レポート

プリンセス・クルーズのサファイア・プリンセス乗船記

公開日 : 2013年12月26日
最終更新 :

10年前に三菱重工長崎造船所で造られたサファイア・プリンセスに乗船しました。
12月15日ロサンゼルス港発、メキシコへの7泊8日のクルーズです。
プリンセス・クルーズは、来春から日本に本格的に進出し、幾多のクルーズを出します。
サファイア・プリンセスも、阪急交通社のチャーターで、ゴールデン・ウイークに
神戸発着のクルーズを予定しています。

ショーについて
サファイア・プリンセスの主劇場は、他の会社の劇場より収容人数が多く、
椅子も若干広い。通路は少ない。興行回数は原則3回で、通例の2回より多い。
すなわち、メイン・ショーを重視しているといえます。内容は、ミュージカル、
手品(イルージョン)、コメデイ、言葉劇で、言葉劇を除き、日本人には理解可能です。
副劇場で行われるショーは、ミュージッシャンの演奏を除き、英語を駆使するトリビアや
英単語3択ショーで、日本人には理解が不能で、日本航海では、
どのようなものを計画しているんだろうかなと思います?

食事について
14階のセルフサービスの食堂と、5~7階の昔ながらの給仕が皿を運ぶ食堂の2種がある。
給仕のいる食堂が好きなので、できるだけこちらを利用した。
味は良いが、塩辛い皿が多く、その点は残念。
固定席なので、周辺の乗客と親しくなる。
ボトル・ワインは、24ドル+サービス料15%から。
給仕は世界各国の通貨の弱い国から来ており、フィリピン人が主体だが、多国籍で陽気。
この船の日本来訪を知り、旺盛に日本語会話について聞いてくる。

部屋について
他の大手のクルーズ会社に比べ、こころもち広い。安い部屋にも冷蔵庫まである。
しかしながら、シャワー・ルームは、思いっきり狭く、
また設計が悪く、シャワーの水が外に漏れてしまう。
配管が古くなったため、黒い水が出て、トイレ便器には、さぼったリングが付着する。

日本人について
7~8人の団体一組と数人の個人旅行客が乗っていた。一組の日系人夫・日本人妻の二人を
除き、船内で再会することはなかった。思いっきり動線が違ったためと思う。
一般的に言って、日本人ツアー客は群れ、公室に出てくることは少ない。

旅費について
12月15日発なので運賃は思いっきり安く、窓のある一番安い部屋で、3食付、65000円、
チップ・酒代は2万円、ロサンゼルス前泊、後泊滞在費が15000円、岡山・ソウル・ロサンゼルスの
韓国系航空運賃が10万円、総計20万円でした。旅行社によるツアーなら30万円はしただろうから、
個人で行く方が安い。

船内に持ち込む酒について
許されているのはワイン1本のみ。レントゲン装置を悪用して、それを越えるアルコールには
一本15ドルの持ち込み料を請求する。
紙パックやプラスチックパックは、レントゲン装置では酒と思われないので、それらの容器のものは、
許可無く持ち込みは可能であるが、船のルールには反する。

船内の急病人について
このクルーズは1週間で3箇所のメキシコの町を訪れる予定であった。
二つ目の町を出講して2時間半して、船長の船内放送があった。命にかかわる病人が出たので、
二つ目の町に戻る。7時間遅れるので、三つ目の町を抜港する。
実際には5時間遅れて、二つ目の町に着いた。
急病人は病院で治療され、救命されたと聞いた。
船長から慇懃ではあるが、病気がよく説明されていない手紙2通が届いた。
病状記載に矛盾があるので、実際に何があったのか、医務室に行って船医に聞いたが、
答えることが出来ないという。
5時間遅れであったので、実際には三つ目の港に行けたはずだが、結局行かず。
この点に関し、船長の誠意が感じられない手紙だけで、見舞金などは一切支給されなかった。
ノルウエイジャン・クルーズでは、同じ事態に、1日分の船代の払い戻しがあったと
乗船客から聞いた。

来春から日本発着のクルーズに進出した理由
急病人により目的地の削減にもかかわらず、何らの誠意も見せなかった。
こうした会社である。欧米で居場所を失って、処女地の日本を開拓したと
考えるのは、考えすぎであろうか?
日本でも「急病人」が発生して、訪問予定の港を行かない状況を予想される。
その補償は、一切無い。
こうしたことがあったことを考慮して、日本発着のクルーズを予約して欲しいと思います。
クルーズ費用は、ロサンゼルス発のものの2倍半もするのだから。

こうした船でも、「豪華船」の1種かと思う。北欧のトラック・フェリーなど、決して豪華船ではない。

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1件のコメント

  • Re: プリンセス・クルーズのサファイア・プリンセス乗船記…乗船データありがとうございます

    あの火事で燃えた旧ダイアモンドプリンセスですね。

    火事を出さなかったら真ダイアモンドプリンセス(涙)。

    このようなデータが客を左右する。

    問題は「仙台から名古屋までの船旅」に飽きる人間にはのんびりした船旅が合うのか否か?

    成功を祈る!

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    火災のことを知っているとは、さすけねえさんは只者ではない。

    その通り、内部全焼したフネです。

    船内を探しましたが、火災の痕跡はありませんでした。
    三菱重工長崎の銘板はありました。
    アメリカ人乗客に日本製をアピールしましたが、
    反応弱し。

    仙台から名古屋までのフェリーに乗る人も変わっているが、
    私も乗りました。

    そのフェリーで飽きる人にも、退屈はしないクルーズです。
    ショーあり、プールあり、食事の際の固定客との会話あり、
    食事のときのワインあり、
    闇で持ち込んだ蒸留酒を堂々と持ち込んだスプライトで割って飲む
    酒ありで、また、大型画面での映画ありと、決して飽きません。

    クルーズに飽きたと言うことは、人生に飽きたと言うこと。