レポート

ドイツ鉄道アプリ「DB Navigator」は必須のアイテム?

公開日 : 2015年02月16日
最終更新 :

私は普段の旅行はJR東のえきねっと、楽天トラベル、Yahooの乗換案内くらいで、ほぼ100%済ませているが、今回のドイツ旅行もとことんアプリに頼ることが一つの目的だった。で、この板でも評価の高いドイツ鉄道のウエブのスマホ(タブレット)版の「DB Navigator」を使ったのだけど・・・・これが素晴らしい。

 要は「えきねっと」と「JR東日本アプリ」と「乗換案内」の3つが一緒になったようなもので、DB以外のバスの時刻も分かるし、チケットもそのまま買えるし、スマホにチケットが入れられる(JRは改札があるので、全面的なスマホチケットにするにはなかなかハードルが高いのだけど、DBの場合それがないため)ので、スマホ以外は本当に何も要らない・・・まあ、ドイツ鉄道は航空会社と同じように二次元バーコードを採用しているというだけの話なのだけど、検札で見てても従来式切符とネットで予約、決済してバーコードを紙に印刷してきている人が合わせて8割、スマホが2割くらいの感じだろうか。

 もちろん、時刻と値段の検索機能だけ使うのでもいいが、せっかくだったらクレジットカードを登録して、決済プラス「ハンディ・チケット(スマホにチケットを取り込み、二次元バーコードを表示させる。航空会社のチェックインバーコードと同じ)」まで使えるようにした方がいい。登録時にまず、「本人確認用カード」の登録があり、DBのバーンカード、クレジットカード、(日本人だったら)パスポートのどれもが登録できるが、わざわざパスポートにする必要はなく、クレジットカードで十分。また、決済用のクレカは別カードを登録できる。切符を買う時は、登録決済カードの必ず裏のセキュリティコードを聞いてくるので、それを入力すれば登録クレカで決済できる・・・・あまり見ない(?)仕組みである。

 検札の時は「Tickets」の画面の「Check」にダウンロードした二次元バーコードを見せると、車掌の持っている端末で認識し、合わせて確認用クレカを渡すと、やはり端末で磁気スキャン(なので、ICチップは付いてなくてもいいが、他のところでの利便性を考えると、チップ付きを登録したほうがいい。)して、本人確認をして終了。ただ、メカに弱い車掌の中には、バーコードの下に記載された文字情報とクレカの下4桁の番号の照合で終わらせる人もいた。

 これのいいところは、同じTicketsのTimetableを見ると、発着番線が書いていること。今回はこれが活躍。というのも、ドイツ鉄道のプラットフォームは一つのプラットフォームをa,bと分割して使っていたりするので、その情報が分かるのと、ミュンヘンなんかでSバーンから長距離ホームに乗り換える場合は、「10分WALK」とかも載っていて、至れり尽くせりである。プラットフォームの変更は多いのだけど、今回はそれが全くなく、さらに奇跡的に一本も遅れなかった、という幸運もあるのだけど。

 Timetableの列車のところをタップすると、その列車の全行程の停車駅が表示される。さらに、いまどの駅の間を走っていることまで表示してくれて、これはJR東のアプリにはない機能である。例の「各駅ごとに上りも下りもなにもかも時刻順にみんないっしょに表示する1枚紙の時刻表」もスマホ上で再現されるようになっていて、あの発想はどうも納得いかないが、「次に来たやつに乗るぞ。」と言う時は、リアルタイムで確認できて便利である。

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3件のコメント

  • 海外でのオンラインモバイル環境が普通になった

    高島たいら様こんばんは。

    DB Navigatorは本当に便利ですね。
    web版DBサイト検索でできることがほぼできる充実の機能を有しています。
    モバイルチケットとして利用するにはweb版DBサイトからメール送られてくるPDFでは効力はありませんので、真のモバイル環境にはDB Navigatorを使うしかありません。
    思いつく一点だけ、このアプリでできない事は座席指定の細かな条件選択ですかね。

    このアプリに幾度となく助けてもらっています。
    街あるき中に乗るべき長距離列車がキャンセルになり代替をその場で探し予約するとか、こういうこともアプリのおかげです。遅延アラート(Delay Notifications)機能で特定の列車の遅延を知らせてくれるのも便利ですね。

    またDBだけでなく公共交通連合によって検索アプリはさまざま存在し、地区ごとに使い分けています。

    これらを可能にしたのがオンラインモバイル環境が個人で容易に構築できることになったこと。
    モバイルWifiしかりローミング然り。
    方法は何であれ、リアルタイム情報をどこでも入手できる、まさに日本に居ながらにしてできることを異国でできるメリットを享受しない手はないでしょう。
    時代は変ってきましたね。

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  • 15/02/17 08:07

    その通りだと思います

    DBはこの点が凄い。
    Mobile対応だけでなく、PCサイト(要するに、
    www.bahn.de)も、他の国の鉄道サイトに比べれば格段に
    良くできていて、しかも充実しているので、列車は遅れるが、
    やはり、頭の部分は格段に優れていると言えます。

    JRですが、一番のネックは、各社間の足の引っ張り合いなのでは?
    車内無線LANなどは、まだ可愛いもので(正直大人げない)、社をまたがった
    電子カード、東海道新幹線と在来線との間のカードや、改札口利用問題など、
    日本語が理解できる我々でも、難しいのに、海外から来る人はお手上げだろうと
    思うのですが・・・。

    日本は、時間に正確な日本ならではのことでしょうが、乗り換え案内的なものは
    充実していますが、肝腎の予約・発券システムが追いついていない。さらに、
    言えば、欧州鉄道のような大胆な割引き制度がない。

    私がよく使う国際線のフライトは、ほとんどPASSBOOKです。以前は、オンラインチェックイン
    した搭乗券を印刷するだけのために、某都市某ホテルのExecutive loungeで有料でプリンター
    を使ったこともあったので、やはり時代は確実に進歩しています。

    JR時刻表も今や鉄ちゃんのバイブルと化してしまったように、欧州を紙の時刻表だけで
    こなすのは、無理があるのし、何より効率が悪い。恐らく、高速鉄道も、割引きもなかった
    ”古き良き時代”のスタイルを維持したい(でも現実にはできないはず)人が、すがっている
    だけにしか思われないのですが。

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    Re:その通りだと思います

    JORGEさん、こんにちは。

     今日の春節正月はすさまじい中国人の買いっぷり(?)がさかんにテレビでやっていましたが、彼らはまだ観光バスで動いているので、本気でJRを使いだすと・・・とにかくJR各社の融通の利かなさは「外圧」が頼りですかね。前に書きましたが、東京でDB Navigatorで予約したICのチケットがフランクフルトで使えるのに、広島で「えきねっと」で山陽新幹線を予約しても、チケットが入手出来ず使えない、というのをおかしいとは思わないのでしょうかね。

     私はアンドロイドなので、PASSBOOKの便利の良さはぴんと来ないのですけど、似たようなアプリはあるのですかね。でも、数すくない日本産品である二次元バーコードがあんなに普及するとは・・・ふーんと感心しました。

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  • DB Navigator 雑感・・・・・

     まだ、このアプリ自体は研究不足なんだけど、一つの利点はバスでしかいけないところのバスの時刻も分かること。今回、ベルンカステル・クース(行けなかったが、モーゼルワインの中心都市)、バート・ムスカウ(ナイセ川に面するムスカウ公園の所在地)の2か所はバスでしか行けないのだけど、このバスの時刻がきちんと表示される。

     バートムスカウは実際にバスで行ったのだけど、最寄り駅のバイスバッサーからZVON(これはドイツ人にも発音しにくいと思うが・・・)という交通連合のバスが走っていて、このバスの時刻が表示される。乗り継ぎも滞在時間もそこそこの便が表示されるので、それに合わせてベルリンから電車で現地に行ったのだが、現地のバス停の時刻表を見てびっくりしたのは、日曜日だったせいで1日4便しかバスがない。しかも最後の便は電話マーク・・・乗るときは事前に電話してくださいバス、であった。このZVONのウエブサイトにはバスの時刻は出ているのだけど、ドイツ語オンリーで・・・この手間暇を解決してくれたナビゲータの「実力」は素晴らしい。

     トリアでは、着いてすぐにベルンカステル・クースまでの時刻をインフォメーションで聞いたのだけど、しばらくして紙に打ち出してきたのは、DB Navigatorの検索結果と同じで、要は適当な接続がない、という結論であった。これだったらインフォで行き方と時刻を聞くなどばかばかしい。トリアでしこたまワインを飲んだ結果、帰りにマインツに寄る時間もなくなり、ヴィースバーデンまで直行する列車の時刻とチケットをレストランからトリア駅までの間で探すと、何と割引チケットがある。今から乗る列車なのに、何で・・・と思ったら、「ラインラント・プファルツ・チケット」を買え、となっている。・・・・ということは、行きのフランクフルト空港からトリアまでの割引チケット19ユーロのチケットは何だったのか・・・同チケットは24ユーロのため、片道だったらICが使える19ユーロの方が安い、とナビゲータは判断したようである。元々、帰りはほとんどバスになるのではと思っていたのでオープンにしていたのだけど、なるほどね。・・・要はこのような「何とか乗り放題チケット」もスマホで買ってスマホに入れることができる。せめてもの「なぐさめ」はヴィースバーデンの市内のバスが、このチケットで乗れたことである。

     私のような「拠点間は飛行機弾丸」の場合、その拠点で「何とかチケット」をいかに探すのかがポイントになる。トリアはICも走っていないローカル線の駅で、さらにコブレンツ-フランクフルト空港、コブレンツ-マインツがICでも、REでもそんなに時間が変わらないとか、いろんな要素が加わる。ミュンヘンのMVVの自動販売機でも「何とかチケット」が10種類以上あり、これはドイツ人の鉄でもなかなか難しいのでは・・・市内交通は全く使わない、と言うなら別だが、DBだけのチケットだと市内交通が使えないため、やはり何とかチケットに頼らざるをえず・・・と話が脱線してきた。要は「何とかチケット」の方が安ければ、そっちを買えとDB Navigatorはきちんとナビゲートしてくれること、である。

     ということで、今回は自販機で買ったのも含めて、全く窓口には行かなかった。これはやはり20世紀のBundesbahnと最も異なった(?)部分のような気がする。

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