レポート

経済制裁国でのクレジットカード決済

公開日 : 2012年08月19日
最終更新 :

 私は土曜日の朝日新聞で知ったのですが、
 
http://japanese.ruvr.ru/2012_08_19/e-ru-furansu-joukyaku-nenryou-shiharai/
http://www.cnn.co.jp/business/35020582.html
(あんまりいい一次資料がないのですけど、このロシアの声だけ金額が載っています。777にどのくらい乗っていたか知りませんが、そんなにみんな持っているんだろうか?)

 ベイルート行きのエアフラの777が、ベイルート空港近辺の騒乱(何かあったんでしたっけ?)を避けて、やむをえずダマスカスに着陸、燃料補給(そもそも燃料が足りればわざわざシリアに降りる必要はなかった。)を受けようとしたところ、EUや米国の制裁で、海外送金が出来ないので支払いができないことが判明。クレジットカード(乗務員のカードか、こういう時のための法人カードを持っているのか分かりませんが。)も同じ理由で使えず、仕方なく客から現金のカンパを求めた。・・・という、当事者以外にとっては笑い話(?)ですが、どこまで事情を乗客に説明したのか分かりませんが、乗客は青くなったろうなあ。

 この「経済制裁下でクレカが使えない。」というのは、アメックス(日本発行のものも)がイランで使えないというのは、聞いたことがあります。仕組み上、アメックスの場合は仕方ないかなと思うのですが、ビザ、マスターはどうなのでしょう。ちなみに、今、イランに行ってる人は、日本発行のちまたのカードは使えているのでしょうかね。(ちなみに日本がイランに対して本格的経済制裁に踏み切れないのは、年間約一兆円の石油代金を支払っているから・・・・とのこと。)

 上記の場合恐らくフランスの銀行発行のカードと思いますが、そういう場合はビザ自体が取り扱わない。という仕組みなのか・・・17,000ドルであれば、セゾンカードゴールドだと十分枠内なので、もしこの場に日本人がいて、立て替えましょう。と申し出れば、どうなっていたのか。(日本の場合、まだ送金までは経済制裁対象外。)キューパもアメックスや米国銀行発行カードはだめみたいなので、ビザの決済システムに識別する仕組みがあるのでしょうね。

 さらに例えばJCBカード(シリアに加盟店があるか知りませんが。)や銀聯(こっちはありそうな気がする。)だったら問題ないのか、とか・・・・・。もう15年前の話ですが、平壌では日本発行のビザカードの利用、決済は可能でした。今は送金も含めた経済制裁を日本は行っていますが、やはりセゾンカードは使えるのか・・・・興味があります。当時はビザのマークしかなかったですが、案外銀聯も普及していたりして。

 これまた20年近く昔の冊子ですが、結局、現金と金(または貴金属)以外で世界のどこに行っても通じる「代替貨幣」は何なのか・・・という議論で、米ドルの小切手だ。という結論を読んだことがあります。そこそこ有名な米銀のパーソナル小切手帳を持ち歩き、それを切れば、相手が米ドル小切手の仕組みを知ってないとだめですが、アフリカの奥地であろうが、どこでもきっと受け取ってくれるはずだ。・・・小切手の回収はクレジットカードよりは「融通が効く」ので、そうなのかも知れませんが・・・・今回、最終的な解決方法が不明ですが、誰かユーロ建ての小切手を切ったか、もしくはアフリカ・中東のやばいところ(?)には慣れているエアフラのことだから、何かの「信用」で乗り切ったか・・・まあ、つまらないことを色々考えた事件でした。



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