レポート

ヴィースバーデンの温泉、Kaiser Friedrich Therme

公開日 : 2015年02月22日
最終更新 :

ヴィースバーデンのホテルに入ったのが20時頃、そこから徒歩で10分くらいのKaiser-friedrich-Thermeに入ったのは20時半くらいだったか。金曜日は24時までなのでゆっくりできる、と考えていた。

 欧州に限らないが、水着を付けて入る温泉というのが嫌いなのだけど、ドイツの温泉で水着なしというのは、あまりない。ここは数少ない「水着なし」温泉なので決めたのだが、「混浴」と言うことに関しては(私が男だからというのもあるが)あまり気にしていなかった。

 場所が分かりにくく、ヴィースバーデンの歩行者天国でもあるメイン通りのLanggasseという通り(バス1か8でWebergasseが最寄りバス停)を少し歩くとSubwayがある。その向かいに小さな広場があり、その広場の奥に入口がある。受付に行くと、どこから来たかというので、日本からというと、A4の立派な日本語解説をくれる。こなれた日本語なのだけど、読んでもそんなに目新しいことは書いてない。受付けのおじさんの英語の説明では、何も着てはいけないということを言われるが、そんなことは分かっている。バスタオルをレンタルし、向うが更衣室だというので、スタスタ歩いて行った。

 更衣室のロッカーはそこそこ大きくて、IC錠なのでがちゃがちゃすることもない、さあ脱ぐかとふと向うをみると上半身裸の女の人がいる。一瞬パニックに陥った、というのは、何で女の人がいるのか、そもそも、ここで全裸になっていいものか・・・ところが、すぐ後ろから来たドイツ人の男はその場で脱ぎだした。・・・・この「男女混脱衣所」というのは、さすがに混浴がある国から来た人間でも理解に時間がかかった。一応、更衣室みたいな個室があるが、その向こうのパウダールームでは、ブラジャーを付けようとしている女の人の横で、男の人がドライヤーで髪を乾かしていて、何のための更衣室か、よく分からない。

 浴室の方に向かうと、途中にシャワー室がある。このシャワー室とトイレだけが男女別々だが、トイレはともかく、シャワー室が別々なのもよく分からない。また、カランはないので髪や体を石鹸で洗うのであれば、ここだけである。(立ちシャワーだが。)さらに進むと「バー」がある。簡単な軽食まで取れるが、もちろん、男女ともバスタオル一枚の恰好で利用できて、会計もIC錠を使い後払いになるので、キャッシュは要らない。

 いよいよメインの浴槽のところに出てきたが・・・「混浴」というのを甘く見ていた・・・男性が6割、女性が4割くらいだったが、当たり前だがみんな裸で、これだけの見知らぬ男女の裸を見るのはカリブ海のヌーディストビーチ以来、であった。とりあえず、二つ並んでいるメインの浴槽に入る。日本人にとってはややぬるめだけど、塩分があって、水酸化ナトリウムのぬるっとした感じのお湯である。ちなみに浴槽に入るときはプールの手すりみたいなところで一旦全身をさらす必要があり、おっぱいやおちんちんを隠して入る・・・というのは、無理である。念のため。浴槽でざっと見回すとカップルが多い。アジア系の人はほとんどいない。

 サウナも高温と低温があり、普通に日本で見るサウナと同じだが、持ってるバスタオルは下に敷くため、素っ裸である。(サウナマットみたいな高尚なものはない。)女性サウナは知らないが、日本では男性の場合、タオルを膝のところに掛けている人がほとんどだが、そんなものもない。なので、ドアを開けると裸の男女がわっと居て一旦躊躇するが、腰かけてしまえば後はサウナを楽しむだけ、なのだけど・・・・左を見ると、すらっとした脚があって辿っていくと、金髪のお姉さんが目をつぶって片膝に顔をあてていて、右を見るとおっぱいも露わなおばさんが座っている、というのは、とにかく早く慣れること、である。

 (ロシア風)スチーム蒸気サウナというのは、温泉のお湯をそのまま使っているらしく、硫化水素のにおいがほのかにする。これって硫化水素中毒にならないのだろうか、と心配しつつ、蒸気が多すぎて前が見えない中、これも良かった。タオルに関してはみんなバスタオル一枚だけで全てを済ましているが、体をふくのを別にしたければ、二枚借りればいい。また、浴槽間の移動時には男性も女性もバスタオルを羽織っているが、どこまで意味があるのかよく分からない。とにかく、どの浴槽、サウナも入るときはタオルもつけず、裸である。

 一時間ちょっと入ってタオルレンタル込で16.1ユーロ。建物の減価償却は済んでそうなので、こんな値段なのか・・・繰り返しだけど、見知らぬ男に私の裸はみせないのよ、という主義の女性は、別の温泉施設(水着着用のところがいくつもある。)か、火曜日のレディースデイに行った方がいい。(男性も同じだけど。)ということで、いいお湯、サウナだったのだけど、心からリラックスできたかと言うと・・・よく分からない。

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2件のコメント

  • 混浴全裸サウナ

    ドレスデンで某プール付ホテルに泊まったことがありますが、サウナは当然のこと混浴。
    ただし着衣として女性には水着の方も「一部」いました。
    (このあたりなぜかはよく分からない)

    私はドイツの慣例にしたがって全裸で入りましたが。

    FKK文化も盛んですし、日本人が持ちうる混浴全裸での抵抗感も向こうから言わせれば「ここはドイツなのよ」ってことで一蹴されるかもですね。
    (私は抵抗ありませんが、抵抗感あるかどうかは個人の判断。無理は言わない、いえない。当然ながら)

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  • 「混浴」と言うことに関しては

    いいんじゃない?ですよ。それがヌーディストな空気でも。
    そもそもヨーロッパ全域において裸は芸術では?人間皆持って生まれたものだから仕方ないでしょう。
    好き嫌いは別としてです。
    ただ、私ら回教徒にとっては許されない。とくに女性は旦那以外に絶対肌や髪を見せてはいけない。(アラーに見つからなければいいだけの話ではある)そもそもアラーなど抽象神でそんな物が存在する訳が無いが。これは建前上ね。
    そういえば、サウナ、プール、海、海(かい)パンなど高校の水泳の授業以来履いたことが無い。
    マリンスポーツは30年近く皆無。実は♨旅館も苦手な私。
    全室露天風呂付きの♨宿も関心がない。三朝温泉泊まっても部屋のシャワーだけだった。
    何処を問わずスパやサウナとも皆無。私もリラックス出来ないから。
    よっぽど自家ん中に閉じこもっているほうがサイコ―のリラックスタイム。
    風呂はいつも内風呂で年間通してシャワーだけですな。自分のボディラインなどとても芸術とは言えない完全なオッサンですわ。見せられる代物ではありません。
    今年はカンドゥラでも作るかな。高島屋、伊勢丹でアラブの衣装コーナーないかな?

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    Re:「混浴」と言うことに関しては

    ドンバスマキシムさん、こんにちは。

    私も全体で何というのかよく知らないのですが、アラブ人が公式の場でも着ている白いワンピースみたいな服(これがカンドゥラですよね。)に、髪の後ろに隠すクゥトラと輪っかみたいなアカールの一式をその昔ドバイで調達して、今でも一式持っています。(生地が「東レの綿100%」というのが、やや怪しいですが。)友達からは、それは宗教的なものだから、買わない方がいい、と言われたのですけど、服自体は特に「中立」と思っていたのですが、イスラム教徒でないアラブ人は着ないのですかね。そこがはっきりしないので、タンスの底にしまったままです。・・・・でも、あの服は「体型に歯止めがかからない」手の服ですね。

    日頃は私もシャワーだけなのですが、お湯につかるときだけは素っ裸でいたい、・・・・というだけだったのですが、予想以上の混浴度にびっくりした、というのが正直なところです。

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