10/03/10 06:40

相手の反応を予想した行動を取る

まっすぅさん、こんにちは
意外とアメリカ人でも危険を感じた時にどう対応して良いのかは判らないんですよ。
特に危機管理意識が(アメリカ人に比べて)低い日本人だと、どう対処して良いか判らないのは当然だと思います。

相手に正確に伝える必要は無いかも知れません。
逆に、相手の反応を予想した行動を取り『相手が自分の望む行動を取ってくれるようにしむける』というのがキーかも知れません。

例えば警察官や警備業務で携帯する銃は黒塗りの銃を携帯します(夜間反射しないように)
逆に、僕が自宅に置いてあるのはクローム・メッキで昼でも夜でもひと目で銃だという事が判る銃を使います。
ホーム・ディフェンスや警備業務の講習などでは、庭や屋内に誰かが潜んでいる可能性のある時に「I have a Gun」「I called back up(or Police)」と、声に出して見えない相手に『伝える』事の重要性を何度も繰り返します。
これは、自分の意思表示の為ではなくて、相手を断念させる為の手段なんです。

つまり、それを聞いた相手がどう反応するか?を予想して、双方が手荒な事をせずに逃げてくれれば良いわけですから・・・。
武器を持っていないのに持っているフリをするというのは、逆に危険度をエスカレートさせる『やってはいけない行為』なんですが、『応援(助け)を呼んだフリ』によって危険度がエスカレートする事はありません。

自分が襲う側だったら、どんな所でどんな時にどんな相手を襲うか・・・を想定すると、逆にどんな時に犯行を断念してその場から去るか・・・も読みやすくなってきます。
つまり、自分の側が、相手が犯行を断念してその場を去るであろう行動を取れば良いわけです。
思った通りの反応をしてくれないので難しいのが酔っ払いとドラッグ服用者ですが・・・・。

相手の行動予測というのは悪人の方もやっています。
スリ、置き引きや、建物への不法侵入など、仲間が道を尋ねたり道端で喧嘩のフリをしたり車が故障して助けを求めているフリをして、その隙に別の仲間が置き引きやスリ、あるいは建物への不法侵入などをするケースが結構多いんです。
この注意を引く役は、女性がやる事が多いですね。

観光地なんかで多いのは、女性が手に持っていたガラス類(ビンやコップ)を落としてガシャーンと大きな音を立てるとか、わざと転んで周りの人が助けに駆けつけるとか・・・・道を尋ねるとか・・・その隙に相棒の男が置き引きやスリをしています。

不法侵入などの場合は、警備員の居る門の前や駐車場などででわざと軽い事故を起したり、喧嘩を始めたり・・・・その隙に裏口から別の仲間が侵入しています。

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1件のコメント

  • 普段からすべきこと

    J@LAさん、おはようございます(今LAは朝ですよね)。

    専門の方からの視点、かつ丁寧に自分の知らなかったことまで色々と教えてもらい、とてもありがたく、参考になります。ありがとうございます。


    アメリカの人も対応法は浸透していないんですね。確かに日本でも予防(自転車のかごにカバンを入れないetc.)はTVなどでも取り上げられたりしますが、実際に犯罪に巻き込まれたときの対処はあまり見ないような気がします。

    この回答を読んだ時、1つの事が気になりました。
    『相手が自分の望む行動を取ってくれるようにしむける』と仰っていましたが、いざそういう場面に急に遭遇するとそういう事を考える余裕がなくなってしまうのではと思いました。地震への対処のように日頃から意識して対処法を学んでおく、定期的に考えるということは出来るし、次に海外へ行った時のためにもやるべきことだと思います。ですが他にもそうなった時の為に事前にやっておくこととして効果的な事はあるのでしょうか?

    何度も質問してしまい申し訳ないのですが、何かあれば教えて頂けると嬉しいです。

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    10/03/11 11:52

    事前対処

    まっすうさん、こんにちは(もう昼を過ぎてしまいました・・・僕は夜が遅いので一日が昼から始まるんです)

    事前の対処法って、第一に『意識』だと思います。
    そして、最後に効果を現すのも『意識』だと思います。

    例えば僕らの場合は、今日はどっちの銃を携帯するとか、弾の種類とか、防弾チョッキの厚さとか、テーザーとかスタンガンとか、いろいろ『装備』の事前準備は有りますが、僕らでも仕事以外の時には『意識』以外の何物でも無いような気がするんです。

    その『意識』も、大きく『防犯(事前)意識』と『緊急時(最中)の意識』の二つに分けられると思います。
    僕らの、今日はどんな銃を持っていくかとか防弾チョッキを着用しようかどうしようかというのも、ひとつの『事前想定』ですが、結構やっぱりイメージトレーニングというか、『どこへ』『何時頃』『どんな人と』行くかを頭の中で想定して決める事が多いです。
    有名なナイトクラブへスターを乗せて行く時と、ビバリーヒルズホテルへ会社社長を乗せていく時では、想定される『危機』も違いますし・・・・。

    これは結構一般生活でも言えると思うんです。
    でも、それにはやはり情報量が圧倒的に物を言うので、『そこ』がどんなところか判らなければ準備(心の準備も含めて)出来ないですから・・・。

    一般的に襲われる可能性が一番高いのは夜の駐車場と帰宅直後(玄関前)なんです。
    ただ、帰宅直後は家に家人が居る可能性があるので、やはり駐車場での車の乗り降りの際ですね。
    ですから、独身の人や家族全員で出かける時には家の電気を点けっ放しで出かける(空き巣対策も含めて)という人は多いです。
    門灯や玄関灯を明るくするのもひとつですね。
    駐車場では、車に着く『前』に(歩いている時やエレベーターの中などで)鍵を出して手に持って行く。
    (ドアの横に立ってからバッグを開けて鍵を探さない)
    とか、車の近くに不審な人が居ないかどうかを確認しながら車へ向かって歩くとか、エレベーターから一緒に降りた人がどっちへ向かって歩いていくのか(自分と同じ方向へついて来てるか)とか、『周囲の観察』は、一般的な防犯パンフレットなどで啓蒙されています。
    これは居住者に対しての対策ですが、一つ一つの手法ではなくて、『危険を事前に回避する意識』という意味で参考になると思います。

    そして、逆に大勢居るとワイワイと話に花が咲いて周囲への観察力が著しく低下していますから、友達と話に花が咲いて歩いている時でも、要所要所でホンの一瞬でも冷静に回りを観察するクセをつけるとかは、あまり書かれていないけれど重要なトレーニングになると思いますし、普段から(日本でも)出来ますよね。
    (僕らは立ち話をしていても結構目だけはキョロキョロ動いていたりします)

    あとは、やっぱり犯罪を犯す側の心理を想定するのが防犯に繋がると思います。
    女性に対する性的な犯罪を犯す場合と、単なる金目当て、愉快犯や酔っ払いや薬物使用者・・それぞれ、相手の『目的』が違います。
    相手も『場所』や『相手』を選んでいますから、こちらも『相手が選ばない状況』を作る(選ぶ)事が出来ます。
    (わざとブスに化粧しろとかいう事じゃなくて・・・笑)

    その延長として、犯行が行われた後(最中)に『どう対策すれば犯行を断念してその場を去る(逃げる)か』というのも想定出来てくる様に思えます。
    性的犯罪などでしたら、確かに嘔吐というのも一つの方法だと思いますけど、意図的に嘔吐するのは難しいですよね・・・(笑)

    昨日、ロス郊外のある家に銃を持った強盗が入り、両親が居間でホールドアップに遭っている最中に、7歳の息子が電話を持ってトイレに逃げ込み、その子が警察へ911(110番)し、「今、家に銃を持った強盗が入っています。僕は妹とトイレに隠れています。住所はXXXです。早くパトカーを・・・」と冷静に警察の通信室とやり取りをしている最中にトイレのドアを蹴破る音がし、その子が犯人に「いま、警察に連絡しました!パトカーはすぐそこまで来てます。早く逃げたほうが良いですよ!」と叫んでいる声が電話口に警察にも聞こえていたそうです。
    さすが新聞にも載るほどで、みごとな対処法だと思います。

    相手を捕まえる必要は無いわけですから、自分を選ばせない、途中で止めてその場を去らせる 為にはやっぱり相手(犯罪を犯す側)の立場に立って、どういう相手を、どんな場所で、どんな時に選ぶか・・・どんな時に断念して逃げるかを想定するのが、役に立つと思います。
    それが判れば、おのずと対策も想定できますし、普段から(日本でも)練習も出来ると思います。
    (いろいろ想定している内に、実験してみたくなって自分で犯罪を犯さないで下さいね・・・笑)

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