スパッツェル >アルザスにはスパッツェル(Spätzel, Spätzele, Spätzli)というパスタ、要は小粒のニョッキがあるみたいです。 フランス語にはウムラウトがないからそう発音、表記されるのか、それともその本の著者の知識不足かわかりませんが、それがまさにシュペーツレです。最後の-lとか-le、-liが共通ドイツ語Hochdeutschの-chenに相当する語尾で小さいものを表します(縮小語尾)。 ドイツの西南部にあたるシュバーベンのシュペーツレは小麦を卵(かって貧しい時代は水)でこねてゆるめの生地をつくり、それをナイフ、フォークなどでちぎって熱湯に入れるか、専用の器具を使って熱湯の上から落として作ります。 ニョッキは蒸したりふかしたジャガイモ、カボチャをつぶすなり裏ごしにかけるなりした後小麦粉を混ぜ込んでつくった生地を成型して茹でますね。
アルザス語? PP&Mさん、 ドイツ語について、お詳しいのですね。 文化(食も立派な文化)についても。 私はちょっとだけフランス語とドイツ語が分かりますので、スパッツェル(Spätzel, Spätzele, Spätzli)の発音は気になってました。 語頭の「スプ」が「シュプ」でないことも。 アルザス語なのか、単にフランス語読みしたのか。 アルザス語といえば、WinstubのWin。 ドイツ語のWeinでもなく、フランス語のVinでもない、アルザス語。 言語は文化の中枢ですね。 アルザスでは、ドイツのものをフランス風に。 ドイツ原産のRieslingやGewurztraminerをフランス風の辛口に仕立てた白ワインは、私のお気に入りです(フランスワインの名前にGewurzって付いている!)。 私の趣味に走ってしまいました。 失礼しました。
Re: アルザス語?←ちょっと言語学的に考える >スパッツェル(Spätzel, Spätzele, Spätzli)の発音は気になってました。語頭の「スプ」が「シュプ」でないことも。 >アルザス語なのか、単にフランス語読みしたのか。 アルザス語はドイツ語の南西方言ですからpの前のsは「シュ」に変化しているはずです。「ス」から「シュ」の変化はスロヴェニア語、クロアチア語などのスラブ系言語と接触のある地域が起源でそれが北あるいは西に広がっていったはずですし、ドイツ語圏の南端では変化が完了していて、共通ドイツ語では「シュ」にならないdu hastやdu bistのような二人称単数の人称形語尾の-stまでシュバーベン方言では「ハシュト/ハシュ」、「ビシュト/ビシュ」となるほどです。ですからアルザスでもspはシュプと発音されると思います。 äはわざわざaではない、ウムラウトがついたäを用いているので、「エ」ではないかと推測。 >アルザス語といえば、WinstubのWin。 これはアルザスに限らず、スイスでもあることで、ドイツ語圏の最南端の方言はi→ei、u→au、iu(発音は今のüと同じ)→eu/äuという長母音から複母音への変化から取り残されてしまっているのです。わたしは昔リヒテンシュタインのShaan-Vaduzの駅で列車待ちの間、駅員さんとおしゃべりしていて、彼の言葉に気がついたことがあり聞いてみたのですが、Zeitは彼の地ではzit(iは長音)となるとのことでした。