10/06/04 14:44

警察官が合法性に対する職務質問をするわけですから・・・

先月、ツーソンへ留学へ行く方にアリゾナの新法律をご紹介して、パスポートを携帯するように警告を差し上げたのですが、僕の個人的な意見としては、地元警察官が違法移民の取締りをしても問題ないのではないかと感じています。

もっとも、『警察官は不法滞在者の取締りが出来ない』という事を知らなかったほどで・・・。
(考えてみると職権が違うのですが・・・)

確かもう10年位前になりますが、カリフォルニア州の『教職員と医療関係者は生徒・患者の合法性を確認し、不法滞在者の場合は連邦移民局へ通報する義務を課す』という法律が可決した時にはどうかと思いました。
(州議会で法律が可決した後で、連邦から差し止めが入りましたが・・・)

教職や医療関係に就いている知人・友人たちは「自分たちは警察じゃない、教師(医師)だ! そんな事出来るか!それは警察の仕事だ」とめちゃ怒っていました。

医療関係はともかく、教職に就く友人は「困った事があったら何でも先生に相談しなさいね・・・と言ってるのに、「隣のクラスのA子ちゃんが学校に来なくなったのは、学校に来ると先生が移民局に通報してお父さんもお母さんもみんな逮捕されちゃうから学校に来れないんだって・・・なんて事になったら、生徒は誰も教師を信用しなくなる!」と「自分が罰せられても、そんな事は出来ない!」と、かなりの剣幕で怒っていました。
その時は誰もカリフォルニア・ボイコットなんてしなかったと思います。

それに対して、今回のアリゾナの法律は『警察官が』アリゾナ州法や市条例だけではなく連邦法違反者も摘発するという事なので、僕は特に違和感を感じないんです。
確かに、特定の(特に中南米系)人種に対しての集中した職務質問が予想されるので人権団体は問題視しているのは判りますが、特定の人種に対して『連邦移民局が』集中取締りをしても問題が無くて、地元警察官の場合には問題ありというのもちょっと(僕には)判りません。

15年ほど前に、連邦移民局LA支局が、日本人を集中取締りした時期がありました。
友人の勤める会社数社に抜き打ち捜査が入り、グリーンカードを携帯していなかった友人は一旦逮捕されて奥さんに自宅からグリーンカードを持参してもらって釈放されました。
朝、出社しようと思って玄関を出たら玄関前に移民局捜査員が立って待っていて、その場でグリーンカードの提示を求められたとか・・・。
20年位前に、ダウンタウンで仕事をして居た頃に、道端でいきなりジーンズにポロシャツの数人が銃を抜いてメキシコ系の人を取り囲み、その中の一人がバッジを見せて「連邦司法局です。あなたはアメリカ市民ですか?」と、まるで指名手配の殺人者を取り押さえるかのようなシーンを見た事があります(その後どうなったのかは見ていなかったので判りません)

連邦移民局捜査官が職質するのは問題なくて、地元警察官が不法移民らしき人に職質するのは人権侵害だというのがどうも(僕には)判らないんです。

カリフォルニア刑法にも「ギャングのメンバーは・・・」という項目がいくつかありますが(特に銃砲・武器携帯に関して)、
でも、自分はギャングのメンバーだという名札を付けているわけではないので、結局は見た目で判断して職質する事になると思うんです。

警察官でも不法移民の取締りが出来ると思っていた僕が脳天気なのかも知れませんが・・・・

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1件のコメント

  • Re: 警察官が合法性に対する職務質問をするわけですから・・・

    Fed と Local Police の 仲の悪さというのは 映画Sting でも使われていましたよね。
    この法律基本的には (Section 1の 基調文章を読むと) J@LA さんの おっしゃるとうり Local Police が 不法移民にかかわる Federal Law Enforcement に 協力するように というものです。

    ここの Section 2 b の 部分

    "where reasonable suspicion exists that the person is an alien who is unlawfully peresent in the United States、、、

    この部分 あってもなくても 警察は同じこと(Fed Agnent と おなじように J@LA さん の ともだちのように あやしいといだけで いったん逮捕) を やるとおもいます。

    そんな書かなくてもいいことを書いた(それをやってもいいということを明文化した)、 そこをけずらなかったということを問題にしている騒ぎが大きくなったのだと思います。

    カリフォルニアで J@LA さんのいっている法律 (Prop 187)
    http://en.wikipedia.org/wiki/California_Proposition_187_(1994)
    がとおったとき ちょうど アメリカで ワールドカップをやっていて Rose Bowl の 開会式 に そのときの 州知事 ウィルソンが スピーチをしましたが、 はじめっからさいごまで やじとくちぶえがなりひびいたのが とっても印象に残っています。 そのあと この法律は 上に書いてあるように とりさげられましたが、 カリフォルニアの 共和党はラテン票を集められません。

    学生アルバイトで アラスカの奥地(Chignik) で スズコずくりをしたとき いっしょに働いていた不法移民 不法労働 のひとたち (だいたいが フィリッピンのひとたちだった) 今日は Fed の Raid が あるから 働かないようにという 連絡が 工場側からきて その日はみんな休み。 すると その日の午後 工場に Helicoptor が あらわれて Fed の ひとたちが 不法移民・不法労働 のひとたちを探すけど
    ひとりも上げられずに帰っていくという場面にでくわしました。

    やっぱし こういうのは 使うほうもとりしまらないととおもいました。

    メキシコ人の中にはいまだに カリフォルニアはひとつ Baja California と Alto California を 分けて メキシコの 25% を アメリカにとられたことを 根にもっている人がいます。

    http://www.amazon.com/Labyrinth-Solitude-Mexico-Return-Philanthropic/dp/080215042X/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1275658421&sr=8-1

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    10/06/05 05:40

    同胞だからこそ、同胞者による犯罪を減らす努力を・・・・

    ポチさんかな、ミケさんかな? おはようございます。
    今日も暑くなりそうですね。来週はずっと90F(30C)を越える暑さのようです。

    多分、明文化しないと今度は「権限が無いのに不当逮捕だ」という民事訴訟になる事を懸念しているのではないかと(僕は)思います。
    カリフォルニア州Penal Code(刑法)にも、「警察官は、結果的に被疑者が罪を犯したか犯していないかに関わらずその逮捕行為に対しての刑事・民事責任は追求されない」という条文があります。

    PC.836.5(b)
    http://www.leginfo.ca.gov/cgi-bin/waisgate?WAISdocID=68012714131+0+0+0&WAISaction=retrieve

    僕は権利の主張と問題の究明の方法が双方で食い違いを見せているような気がするんです(人権問題の時にはいつもその傾向があるように感じますが)

    * アリゾナでは麻薬や武器がメキシコから陸路で密輸される事が多く、それに絡む他の事件(殺人・傷害など)も増える傾向に有り、この種の事件の多くはメキシコからの不法入国者が関与しているケースが多い。
    * 武器・麻薬の密輸や殺人・傷害の事件は、(事件が起きてから)地元警察の管轄になるが、事件に関与している多くの不法入国者の摘発は連邦の管轄になり、地元警察は『事件が起きてから』対処する事しか出来ない。
    という現状から、新法の施行になったのだと僕は解釈しているのですが、

    人権団体は
    * 特に、中南米系をターゲットにされる。人種問題だ!
    という反論になっていると思うのですが、僕にとっては「じゃ、同胞による犯罪を減らす為に協力しようよ」と思ってしまうんです。

    僕は銃の携帯免許を持っていますが、証明書(カード)を携帯せずに銃を身に着けていて逮捕されてもこれは自分の非だと思っています(運転免許証を忘れても、絶対に銃の携帯免許は忘れられません・・・笑)
    同様に、ネクタイにスーツでベルトにバッジを着けて銃を下げている時には、職務質問されたり銃の携帯免許の提示を求められたりした事は無いですが、多分ジーンズを尻までずり下げて帽子を斜めに被って首にはゴールドの太いチェーンをして、ラップを聞きながら体を左右にゆすって、ズボンの前に銃を半分だけ突っ込んだ状態で道を歩いていたら、職務質問どころかいきなり地面に押し倒されて手錠かけられても文句は言えないと(僕は)思っています。

    うちの妻は、日本で生活している時には常に外国人登録証を携帯していましたし、僕もグリーンカードの時は常に携帯していました(今もサンディエゴなどへ行く時は一応US・パスポート・カードを携帯して行きます)

    『メキシコからの不法入国者による犯罪が多発している=>同じメキシコ系としてメキシコからの不法入国者の犯罪を防ぐ為に警察に協力しよう』となるのが本来の問題解決に繋がるような気がしています。
    同じメキシコ系として、メキシコ系スーパーへ行く事もメキシカン・レストランへ行く事も多く、同じ言語を話し(他人の会話を理解出来る)メキシコ系住民の多い地域に住んでいるのだから、メキシコ系不法入国者による犯罪を察知しやすい環境で生活していると思うんです。
    でも、自分の親戚も不法滞在中、ご近所さんが最近メキシコからおばあちゃんを不法に入国させて滞在している、不法入国者の摘発に協力なんて出来るか!という現状が前面に出て来ているような気がして仕方ないんです。
    * 自分の親戚やご近所さんは不法滞在だが、武器や麻薬の密輸などの犯罪には関与していない。真面目に働いているんだからそっとしておいて欲しい。
    「でも、法律に違反している事には変わりないじゃん・・・」と思うんです。
    それよりも、不法滞在だが真面目に働いている人たちが、合法滞在出来る支援(英語の勉強、一時滞在許可書や仮労働許可証の取得支援など)を、人権団体が支援してあげる(入管法だけに違反している人と、他の犯罪に関与している不法滞在者をセパレートする)事こそ、本当の意味での人権支援のように僕は感じています。

    中南米系の犯罪者が減れば中南米系がターゲットにされる事は無くなると思います。
    黒人ラップ系ギャングが減ればラップを聴きながら帽子を斜めに被って歩いていても職務質問される頻度は減ると思うんです。

    カリフォルニアやテキサスがメキシコから離れたのは、一旦カリフォルニア共和国(テキサス共和国)として独立してからアメリカ連邦に加盟していますよね。
    カリフォルニアがメキシコから独立した事を恨むなら、独立したくなるような悪政を行ったサンタ・アナを恨むべきで、(独立支援した)アメリカ連邦を恨むのは逆恨みだと(僕は)思うんです。
    歴史を掘り返して現在の問題とすりかえるのはUS メキシコ間に限らず、日韓・日中・日露・日比でもよく行われているような気もします(内部的には琉球・薩摩問題もありますね)

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