レポート

キプロス共和国と北キプロスのお金事情

公開日 : 2013年03月06日
最終更新 :

番外編 成田空港

 今回はユーロの世界に行くということで、当然のことながら成田で両替。手持ちが50ユーロ札一枚だったので2万円も両替。第一ターミナルだったが、なぜか銀行よりNAAの両替所の方がレートがいい。世界でもまれな「空港直営の両替所の方が、市中銀行よりレートがよい。」国になってしまったか・・・やはり特殊な国である。ちなみに窓口で20ユーロ札にしておきますね。と言われ、最近は米ドルみたいな慣習になったのか。と思いましたが・・・アテネで38ユーロの支払いに50ユーロ札を出すと断られましたが、キプロス共和国では受けてくれました。

番外編 アテネ

 シンタグマ広場で地下鉄の出口を出るとすぐ国会議事堂がある。ここがユーロ崩壊騒動の一原因を作った現場なのか・・・というのは、フランクフルトでECBを初めて見たときより、感動。ちなみに広場にはシティバンクがあり、プラカまで歩くと途中にも同行のATMがあり、外貨と言えシティバンクになってしまう日本人向き(?)の街である。しかし、ギリシアの銀行でさえ、シンタグマ-プラカのちょっと間でも閉鎖している支店を複数みかけるのに、よく商売を続けているものである。

 キプロス共和国

 ラルナカ空港は同国最大手のBank of Cyprusの両替所があるが、ATMはなかったような・・・気がする。いずれにしろこのキプロス銀行のATMもラルナカではPLUS、CIRRUSに対応しておらず(ニコシアのATMは逆にほぼ対応している。)どこでも対応しているのがヘレニック銀行。また、Laiki銀行もどこでも対応。ちなみにこの国では銀聯マークを見かけない。

 クレジットカードはどこもチップ対応で、私も昨年の更改時にようやくチップのついたセゾン・マイレッジプラスカードを使用したので、今回は100%チップと暗証番号であった。実験で磁気だけのカードを出してみればよかった。

 また、マネーグラムとウエスタンユニオンが町中にあふれている。あの辺は日本人の一番弱い分野だけど、一度、まじめに使ってみないと・・・・。

 北キプロス

 グリーンラインを境に、北側は完全にトルコ世界なのだけど、外国人に対しては、「トゥルキッシュ・マネー?ユーロ?」と聞いてくる。(余談ですが、私は英語風にタークス、ターキィッシュと言ってたら、通じない。トルコ語では多分トゥルキィエ「トルコの」だと思うけど、これがちゃんぽんで「トゥルキッシュ」になっているのか。)ということで、北ニコシアはほぼ100%ユーロが通じる。

 ほとんどマカオ並の二通貨体制というのが印象。ただし、ユーロへの両替利率は適当でかつ悪いので極力トルコ・リラ払いをした方がいい。クレジットカードもどっちか聞かれる。(北では一度しか使わなかったが、カードの決済ターミナル自体が切り替え可能となっている。)キャッシュだと、円→ユーロ→トルコリラと両替しても、そっちの「トルコリラ」を使った方がいい。ちなみにこれはニコシアだけかと思っていたら、ギルネ、マグーサも同じで、少なくとも外人には必ずユーロかリラか聞いてくる。また、英軍基地(占領地域)が今も残っている関係でポンドの表示も時々みかける。

 北キプロスのATMの海外対応度もキプロス共和国と同じくらい。こちらは外資銀行があるのでそこが違う。ニコシアでは見なかったが、ファグマスタではララ・パシャジャーミィの真向かいにHSBCのATMがあり、このATMはトルコ・リラ、ユーロ、英ポンドの三つの通貨が出てくる。(HSBCはキプロス銀行に全事業を売って、キプロス共和国から撤退している。さすが勝ち馬にのる抜け目のない植民地銀行・・・というところか。)他にオランダのING、フランスのパリパマークのTEBがある。

 トルコ語のENTERにあたるGiris(最初、街のレストランのドアにこの文字がやたら目に入り何でどこもかしこも女の子なんだろう。・・・と思っていたら、綴りが一つ違っていました。)はATM使用時に必須の言葉。また、こちらもクレカはやはりチップ式が優勢。

 また、サライホテルの一階に両替所があり、ユーロを両替しましたが端数を切り上げてくれました。レートもそこそこだったのですけど、それよりも端数を切り上げてくれる両替所としうのは・・・・わずかでしたけど・・・記憶にない経験です。

 ニコシアからエルジャン空港までは現実問題としてタクシーしかないのですが、歩き方を参考に50トルコリラで商談成立。ところがメーターを回しているんですね。・・・・空港までが、約57トルコリラ。久々の勝利です。が、6時ちょうどにきちんと迎えに来てくれたし・・・とやや気の毒で、5リラをプラス、チップであげました。

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1件のコメント

  • キプロス共和国のお金事情・・・・直近版

     ここまで書いておいて、誰かがこれの通りに行くと・・・・きっとまずいことになりそうなので、フォローです。

     私が書いている銀行は、順番を付けると、キプロス共和国最大手「キプロス銀行」第二位「(Laiki)ライキ銀行」第三位「ヘレニック銀行」とのことで、このうち「ライキ銀行」は破たん処理、(最大手のキプロス銀行の預金者は10万ユーロ以上預けていると、元本に対して25%の預金税がかかる。と報じられているけど、日本でこんなことをしたら暴動が起きる。と思う。)ちなみに人口80万の国の第二位のライキ銀行の資産が3兆円以上とのことなので、やはり尋常ではなさそう。非居住者が相当あずけているんでしょうね。

     で、実際問題として、銀行はずっと閉鎖されたままで、ATMは一日800ユーロまで降ろせるそうですが、そもそも外国のVISAとかMASTERCARDと回線をつなげているようにも思えず、かつ、殺気立ったキプロス人が長蛇の列(テレビや外電は破綻処理の決まったライキ銀行のATMに並んでいる人をよく映している。)を作っているので、使えない。と見た方がいい。かつ、クレジットカードの決済も出来なくなっている(外国はカード会社でなく、銀行本体がカード発行、決済業務をやっているところか多い。その銀行がどうなるか分からない。第一、決済に使う銀行の預金そのものが消えるかどうか。という瀬戸際なのに・・・)ということで、キプロス外からユーロのキャッシュを必要量だけ持ち込まないと、旅行はできない。でしょう。きっと。北キプロス側の銀行の状況まで伝わってきていないけど、あまり期待しないほうがよさそう。あとはウエスタンユニオン、マネーグラムの利用か・・・ネットバンクも遮断しているし、当然T/Cなんか「紙きれ」に等しいでしょうし・・・・ということで、もし行く方は、全額ユーロのキャッシュ。をお勧めします。

     よく、ちまたの「陰謀本」では、日本の将来は預金税だの預金封鎖だのが行われる。とか煽っているけど、いきなり預金の元本に税金をかけたりするはずないじゃん。(預金封鎖は日本でも過去に実績がある。)と思っていたら、本当にあるんだ。というのが、とにかくびっくり。いずれにしろ、近日中にキプロスに行く人は、「銀行情勢」をよく把握してから行かないと・・・・例えば、北キプロスに避難。ということになりかねないです。お気を付けて。

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    Re: キプロス共和国のお金事情・・・・直近版

    キプロスに行ったのはだいぶ前ですが、旅行中に通貨がキプロスポンドからユーロに替わったので思い出深い国です。

    さて、ネットで得た情報によると、現状のATMの引き出しですが、100ユーロまでになっているようです。といってもVISAやMasterなどで実際に引き出しできるかどうか不明です。

    空港にユーロを持たないで付いても両替もできないようです。クレジットカードでホテル代などが払えるかどうかは不明ですが、不可能の可能性も高いですね。

    旅行中の日本人も少数居たと思いますが、どうされたのでしょうかね。

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