでチャラにしてほしい、ということにした。さらに全国で400万人いると言われる貯蓄組合の「出資者」(生協の出資金みたいなもので、元本保証でその年の儲けによって配当する。)になった。こういうことにフランスに何の縁もない(?)外国人が出資できることがおもしろい。・・・

 また、仏国内では電子チップのデビットカードのカルト・ブルーを表す「CB」が至る所に表示されているが、私の持ってる磁気キャッシュカードにも付いている。これも謎だったのだけど、「CBのカードではないけど、マークが付いてるだけ。」という回答をもらった。

 ということで、今回は全く実戦の伴わない座学で終わってしまったが、フランスの銀行の仕組みもちょっぴり触れられて、その点はよしとしよう。・・・・

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1件のコメント

  • 挨拶代わりにコメントします

    高島さんこんにちわ。特にどういうコメントをしたいというわけでもないのですけれど。
    海外および日本国内の、特にワイン等お酒やバー関するレポートを楽しく読んでます。私はお酒は付き合いでは飲みますが普段は飲まないので、高島さんのリポートを読み、このような楽しみもあるんだなあと感心します。
    それでも旅行のときはすこしは飲みます。
    先頃は機内食で鴨のローストが出たとき、ちょっと癖があったのでプレミアムモルツで洗い流してもよかったけれどせっかくなので、白州をストレートでいただきました。高島さんの前で評価をすることはしませんけれど、香りだけでじゅうぶんに満足できたように思いました。今では国産のワイン、ウイスキーは相当なレベルらしいですね、よく知りませんけど。海外の5つ星ホテルのバーでサントリーウイスキーやアサヒ、キリンビールなどをおいていることが多くなってるように思います。
    さて、今回、フランスのレポートということで。
    高島さんはセゾンカードをお使いのようですがこれの発行会社はクレディセゾンといいますよね。この会社名、すごく誤解を与えかねないという気がするのです。
    大蔵省(当時?)がよくクレディ~、など許可したものだと思います。

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    Re:挨拶代わりにコメントします

    香港一番さん、こんにちは。

    お酒の中でも、特にビールについては、イスラム圏でもない限りどこの国でも必ず地元ビールがある(トルコやマレーシアのビールもなぜかおいしいですが。)ので、比較できる飲み物としては分かりやすい・・・ただののん兵衛なだけですが。私は蒸留酒系はあまり飲まないのですが、ウイスキー好きからはよく奥深さ(?)について話を聞きます。先日も勝沼でさんざん2015年ワインを飲んできたのですが、ぜひ、サントリーの北杜市の白州を作っている白州蒸留所と甲斐市にある登美の丘のワイナリーをペアで行ってみてください。より一層はまってくる(?)と思いますよ。

    クレディセゾンはそんなに違和感はないですが・・・きっと、セゾン・クレジットだと「英語と仏語が混じるのはおかしい」と唱えた人がいた、くらいの理由(?)じやないですかねえ。逆に日本の場合は銀行は必ず「銀行」を付けること、となっているので、その点はきっちししている(その結果、シティバンク銀行やSBJ銀行みたいに外資は「白い白線」みたいな商号になっていますが。)と思いますよ。フランスの銀行で「banque」と名の付くところは、かろうじてBNPパリバが「B」として残しているくらいで、あとはなんのこっちゃっていうかんじですものね。昔はインドスエズ銀行などもありましたが、あの植民地の名前をそのまま付けるセンスもよく分からないです。HSBCなんて名前の由来を子供たちにはどう説明しているんですかね。

    脱線しましたが、私にとってセゾンカードは社会人になって初めて「与信」をくれたカード会社で、さらにユナイテッド航空のファン(最近は日本-アジア線が壊滅したのでほとんど乗ってないですが)でもあるので、やめられない(?)カード会社です。セゾンのVISA(元々ここはVISAだけだったのですが)は世界中いっしょ旅して、通用しなかったことは一度もない(!)ので、これからもずっとお付き合いいただくことになりそうです。

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