10/03/21 01:43

Re: 九塞溝 高山病について アドバイスお願いします。

A 高山病について
高山病が発症しやすいかどうかは、年齢男女差に関係なく、基本的には体質と体調によります。従って、体質的なことはやむを得ませんが、体質を整えることが何よりも高山病対策となります。具体的には、
〔事前〕十分な睡眠(快眠)・適宜な食事(腹八分目)・疲労蓄積の回避・禁酒禁煙・入浴の停止(軽いシャワーで止める)です。以上で体調を万全とします。
〔当日〕ゆっくり目に歩き、運動はしない。水分補給は十分にする。呼吸は深めにする。飴などで糖分補給もする。少しでも高山病発症の兆候(頭痛・吐き気など)が出たら、休憩し、酸素補給(簡易酸素ボンベ)をする。そして、低地へと移動する。
となります。

B 九寨溝と黄龍での高山病
九寨溝は最高海抜の長海でも約3100mですから、体質的に弱い人や特に体調を崩さない限り、発症心配はありません。これもあり、入口売店では簡易酸素ボンベは販売していません。
黄龍は入口で約3100m、最奥の五彩地で約3600mと、九寨溝に比して、発症の可能性が高く、当地で高山病にかかる観光客が出てきます。特に、五彩地の観光を終え、集合時間に追われて、急ぎ下山して発症する例も多々ありますから、時間より身体を大切にし、急ぎ歩かないことです。入口売店で簡易酸素ボンベ(20元)を販売していますし、遊歩道の休憩所に酸素補給所(観光案内板に位置が表示)が設置(無料 チューブ代1元)されています。また、九寨溝(九寨黄龍空港)から黄龍への道の途上に、4000m越えの峠道があるため、車内で発症する例もありますから、注意が必要です。

C バスか飛行機か
バスだと高度順応が出来るといわれますが、この場合には、先に九寨溝観光をしてから、黄龍に回るので、幾らかの高度順応が出来るということです。成都の海抜は約500mで、九寨溝への途上の最高海抜は約3600mの弓杠嶺ですから、バスでバス酔いとともに知らずに発症する例もありますが、ここから九寨溝へと下り坂となり、急速に高度を下げますから問題はありません。
航空機だと九寨黄龍空港が海抜3500mにあるので、成都からわずか45分ほどで、この高度となるので、それとは知らずに低高度地と同様に行動するなどして、発症する例も見られます。このためもあり、空港内には専門医師が常駐し、治療用酸素ボンベなどの治療設備を整えています。津つまり、空港到着時から高地と自覚して行動することです。
また、朝便で行き、続いて黄龍観光をするツァーも多く、この場合、前夜のスケジュールによっては睡眠不足に陥ることになり、発症する率が高くなるのです。
以上のことから、先に九寨溝を観光し、跡に黄龍を観光する日程をお勧めします。もちろん、この場合でも、九寨溝で無理をして疲労してはいけません。九寨溝観光は溝内バスと徒歩とを適宜組み合わせて観光します。黄龍は往路をロープウェーを利用するとしても、7km(下り約4km)強の歩きを必要とします。
バスか空路のいずれが発症しにくいとは必ずしもいえません。むしろ、全観光日程の方が大切です。

D 6月下旬の服装
半袖を基本として、寒さ対策として、長袖のパーカーを重ね着し、暑くなったら、脱いで腰巻きにします。さらに念のために薄手のセーターか長袖を用意するといいでしょう。晴天なら最高温度は30度近くなります。
高山なので天気の変化も早いですし、雨期に入りますから、雨具は必須です。できれば、行動しやすく両手の空くカッパ類がいいでしょう。

両地とも、整備され、遊歩道は安全に歩けるようになっていますが、相当距離歩くので、履き慣れたスニーカー類がいいでしょう。また、トイレは個室の整備されたエコトイレ(無水使用)が各所に設置されているので、心配いりませんが、ペーパーの用意が不十分なのと、手洗いが湖の水保護のためもあり、ない場合もあり、ウォッシュティッシュを用意されるといいでしょう。
もし、ツァーではなく、個人旅行で行かれるなら、昼食は事前にパン類と飲料を購入し、自然を肴に食されるといいでしょう。何せ、九寨溝の食事場所は中間点の諾日朗観光センター内、黄龍のそれは入口にしかなく、お世辞にもうまいとはいえず高いからと、観光に自由度を持たせるためです。

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