10/03/12 12:54

僕が覚悟を決めた時

アメリカへ住み始めて数週間経った頃(20数年前です)、ロスのダウンタウンのサンドイッチ・ショップへランチを買いに行きました。
ウインドウの上にメニューの板が掛かっていて、椅子もテーブルも無い、買った人はみな持ち帰ってどこかで食べるかその辺で座り込んで食べるような、本当に簡単で安っぽいサンドイッチショップでした。

何を注文したのか覚えていないのですが、メニューの看板から多分卵サンドとかステーキサンドとか簡単な物を注文したと思います。

「さて、注文が終わった・・・」と次の人に場所を譲ろう思って一歩下がろうとした時に、ウインドウの中からおばちゃんが
「パンは何にする?、胚芽パン?白パン?麦パン?etc、etc・・・」「あっ・・・じゃ・・・白パンでお願いします・・・」

「そっか・・・こんなファーストフードみたいなサンドイッチ屋さんでもパンの種類を指定しなきゃいけないのか・・・」と納得しながら、後ろに下がろうとした時に、また中からおばちゃんが
「レタスは入れるの?」
「あっ・・・入れて下さい・・・」

「そうか、レタスねぇ・・・嫌いな人も居るのかな・・・」と、後ろへ下がろうとした時に、
「チーズはどうする?」
「あっ、いや・・・あのう・・・」
「おにいちゃん・・・後ろ詰まってるよ・・・」(まだ、お兄ちゃんと呼ばれても良い頃でした・・笑)
「あっ、はい・・・入れて下さい・・・」

たかがこんなホットドッグ・スタンドみたいな簡易サンドイッチ屋さんでメニューから選んだ卵サンドイッチを注文するだけで、パンの種類、レタス、チーズ・・・と自分の好みに合った選択を指定しなくちゃいけないなんて・・・・

「あぁ、これから俺はこの国で生きていくんだな・・・」と覚悟を決めた瞬間でした(笑)

車(新車)を買うのも、日本の場合は「トヨタのカムリはいくらですか?」と尋ねると「はい、XXX万円です」と即答で値段が出てきますが、アメリカの場合「シボレーのXXXはいくらですか?」とディーラーに尋ねると「エンジンのサイズは?」「2ドア?4ドア?」「トランスミッションのタイプは?」「内装は皮?布?」「ステレオは?」「ホイルは?」おまけに「フロアマットは付ける付けない?」まで聞かれて、初めて「そのタイプだと見積もりはXXXXドルになりますね・・・」とやっと値段が判るという具合です。

勿論、リムジンもカスタムオーダーで、基本的には一台ずつ全部違います。

慣れると、新車を買うと頼みもしないのに勝手に付いて来る(しかも使い物にならない)工具セットとか、愛車セットとか(勿論、全て有料)が、欲しい人にしか付いて来ない(自動的に押し売りしない)というのはとても合理的だと感じるようになりました。

ファースト・フードもいつも僕は、「チーズ無し」で注文します。
セットで注文しても、「ポテトの代わりにオニオン・リングにしてください」とか・・・・。
日本に行くときっと嫌な客だと思われるんでしょうねぇ・・・(汗)

さみしん坊さん、安心してください、ローリーズはほとんどチョイスがありません(聞かれません)
注文すると、ウエイトレスさんが居なくなるので「えっ?まだ焼き方言ってないじゃん・・・」と思うと、シェフがガラガラと肉の保温器を引っぱってきた時に、「カリフォルニアカットの焼き方はどうしまうか?」「ミディアム・レアでお願いします」と言うと、シェフがミディアム・レアの部分をカリフォルニア・カットサイズに切り取って皿に盛ってくれるんです。
(お兄ちゃんはローリーズカットを残さず食べられると思います)

ドレッシングは自動的にローリーズドレッシングになります。

最初の注文の際に、サイズ(カット)を指定して
添え物のチョイスで、
ほうれん草のクリーム和え(これ・・・美味しいです)、コーンのクリーム和え(これも美味しいです)、あれっ・・・もうひとつ・・・忘れました。

芋は、マッシュドかベークドか・・・(先に書きましたが僕はベークドが好きです)
もしかしたら、添え物の3つ目のチョイスがマッシュド・ポテトで、ベークド・ポテトは別注文だったかも知れません。
だとすれば、ベークド・ポテト(巨大)は、お兄ちゃんが一つ、お母さんと小6(妹さん?弟さん?)で一つをシェアすると良いと思います。大きいです。

肉を皿に盛ってくれる時に、焼き方(僕はミディアム・レアが好きです、レアだと刺身みたい・・・ウエルダンだと巨大ビーフジャーキーみたいです)

シュークリームの皮みたいなのを(自動的に)持ってきてくれるんですが(ヨークシャー・プリンという名前)、僕はこれを肉汁につけて食べるのが好きです。

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2件のコメント

  • Re: 僕が覚悟を決めた時

    たとえ日本であっても、SubwayはSubwayらしく、
    トッピングは選択させてくれるらしいのですが、
    まだ行ったことがなかった私は、そんなこととは露知らず、
    初めて入ったバークレーのSubwayで、なんで
    パンの種類とか聞くんだろう・・・とか、
    何でオニオン入れてもいいかってこの人たちは言うんだろう・・・
    とか、とても不思議に思っていました。
    ダンナから、日本のSubwayでも同じように聞かれる、
    と聞いて、へえええ、と思いました。

    住んでいたころ、近くの大好きなカフェのモーニングでは
    卵の焼き方、ポテトの付け合せ、パンの種類、サラダのドレッシング、
    すべて選ぶことができ、とても幸せでした。

    いろんなオプションがあるというのは、
    慣れていないとある意味不便ですが、
    たとえ在住1年でもそこに慣れてしまうと、
    お仕着せに対してちょっと一言いいたくなる感じ、
    なんとなく分かります。

    そうか、Lawry'sにはチョイスはないんですね。
    今度いつ行けるかなあ、という状態ではあるのですが、
    私もいつかいってみたいなあ。
    J@LAさんのご発言、私もいろいろと勉強になりました。

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    10/03/13 05:38

    趣味が高じて・・・・

    ねこにゃん♪さん、こんにちは

    バークレー(の学生街)は大好きな街です!
    モダン(?)なUCLAの学生街と違って、70年代で時間が止まったかのような喫茶店にボタンダウンでノータイの助教授(?)なんかがコーヒーを飲んでいたり、本当に味がありますよね。

    しかも、いちご白書の舞台(実際にはNYのコロンビア大学の学生運動が元になっていて、撮影の多くはUCSFでしたが)だというだけで、僕にとっては忘れられない街なんです。
    (いちご白書とイージーライダーが僕の人生を変えた2本の映画でした・・・笑)

    僕も、『趣味が高じて一般(現在の総合)旅行取扱主任者を取得した』ねこにゃん♪さんと、似ているかも知れません。
    趣味が高じて18輪トレーラーの免許を取り、大陸横断の日々を過ごしていた時期が有ります。
    リムジン事業を始めてから数年して、お客さんの安全を守る為に警備・警護事業免許まで取ってしまいました。
    でも、もっと凄い人と会った事があるんですけど、ご自分の娘さんが障がいを持っていたので、障がい担当教諭といろいろと相談をしている内に、もっと調べようと自身が夜間の大学へ通い障がい教諭免状を取得し、ついに校長免状まで取得して特殊学校の校長になってしまった女性にお会いした事があります。

    いろんな人とお会いする事で自分の励みになりますよね。

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  • ある意味、親切ですよね

    J@LAさん

    楽しいお話有難うございます。

    >>たかがこんなホットドッグ・スタンドみたいな簡易サンドイッチ屋さんで

    やはり、上記の様な所でもその様な事があるのですね覚悟しておきます(大げさだけど)

    考えてみたら残さないでいいですね!

    こんな事出来るんだ!私もいつもあの油いっぱいのポテトが今一好きじゃないので
    セットがお得の時も頼まないんです
    そんな事、嫌がりもせず聞いてくれるのは親切ですね!

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