今考えるとゾッとする様な話

もう、時効と言っても良い話ですので、それを紹介します。
自分自身のことで、今考えると、ゾッとするような・・・
無知ってのは、怖いものなしだな、というお話を・・・・・

97年の中頃、上海のマンションを買うため、日本から大金を現金で持ち込みました。

いくらだったのか、まあ、1000万円前後でしょうね。
どうやって持ってきたか・・・いや、何も考えずにスーツケースに入れて持ってきたのかどうか・・・
いや、それなりに、用心して、アッチャコッチャに分散させて持ち込んだのかどうか・・・
おそらく後者だとは思いますが、今考えると、よくも、まあ、そんな大それた事をしたもんだ
と、背中をゾクッとしながら思い出すのです。

さて、それを人民元に換えなければならない・・・
どうするか、当時のレートは思い出せませんが、銀行で正規に換えるより、
黄牛(フアンニュゥ)を通して換えたほうが、割がイイと聞いていましたので、
そうすることにしました。
当時は、中国の人たちは、今より、外貨のほうを信頼していましたので、
外貨を欲しがる人はたくさんいまして、黄牛家業は大いに商売になったのです。
ですから、黄牛との換金のほうが5%ほど割高になったのです。
当時は、中国銀行の周りといいますか正門の真ん前には黄牛がワンサカいたのです。

でもやはり、黄牛との換金は、危険性も大いに予想されますので、
どういう方法で換金するのか大いに悩んだのです。
いや、私は、悩んでいなかったんですが、家内や家内の父、家内の姉の旦那
などが、大いに悩んだのです。
まず、枚数が大量になる、数えるのが大変、偽札のチェックが大変・・・・
しかし、その辺のことは黄牛のほうから、こういう方法があるというアドバイスを受け
実行に移したのでした。
まずはホテルの部屋に黄牛を呼びつけ、
日本円1000万円が人民元いくらになるかを確認する。
その人民元の金額が決定したら、黄牛は人民元を用意して、
それを持って、我が方の家内、義父、姉の旦那3人と中国銀行へ行く。
前もって作ってあった私名義の口座に、その人民元を入金する。
それを確認してから、部屋に戻り、日本円を渡す・・・そういう方法が取られたのです。

そして、それは見事成功したのでした。
私は、その間、外灘を散歩していたのでした。

今、それをやれと言われてやるか・・・
絶対やりませんね・・そんな恐ろしいこと。
金額が金額ですから・・
でも、20万円、30万円というなら、
何も心配せずにやってしまいます。
いや、今は逆ですね。
人民元を日本円にすることのほうが圧倒的に多いのです。

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